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知っておくべきクーリングオフの全て

20171115日  06: 00



手の模型

クーリングオフという言葉は、一度や二度は聞いたことがあることでしょう。

しかし、どういうものなのかを詳しく知らない、またはどのような手続きを踏めばいいのかがわからない、という方もいらっしゃると思います。

ここでは、クーリングオフとはどういうものなのか、どのようなものが対象となるのか、どういった手続きを踏めばよいかなど、クーリングオフについて押さえておくポイントをご紹介します。


クーリングオフとは


クーリングオフ(Cooling Off)を日本語に訳すると頭を冷やすという意味です。
その名の通り、契約した後に冷静に考え直す時間を消費者に与え、一定期間内であれば消費者は無条件でその契約を解除することができるという制度です。

訪問販売などで不意打ち的に契約した場合、契約後に冷静になって考えてみると必要がなかったなぁと思うことはよくあることです。
また、悪質な業者に強引に契約をさせられてしまった人もいるでしょう。

通常の契約では、一度契約が成立すると契約当事者はお互いに契約を守らなければなりません。
契約を解除する際には契約解除が正当化される明確な原因がなければならず、容易には解除できません。
また、一方的な契約解除により損害賠償責任を負うことや違約金を支払わなければならないこともあります。

しかし、このような契約の原則の例外にあたるのがクーリングオフ制度です。
一定期間内(8日間や20日間など)であれば、「気が変わった」など理由を問わず、原因なくして契約を解除できると法律(特定商取引法や割賦販売法などさまざまな法律)で定められています。

この一定期間のことをクーリングオフ期間と呼び、この期間が過ぎるとクーリングオフができなくなります。

このようにクーリングオフは消費者を保護するための制度となっており、クーリングオフ期間内であれば、消費者は契約解除による一切の損害賠償や違約金を負担する必要はありません。


クーリングオフができる場合


通常の取引契約では、消費者・事業者のどちらか一方が極端に損することにならないよう、法律によって利益調整が図られています。

そのため、クーリングオフ制度は、消費者保護を目的としたあくまで例外的な制度であるので、すべての取引にクーリングオフができるわけではありません。

クーリングオフをするためには、法律又は契約でクーリングオフ制度が設けられている必要があります。また、各規定で定められている条件や期間を満たす必要があります。


クーリングオフの効果


クーリングオフをすると、販売業者は消費者が支払った代金を全額返還しなければなりません。

たとえ消費者が商品を使用したり、サービスを受けたことにより利益を得ている場合でも、業者はその利益の返還を請求することができません。
消費者が商品を受け取っている場合には、その返還に要する費用(例えば送料など)は業者が負担することになっています。

これは工事のように、契約を解除したら元に戻さなければならないもの(原状回復義務のあるもの)に関しても同様です。
工事が完了していても、事業者に事業者負担で元に戻すよう請求することができます。
また前述の通り、クーリングオフにより契約が解除されても、業者は消費者に対して損害賠償や違約金を請求することはできません。

このようにクーリングオフをすることで、消費者が一切の負担を負うことなく、契約前の状態に戻すことができます。


クーリングオフができる取引内容の種類


特定商取引法で規定されているクーリングオフ


クーリングオフ制度のメインとなる法律は、特定商取引法(特定商取引に関する法律)です。

訪問販売(特定商取引法9条)


業者が自宅に訪れた場合のほか、キャッチセールス(路上等で呼び止めた後、営業所や喫茶店等に同行させて販売する)やアポイントメントセールス(販売目的を告げずに電話等で呼び出して販売する)、催眠(SF)商法(ビラなどで誘われ会場などに行き、閉鎖的状況の中で契約)等もこれにあたります。

〔クーリングオフ期間〕 8日間

通信販売(特定商取引法15条の2)


通信販売とは、雑誌・カタログ・ちらし・広告・ダイレクトメール・テレビ・ホームページ・メールなどを見て、電話・FAX・郵便・インターネット(ホームページ、メール)などで申し込む契約のことをいいます。

具体的には、カタログショッピング、テレビショッピング、ネット通販、ネットオークションなどです。

通信販売の場合、原則クーリングオフをすることはできません。これは、通信販売では、自分の意思で冷静に判断して契約の申し込みをしたと考えられるので、 消費者を保護する必要性に乏しいと考えられているためです。

しかし、通信販売の場合でも例外的にクーリングオフができる場合があります。

通信販売は、返品特約(返品の可否・返品期間等の条件・返品の送料負担の有無)に関する事項を広告に記載することが義務付けられていますが、この義務を怠り、返品特約を広告に記載しなかった場合、契約を解除することができます。これは、その商品が実際に返品することができるか否かに関係ありません。

もっとも、通常のクーリングオフとは違い、サービス契約は対象外で、商品の返品等で掛かる送料は消費者側が負担することとなっています。

このような例外は、2009年12月1日施行の法改正で規定されることになりました。

〔クーリングオフ期間〕 8日間

電話勧誘販売(特定商取引法24条)


電話勧誘販売とは、販売業者が電話で勧誘し、郵便・FAX・電話・Eメール等により消費者の申込みを受け付ける販売等のことです。

消費者から電話をかけた場合でも、販売業者が郵便やビラ等で勧誘する目的であることを告げないで消費者に電話をかけさせた場合は、これに該当します。

〔クーリングオフ期間〕 8日間

連鎖販売取引(特定商取引法40条)


いわゆるマルチ商法(加入者が他の者を次々と組織に加入させることにより、販売組織を拡大させていく販売方法)がこれにあたります。

〔クーリングオフ期間〕 20日間


特定継続的役務提供(特定商取引法48条)


特定継続的役務提供とは、一定の期間を越える継続的な役務(サービス)の提供と、これに対する一定額以上の対価を約束する取引のことです。

例えば、エステや、語学教室、学習塾、家庭教師、パソコン教室、結婚相談サービスなどがこれにあたります。

〔クーリングオフ期間〕 8日間


業務提供誘引販売取引(特定商取引法58条)


業務提供誘引販売取引とは、仕事を提供して収入が得られるとして勧誘し、その仕事をするために必要だとして商品等を販売する取引のことです。

内職商法(業務が提供される代わりとして商品やサービスの購入が条件になっている契約)や、モニター契約(商品を購入し感想などを提供したら料金を支払われる契約)がこれにあたります。

〔クーリングオフ期間〕 20日間


その他の法律で規定されているクーリングオフ


特定商取引法以外の法律でもクーリングオフ制度が設けられていますが、その多くが期間以外にも一定の条件を満たす必要があります。


宅地建物取引(宅建業法37条の2)


宅地とは、現在 建物が建っている土地、または建物を建てる目的で取引される土地のことをいい、宅地建物取引業者が売主である宅地建物の売買(賃貸借は適用外)で、宅建業者の事務所以外の場所での取引の場合はクーリングオフをすることができます。

〔クーリングオフ期間〕 8日間


ゴルフ会員権契約(ゴルフ会員契約適正化法12条)


店舗契約を含む50万円以上のゴルフ会員権の新規販売契約であれば、クーリングオフをすることができます。

〔クーリングオフ期間〕 8日間


生命・損害保険契約(保険業法309条)


保険会社の事務所外での、契約期間1年を超える生命保険・損害保険契約であれば、クーリングオフをすることができます。

これには、生命保険や損害保険だけでなく、医療保険、個人年金等も含みます。

もっとも、保険の加入が法令などによって義務づけられている保険契約は対象外となります。

〔クーリングオフ期間〕 8日間


冠婚葬祭互助会契約(割賦販売法(業界標準約款))


店舗契約を含む冠婚葬祭互助会の入会契約であれば、クーリングオフをすることができます。

〔クーリングオフ期間〕 8日間


投資顧問契約(金融商品取引法37条の6)


投資顧問契約とは金融商品についてや投資について助言を受け、その助言に対して代金を支払うという契約です。

店舗契約を含む投資顧問契約であれば、クーリングオフをすることができます。もっとも、クーリングオフをするにしても、クーリングオフをするまでに受けた助言に対する代金は支払わなければなりません。

〔クーリングオフ期間〕10日間


預託等取引契約(預託取引法8条)


3ヶ月以上の、特定商品や施設利用権の預託取引であれば、クーリングオフをすることができます。

〔クーリングオフ期間〕 14日間


クーリングオフができない場合


クーリングオフができずに悩んでいる男性
ここまで、クーリングオフができる場合を見てきましたが、クーリングオフ制度が設けられているのにもかかわらず、クーリングオフができない例外もあります。
特に、訪問販売や、通信販売、電話勧誘販売などで多く見受けられます。

先ほど確認したように、訪問販売や電話勧誘販売は原則クーリングオフをすることができます(通信販売は例外的に可能)。
しかし、たとえこれらの契約でもすべてが認められるわけではなく、特定商取引法(26条)をはじめ、その他の法令でも以下のような適用除外が定められています。


クーリングオフの対象外となる取引内容


指定消耗品(健康食品や化粧品、洗剤、防虫剤・殺虫剤、履物、壁紙など)を使用したり、全部又は一部を消費したりした場合


ただし、開封しても商品等に影響がなければ使用及び消費にはあたらないので、クーリングオフが可能です。
また、クーリングオフを妨害するためなど、契約締結後すぐに販売員が消費者に対し商品を使用・消費させた場合は、消費者自らの意思により使用・消費したわけでは無いため、この場合もクーリングオフが可能です。


3000円未満の現金取引の場合


なお、3000円未満の取引であっても、商品の引渡しや、代金支払いの一部を後日行う場合は、この「3000円未満の現金取引」には該当しないということになっているので、クーリングオフが可能です。


乗用自動車を購入した場合(割賦販売の場合は運搬車も含む)


通常、自動車等を購入する場合は、複数回にわたって取引条件などを交渉して決めることになり、消費者に熟慮する機会が与えられていると考えられているため、適用除外となります。


法人や事業者の営業上の契約の場合


法人・事業者がした営業のため、又は営業としての契約は、訪問販売や電話勧誘販売であってもクーリングオフの適用外となります。
なお、営業のためにした契約でも事業とは無関係な場合は個人用・家庭用として評価されます(クーリングオフをすることができる)。


外国にあるものに対する契約の場合


日本国内の販売業者等と海外の購入者等との取引については、特定商取引法第26条第1項第2号で適用除外としています。
海外の販売業者が日本向けにHPなどで商品の販売を行って国内在住者がその商品を購入する場合は、同項の適用除外には該当しないため、特定商取引法の対象となります。


国又は地方公共団体が行う販売又は役務の提供の場合


これは、国や地方公共団体が行う場合、消費者保護に欠けることはないものと考えられるためです。


一般商業紙(株式会社)以外の新聞の場合


この対象となる新聞は、例えば、政党の発行する新聞や、宗教団体の発行する新聞、組合等の団体の発行する新聞などです。
これは、販売の勧誘目的の来訪等とその他目的の来訪等の区別を行うことが難しいと考えられているため適用除外となります。


取引をする意思を持って自分から業者を自宅に呼び寄せた場合


訪問販売の例外にあたります。
あくまで、クーリングオフの対象となるのは、事業者が店舗で商品を販売せずに、自宅等に来て不意打ち的に商品やサービスを販売することです。


自分から業者に電話をかけさせた場合


電話勧誘販売の例外にあたります。なお、業者のビラ等により、電話勧誘されるものであることを知らされずに業者に電話をかけるよう請求した場合は適用除外とはなりません。


日常生活において必要不可欠であると考えられる役務の提供である場合


電気・ガス・熱の供給契約などがこれにあたります。


突発的に発生した事項に対応するために必要となる役務の提供である場合


代表的なものとしては、葬式がこれにあたります。


即時給付型の役務の場合


いわゆる海上タクシー等による輸送や、飲食店での飲食の提供、あん摩・マッサージ等の施術、カラオケボックス等の利用がこれにあたります。
これらの役務の性質上、事業者にとって提供を遅らせるというようなことが実質的に不可能であり、もしクーリング・オフを認めた場合、役務が提供されているにもかかわらず、消費者から対価が得られない状況となり、過度な事業者負担を生み出すこととなるため、適用除外となります。


特定継続的役務提供(エステや語学教室など)のうち、短期又は少額の契約の場合


特定継続的役務提供はクーリングオフの対象ですが、以下の条件を満たす場合は適用除外となります。

〔期間〕
エステティックサービス   1ヶ月以内
語学教室・学習塾・家庭教師、パソコン教室・結婚サービス   2ヶ月以内


〔金額〕
5万円以内(消費税を含む)



クーリングオフの手続きの方法


クーリングオフをする場合でも、一定の手続きを取らなければなりません。
以下では、クーリングオフの手続き方法についてご紹介します。

クーリングオフ期間


各取引内容に応じて、クーリングオフが行える期間が定められています。
例えば、訪問販売や電話勧誘販売では8日間、連鎖販売取引や業務提供誘引販売取引では20日間のクーリングオフ期間が設定されています。

それでは、この期間はいつから数えてのことでしょうか?

これは、「事業者から法定書面が交付された日を含めて」8日間や20日間以内という意味です。
法定書面とは、商品価格や商品名、支払い方法、引き渡し時期、クーリングオフの告知、事業者氏名、申し込み日、販売者氏名、型式・数量などを記載した書類です。

そのため、この書面を受け取っていない場合や記載不備がある場合は、日数のカウントが進まないので、いつでもクーリングオフをすることができます。
そして、この法定書面(契約書)を受け取った日を1日目として数えて8日や20日以内にクーリングオフを行う必要があります。
例えば、クーリングオフ期間が8日間と設定されている取引を行って、8月11日に事業者から書類を受け取ったとすると、その日を1日目として考えるので、8月11日~8月18日までの期間がクーリングオフを行うことができる期間であるということになります。

この時、上記の例でいえば、8月18日までの消印があればよく、事業者にクーリングオフの通知が届いたのが8日間を過ぎていても構いません。


クーリングオフの方法


クーリングオフは書面で行う必要があります。
特定商取引法9条1項(訪問販売でクーリングオフをすることができる根拠規定)などには「書面により」と規定されています。

前述の通り、クーリングオフには期間が定められている以上は「クーリングオフをする」という意思表示がいつ発信されたかが重要となってきます。

クーリングオフ期間が短く、また消費者に契約の無条件解除という強力な権利を認めていることから、消費者と事業者との間で「言った、言わない」の水掛け論が生じないように書面による証拠を残す必要があるという趣旨から、クーリングオフをする要件として書面で行う必要があることを定めているのです。

いつ、誰が、誰に対してどのような内容の手紙を出したのかを郵便局が公的に証明してくれる内容証明郵便で手続きをすることをおすすめします。
内容証明郵便であれば、「クーリングオフをする」という通知がいつ発信されたのかが公的に証明されるわけなので、書面で行う趣旨を考えると、クーリングオフの方法としては一番確実だと言えます。
さらに、配達証明(郵便物を宛先に配達したことの証明)が付されていればさらに安できるでしょう。

内容証明も配達証明も加算料金が課されますが(内容証明:430円、配達証明:310円)、トラブルが生じて余計な費用や時間が掛かるよりはずいぶんマシではないでしょうか。

なお、内容証明を書く場合は、文房具店などで売っている内容証明郵便用紙を使うと便利です。


まとめ


クーリングオフができた男性
細かい内容もありましたが、以上がクーリングオフのポイントです。

契約解除は、民法等の法律でも規定されていますが、さまざまな条件を満たさなければなりません。

ここまで確認したように、クーリングオフ制度では、消費者保護が目的のため簡単な手続きで無条件に契約を解除することができます
クーリングオフが利用できる場面では、積極的に利用していくことをおすすめします。

なお、クーリングオフの相談は、弁護士や行政書士などの専門家に依頼することが可能です。お困りの際は、専門家に相談してみてはいかがでしょうか?

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