クレジットカードの基礎知識コラム
クレジットカードの作り方は簡単?申し込み方法や審査について見てみよう
投稿日:20.12.23
更新日:21.04.25
社会人になった、一人暮らしをはじめた、大学生になった…、などでクレジットカードを作ろうと考えていますか。ほしいけれどどうやって作ったらいいかわからない、自分にも発行してもらえるのかと不安がありますね。
ここでは、クレジットカードをはじめてつくろうと思っている人に向けて、申し込みの流れや注意点を解説します。初めての方におすすめのクレジットカードも紹介していますので、ぴったりの1枚を見つけてください。
クレジットカードの申し込み方法は3つある
クレジットカードを申し込もうとするとき、その方法は大きく分けて3つあります。
- カード会社のホームページからネットを使って申し込みをする
- 入会申込書に記入して、カード会社に郵送する
- カード会社などの窓口で申し込む
以前は優良企業などに勤めている人に直接カードを送ってくるなどの手法もありましたが、個人情報の保護の観点や詐欺を防ぐため、現在ではほとんど見られません。
申し込みをするときには、本人確認の書類が必要となります。
運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど、写真付きの身分証明書です。
カード会社によっては申込時にこれらが必要ではありませんが、カードを受け取るときに配達の人に本人確認の書類の提示が求められることになります。
ネット申し込みの流れ
現在では、ほとんどこの方法でクレジットカードを発行します。
ほしいカードのカード会社のホームページにアクセスして、必要事項を記入します。
以下は、どの方法でも共通ですが、カード申込時に必要な情報です。
- 氏名
- 現住所
- 住居の種類
- 電話番号
- 生年月日
- 性別
- メールアドレス
- 勤務先名(学生の場合は学校名)
- 勤務先住所
- 勤続年数
- 年収
- 役職(あれば)
- ローンなどの状況
- カード料金引き落とし金融機関情報
そのほか、資産(預貯金の額など)を記入する欄がある場合がありますが、任意事項となっていることが多いようです。
このなかで、住居の種類というのは、賃貸住宅か持ち家か家族所有かなどです。
また、住居年数を求められる場合もあります。
電話番号は、固定電話と携帯電話です。
以前は、クレジットカードをつくるときには固定電話の番号の記入が必須でしたが、現在では、固定電話がなければ記入する必要はありません。
勤務先名は「株式会社」などの法人格も必要です。
学生の場合は、学校名を記入することになります。
年収は見込みでOKです。
1万円単位で詳しく書く必要はなく、10万円単位で書けばいいでしょう。
ローンなどの状況はほかの金融機関などでの借入額を記入します。
なければ、「0(ゼロ)」となります。
なお、これらの記入の前に規約・規定類および重要事項等の確認画面が表示されます。
内容を読んで、問題なければ次に進むことで、個人の情報の入力画面に遷移します。
ネット申し込みの場合は、本人確認の書類はスマホのカメラで撮影した画像やスキャン画像をアップロードする場合と後日、コピーを郵送する方法があります。
郵送だとカード発行までに時間がかかるので、画像を用意してアップロードする方法をおすすめします。
また、クレジットカードの利用代金の引き落とし口座情報は、ネットバンキングと契約があればネットで完結できる場合もあります。
一部のカード会社は、カードを受け取ってからその手続きを行うこともあります。
郵送申し込みの流れ
銀行のATMや販売店においてあるクレジットカード申込用紙に記入して、郵送する方法です。
または、カード会社のホームページより郵送申込書を請求して、それを返信します。
ネットで個人情報を入力するのに不安を感じる場合などに利用するといいのですが、時間がかかるのが欠点です。
記入項目はネット申し込みの場合と同様ですが、本人確認書類はコピーしたものを同封します。
また、銀行引き落としの手続きには、銀行の届け印も必要となります。
店頭での申し込み
常設のクレジットカウンターやキャンペーンなどを行う特設の申込場所、または銀行等での勧誘で申し込みます。
店頭で申込用紙に記入したり、タブレットなどで情報を入力します。
即日発行を望む場合は、本人確認書類や引き落とし口座のキャッシュカードが必要ですが、これらは後日郵送などでも対応してもらえます。
即日発行などをのぞき、発行のスピードは、郵送の場合と同じくらいです。
申し込みからカードが届くまでの流れ
クレジットカードの発行には一連の流れがあります。
- クレジットカード申し込み
- 審査
- 在籍確認
- カード郵送
- 受取
審査はこちらのページで詳しく解説しているので、参考にしてください。
消費者金融でのローンなど、いままで借り入れの経験がなく、初めてのクレジットカード作成なら審査を怖れることはありません。
ただし、いきなりゴールドカード(若者向けをのぞく)などのランクの高いカードを申し込むと審査に通らない可能性もあります。
また、概ね30歳以上だと、発行されない場合があるので、注意が必要です。
こちらも審査の詳しいページをご覧ください。
3番の在籍確認は勤務先への電話で、本当にその会社に勤めているかを確認するものですが、これはない場合もあります。
初めてのクレジットカード申し込み!気をつけるポイントは?
クレジットカードは、お金を一時的に立て替えてくれるものですから、発行にはその人の経済状態が大きく関係します。
カードが発行される条件とは
簡単にいえば、収入のまったくない人には発行されないのです。
勤務先を記入する必要があるのは、その人がその会社で働いて、定期的な収入を得ているのかの確認です。
なお、カードによってはアルバイトなど正規雇用でなくても発行されるカードがあります。
主婦や学生の場合は、扶養者がいるのでその扶養者の社会的信用度に対してカードが発行されます。
ただし、主婦の場合は夫の勤務先の情報が、学生の場合は保護者の勤務の情報が必要になります。
一度に何枚も申し込まないこと
初めてなので、もしかしたら審査に通らないかもしれないという不安から、一度に複数のカードを申し込むという人も見受けられます。
しかし、これはカード会社にとって、あまり心証がいいものではありません。
たくさんのカードを申し込むということは、もしかしたら経済的に困っているのでは?とか、なにか別の目的(例えば詐欺など)でつくろうとしているのではと思われる怖れがあるからです。
手元に届くまでには時間がかかる
クレジットカードは即日発行などをのぞき、手元に到着するまでにカード会社によって異なりますが、1週間から1か月程度かかります。
急な出張で必要な場合は、即日発行が可能なカードを選んだり、WEB申し込みの後、カード会社のコールセンターなどに電話して事情を話し、発行を早めてもらうこともできるかもしれません。そのあたりは、相談ですね。
カードは普通郵便の場合もなかにはありますが、基本的に書留や本人限定などの郵便、または宅配便で届きます。
受取には本人確認の書類が必要となるので、用意しておきましょう。
こうやって選べば間違いなし!自分にぴったりのクレジットカードを選ぼう
初めてのクレジットカードなので、友達に自慢できるようなステータス性の高いかっこいいカードやゴールドカードなどがほしいと思うかもしれません。
若い世代に向けたゴールドカードもありますが、最初は年会費無料や年会費の安い一般カードを選ぶのが得策です。
まずは一枚、手ごろなカードを発行して、しっかりと利用・支払い実績をつむことで、社会的信用が得られます。
それから、ステータス性の高いカードを発行しても遅くはありません。
また、信用が得られれば、ゴールドカードへのお誘い(インビテーション)が来ることもあります。
ライフスタイルに合ったカードを選ぼう
クレジットカードを選ぶときに考えるのが、自分のライフスタイルです。
ライフスタイルに合わせるというのは、カードについてくる特典を活用できるかということです。
クレジットカードは決済機能だけでなく、カード会員に対してさまざまな特典を用意しています。
特定の販売店で使えるクーポンやコンサートなどの先行予約、旅行でのトラブルに対応する旅行傷害保険などです。
また、コンビニで買い物をよくするなどなら、電子マネーのついたクレジットカードを選択するのもいいでしょう。
近所のスーパーをよく利用するのなら、そのスーパーで特典のあるカードを選ぶという方法もあります。
ポイントがつくカードを選ぶ
クレジットカードを作る目的に、ポイントがたまるというのがあります。
ポイントはカード会社やカードによって、つくポイントの種類や割合(ポイント還元率といいます)が違います。
例えば、楽天ポイントカードをよく使っているのなら、楽天ポイントがたまりやすい楽天カードを選ぶなどが考えられます。
ポイントの還元率も重要です。
一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%です。
つまり、1000円の買い物に対して、5円相当のポイントがつくのです。
しかし、カードによっては1%や1.2%、また特定の加盟店での利用で10%を超えるポイントを得られるものもあります。
カードデザインで選ぶ
最近は、ネットショッピングの普及や電子マネーなどの利用で、クレジットカードを出す機会も少なくなってきています。
しかし、クレジットカードはいつも財布の中にあるものなので、カードのデザインも重要でしょう。
カードによっては、いくつかのデザインが選べたり、好みのデザインを作成できるものもあります。
クレジットカードには年会費がかかるものがある
クレジットカードは発行の手間などもあり、基本的に年会費がかかるものですが、最近では年会費無料のカードも一般的です。
初年度年会費が無料で、次年度から年会費がかかるものがありますが、年に1度の利用で年会費が免除されるなど、実質年会費無料のカードも多くあります。
初心者でも使いやすいクレジットカードはこれだ!
ここからははじめてカードを作る人でも使いやすい厳選カードを紹介します。
まずは年会費無料のカードから。
年会費無料のカード
ポイント還元率がいつでも1%以上!楽天ポイントがたまりやすい「楽天カード」

楽天カードは基本還元率が1%。
100円の利用で、楽天ポイントが1ポイントもらえます。
楽天市場など楽天関連のサービスではポイント還元率がアップし、楽天市場や楽天ブックスなら最大3倍です。
また、マクドナルドなど楽天ポイントカードが使えるお店なら提示でもポイントがもらえます。
楽天ポイントは1ポイント1円相当なのでわかりやすく、加えて楽天のサービスやマクドナルドなどの楽天ポイントカード加盟店、楽天ペイなどの加盟店で使えるのもポイントです。
ポイントがおトクで、しかも充実した特典が魅力「JCB CARD W」

JCB CARD Wは18~39歳の人が限定で入会できるカードで年会費は無料です。
ところが、年会費がかからないのに、通常のJCBカードの2倍のポイントがたまるおトクなカードなのです。
また、JCBカードの優待店ではさらにポイントがアップします。
例えば、セブン―イレブンではポイント3倍、Amazonでもボーナスポイントが付与されます。
カードで代金を支払えば海外旅行傷害保険も最高2000万円まで付帯しているのがうれしいところ。
海外旅行の予定がある人にはぴったりです。
初めての人でも使いやすい、特典の多いカードといえるでしょう。
ポイントは年に1度現金でキャッシュバック!「VIASOカード」

年会費は永年無料で、次年度以降も年に1回以上カードを利用する、○円以上使わないと無料にならないというような条件はありません。
VIASOカードは利用金額に応じてポイントを獲得できますが、他のポイントに交換するなどはできません。
その代わり、利用金額に応じて現金を「オートキャッシュバック」してくれる機能が付いています。
「自動的に(オート)」「現金で振り込まれる(キャッシュバック)」ということです。
つまり、カードを使えば現金が戻ってくるのです。
VIASOカードを通常利用したときに戻ってくるのは、1000円で5円と一般的です。
ただし、ETCや携帯電話・インターネットプロバイダーなど、「特定加盟店」の利用料金はポイントが通常の2倍になるので、これらをまとめてこのカードで支払えば、多くのポイントを得ることができるでしょう。
1年に1度の現金の振込の楽しみがあるクレジットカードです。
年会費が有料のカード
クレジットカードのスタンダード的な存在「三井住友カード」

ネットで入会すれば初年度の年会費が無料になります。
また、次年度以降は1,375円(税込)が年会費としてかかります。
ただし、WEB明細を利用すれば550円割引となり、825円の負担に軽減されます。
現状、郵送での明細は一般的ではなくなってきているので、825円が次年度以降の実質年会費といえるでしょう。
主な特典は、海外旅行傷害保険やショッピング保険など、クレジットカードの基本的な特典はそろっています。
ただし、18歳から25歳までの人には年会費無料で、ポイントが2倍となる「三井住友ディズニープラス」カードがあります。
こちらは海外旅行傷害保険が付帯しませんが、海外旅行にあまり行かない人やポイント重視の人にはぴったりです。
ANAを利用するのなら必ず持っていたい「ANA JCB一般カード」

初年度の年会費は無料ですが次年度以降年会費は2200円(税込)で、一般カードとしてはちょっと高めです。
ただし、年に1度、ANAの飛行機を利用しなくても1000マイルがもらえ、またANAを利用した場合は、マイルが一般よりも多くもらえます(ボーナスマイル)。
例えば、羽田・那覇間を一般料金(フレックス)で乗った場合、片道で得られるマイルは984マイルですが、このカードで支払えば10%アップの1082マイルとなります。
一般カードでは、0.5%の還元率でマイルがたまります。
詳しく書くと、1000円ごとに5マイルです。
また、別途、年額5500円のコース料金を支払えば、マイル還元率は1%になります。
1マイルは使い方によって、2円~3円、またはそれ以上の価値がありますので、飛行機を頻繁に利用するのなら持っていたいカードです。
これだけは知っておきたい!クレジットカード利用時の注意点
クレジットカードは便利なものですが、利用するときに知っておかなくてはいけないことがいくつかあります。
ここでは、代表的な注意点を説明しましょう。
カードが届いたらまず裏面にサインを
クレジットカードの裏面には所有者のサインをする欄があります。
基本的にここにサインをしていないカードは使えませんし、仮に悪用されたとしてもカードのサインと違っていれば本人のものでないことはすぐにわかります。
サインはボールペンなどを利用して、カードに直接書き込みます。
サインは、洋画などでよく見るようなかっこいいものである必要はありません。
漢字でもローマ字でもOKです。
要は、自分で簡単に書けることです。
なお、カード会社によってはパスポートのサインと同じものを求められるので、パスポートを所持している場合は、それと同じにしておくといいでしょう。
限度額には要注意!
クレジットカードには、利用限度額があります。
初めてのカードの場合は20万円程度で、これは総額いくらまで使えるのかということです。
1回あたりの限度額ではありません。
例えば、これまで合計で15万円使っていれば、その後使えるのは5万円ということになります。
利用限度額は、月々の支払いや臨時の支払いでクリアされるので、15万円使っていても10万円の支払いが済めば、10万円分の枠が復活することになります。
ただ、クレジットカードで生活費のほとんどを支払うようになるなどすると、枠が足りなくなることもあるでしょう。
そのようなときは、利用限度額の増額をカード会社にお願いします。
ネットや電話で可能です。
なお、きちんと支払いを続ければ、カード会社のほうから限度額アップのお知らせが来ることもあります。
ただし、カード会社に信用があまりない時期、例えば入会から半年も経っていない場合、増額はほとんど認められないでしょう。
また、海外旅行などで、一時的に利用が多くなる場合は、一時増額も可能です。
こちらもネットや電話で手続きできます。
キャッシング枠は必要?
クレジットカードにはショッピングで使うショッピング枠と、現金の借り入れができるキャッシング枠があります。
キャッシングは急な現金の出費には便利ですが、できればキャッシング枠はゼロにしておいたほうがいいでしょう。
クレジットカードのショッピング枠は割賦販売法が適用されますが、キャッシング枠は貸金業法が適用されます。
そのため、申込時にキャッシング枠を設定すると審査が厳しくなります。
これまでローンなどで事故を起こしていなかったり、消費者金融での借り入れがなければ特に問題はないのですが、お金を借りる予定がないのであれば、設定は見送ったほうが無難です。
また、ショッピングの1回払いには利用料金に対する利息は生じませんが、キャッシングでは利用期間に応じた利息がかかります。
分割払いやリボ払いに注意!
クレジットカードは1回払いだけでなく、分割払いや月々の支払いを一定額にするリボ払いなどが利用できます。
友達の結婚式などで出費がかさんだときには、後でリボ払いにできるサービスで月の支払額を調整することも可能です(ただし、審査がある場合があります)。
しかし、リボ払いや分割払いには利息がかかります。
例えば、年率15%で残額が10万年の場合、月々1250円の利息がかかるのです。
せっかく年会費無料のカードであったり、ポイント還元率が高くても、すぐに消えてしまう金額です。
リボ払いは月々の支払額が一定になるので管理しやすいのですが、ボーナスなどで残額を一掃するなど計画的に使わないとすぐに利用限度額がいっぱいになってしまします。
これをリボ天(リボで利用限度額が天井まで届くことから)といい、カード会社もあまりいい印象を持ちません。
「利用は計画的に」です。
引き落とし日は要チェック!遅延が続くと、退会させられることも
カードの利用代金などは、毎月決まった日に基本的に口座引き落としで支払います。
この日はきちんとチェックしておいて、口座に引き落とされる分の金額を用意しておきましょう。
引き落としができなかった場合、カードの利用が一時的にできなくなり、これが続くとカードの会員資格を取り消される場合があります。
また遅延情報は、カード会社によって異なりますが、信用情報機関に登録されます。
きちんと払っている情報も登録されます。
信用情報機関の情報は、カード会社が新規にカードを発行するときに参照しますので、ここに遅延情報があると、新たなカードは発行しづらくなります。
いわゆるブラックリストといわれるものです(信用情報機関のデータはきちんと払ったものと事故情報の両方が記載されているので、実際はブラックリストといわれるリストは存在しないといわれています)。
将来の信用のためにも、やはりカードは計画的に使って、きちんと毎月の支払いをしていきたいものです。
まとめ
カードの作り方はおわかりいただけましたか?
入力や記入する項目はたくさんあり、また本人確認書類などもそろえなくてはいけないので、若干めんどうですが、一度発行してしまえば、クレジットカードの便利さがわかります。
ぜひとも紹介したカードの中から自分に合ったカードを選んで、申し込みしてみてください。