クレジットカードの基礎知識コラム
メルカリで出品した商品が売れたけどキャンセルしたいと言われた場合の対処法
投稿日:18.08.26
更新日:21.04.26
自宅で使わなくなったグッズたちをメルカリで販売しました。
売れたときは「お値段以上」に嬉しくなりますよね。とくにメルカリを始めたばかりなら、気持ちよい取り引きを目指してなにかと張りきってしまうのではないでしょうか。
ところが、準備中にも関わらず「購入をキャンセルさせてください」というメッセージが届きました!
メッセージには具体的な理由が書かれていません。さて、あなたならこれからどうしますか?
理由を尋ねますか?それとももう梱包したからキャンセルを断りますか?
そもそも、メルカリでキャンセルって有効なのでしょうか?
今回は、購入者から「キャンセルしたい!」と言われた場合の対処法をお伝えいたします。
購入者からやっぱりキャンセルしたいと言われた場合ってどうすればいいでしょうか?キャンセルする方法
メルカリは基本キャンセル不可!
メルカリは、取引開始後のキャンセルは基本的にできません。キャンセルはキャンセルの理由が本人になく(=相手側に理由がある)、出品者・購入者双方がキャンセルに同意しているのを事務局が承認したときだけ行えます。
つまり、キャンセルしたいと思ったなら、
- 相手にキャンセルに同意してもらう
- 事務局に承認してもらう
この2つのプロセスが必要です。
たった2つのプロセスですが、相手にキャンセルを同意してもらうには「キャンセル理由の丁寧な説明」や「誠意ある謝罪」、そして「まっとうなキャンセル理由」が必要です。
また、メルカリ事務局はこのやりとりを閲覧・確認した上でキャンセル申請を受け付けますから、適当な言葉・恐喝めいた文言・あきらかに同意していない取引内容だと承認してくれません。
メルカリのキャンセルには、それなりの苦労(まっとうな理由であれば苦労しませんが)と労力が必要なのです。
メルカリのキャンセルは2種類ある!

取り引きのキャンセルには、「出品者によるキャンセル」と「購入者によるキャンセル」があります。
どちらにも共通しているのは「自己都合でのキャンセルは不可」で、かつ「相手都合のキャンセルは可」という一定の基準です。
購入したのにもかかわらず発送期限を過ぎても発送されない・逆に購入されたにもかかわらずお金が支払われない、このような場合は、あきらかに「相手都合」なので、一方的に取り引きをキャンセルできます。
つまり、
- 他の商品が欲しくなったのでキャンセルしたい(購入者)
- 気が変わって欲しくなくなったのでキャンセルしたい(購入者)
- 他の人に販売したい(販売者)
- 売る気がなくなった(販売者)
メルカリではこういった「勝手なキャンセル」は通用しません。あなたが販売者側の立場なら、実際は購入者の「勝手なキャンセル」をすんなりと受け付ける必要もないのです。
事務局ヘの「キャンセル申請」を!
購入した人にもそれなりの「事情」があります。(もちろんその事情を「やむを得ない」と判断するかしないかは、取引相手である「あなた=出品者」です。)もし、キャンセルの理由がまっとうなものでキャンセルを受け付けてあげたいと思うなら、そこで初めて事務局への「キャンセル申請」に進むことができます。
メルカリは
- キャンセル理由が一定の条件を満たしていること
- 双方がキャンセルに同意していること
これを事務局が確認して初めて、購入者の画面に「キャンセルボタン」が表示される仕組みになっています。
これから実際のキャンセル手順について説明いたしますが、上記の2点を再度しっかりと理解した上で読み進めてください。
キャンセルの手順【2018年新手順】
キャンセルを実行するには、まず最初にメルカリ事務局に「キャンセル申請」をします。繰り返しますが申請する時点で、すでにお互いがキャンセルに同意していなければなりません。
事務局は双方の取り引きメッセージの内容を確認し、問題がなければ購入者へ「キャンセル通知への同意」の画面を表示させるからです。
①取引キャンセルボタンを出品者が押す
キャンセル申請は、取り引き画面の最下部にある「この取引をキャンセルする」を押すことから始まります。(このキャンセルボタンは最初出品者側にしか表示されません。)

【重要】以前は「お問い合わせ」画面から「トラブルがあった」を選択して先に進む手順でしたが、2018年8月現在の説明では「取引画面の最下部」から手続きするもの、と公表されています。(この変更はニュースに書かれていませんのでご存じない人も多いです!)
どうやら2018年に入ったあたりから、手続きの方法が変わっているようです。
ちなみに購入者側がキャンセルする場合は、発送期限を過ぎた時点でこの画面が表示されます。購入直後~発送期限内に表示されることはありません。
②キャンセル理由を明記する
つぎに、キャンセルしたい理由を選択してクリックし、その下枠に詳しい理由を明記します。キャンセル理由については、今回の記事のケースでは「購入者と同意している」となりますので、その横のボタンをクリックします。
理由欄には、画面例文のような具体的な文言を記入しましょう。
③購入者にキャンセル画面が表示される
事務局が申請を確認し、問題がなければ購入者側に次のような画面が表示・通知されます。ここで購入者が同意すればキャンセル手続きは完了します。
もし購入者が24時間以内に返答しない場合は、取引は自動的にキャンセルされます。
(購入者がこのキャンセルに同意しない場合は事務局の問い合わせ画面に誘導されます。)

以上の手続きを踏まえると、キャンセルするためには「しっかり相手と話し合うことが大前提」であることがわかります。
購入者は出品者にキャンセル申請をしてもらわない限りキャンセルできませんし、逆に「売らないことにしました」という購入者による一方的なキャンセルも成立しないのです。
これまでは事務局が介入し、時間をかけてキャンセルするのが主流でした。
今はボタン1つ押すだけでキャンセル申請が始まってしまいます。そのため「簡単にキャンセルできる」と勘違いしてしまう人も増える可能性はゼロではありません。
これからはさらに、「双方ともに慎重かつ誠意ある取り引き」が求められるのです。
キャンセルした後、評価ってどうすればいい?
キャンセルが実行された取引については「評価」の必要はありません。キャンセルされた側も、キャンセルした側も、取引が完了していないため評価できないからです。
仮にあなたが勝手なキャンセルをされて相手に相当腹を立て「せめて評価を下げてやりたい!」と思ったとしても、キャンセルした取引はそれで完全に終了なのです。
また、「勝手な言い分を聞いてあげたのだから、キャンセル前に評価を低くしてやろう!」なんてくれぐれも考えないでください。
なぜなら、キャンセル前に評価してしまうとキャンセル自体できなくなってしまうからです。
メルカリで評価できるのは、あくまで取引が成立したときだけです。
商品を送っていない(受け取っていない)のに評価することは、メルカリ上でも禁止されています。
購入者にやっぱりキャンセルと言われないように私たち出品者にできること
出品者側からすれば、せっかく売れたものをキャンセルされてしまうのは悲しいものです。キャンセルされると非常に労力を要するのは、すでにお分かりですよね。
キャンセルボタンを押すのは簡単です。しかし、ボタンを押すまでに顔も知らないもの同士が「嫌~な話」を進める手間は省略できません。
では、キャンセルをされないために私たち出品者にはどんなことができるでしょうか。
①誤解されないような写真・説明を投稿する

キャンセルされる理由の多くに「届いたものが思っていたものと違う」があります。
その「違う」には、購入者の勝手な思い込みによる「違う!」もあれば、出品者の投稿した写真や説明に語弊があった2つの「違う!」があります。
あなたはいつも、投稿する写真を厳選して選んでいますか?写真を選ぶときは実際のものに一番近いものを選び、投稿しましょう。
色味や状態は照明具合によって微妙に変化してしまいます。また、閲覧している画面のモニターによってはさらに別の色に見えることもあります。
数年前、ネットで有名になった写真に「見る人によって色が変わるワンピース」というのがありました。(人によっては青×黒に見え、別の人がみると白×金色にみえる、不思議なワンピースのことです。)
おそらくあの画像だけで販売をしたなら、クレームの大嵐になることでしょう。
商品を投稿するときは、実際の色味の説明をしっかり工夫して(青っぽくみえますが実際はネイビーです、など)投稿しましょう。万が一、購入者側が「違う」と思ったとしても、事前説明さえしっかりしておけば最悪の事態を回避できます。
不安なときは家族や友達に出品した内容を確認してもらうと良いでしょう。客観的に見てわかりにくい、説明が足りないなど自分では気づかないことを見つけてもらえるかもしれません。
②スキを作らない!
できるものならキャンセルを防止するために「キャンセルは受け付けません!」と明言しておきたいですよね。しかし、メルカリでは「キャンセルお断り」の記載は禁止されています。

あらかじめキャンセルお断りが書けないなら、どんなことができるでしょう?
やはり、①で説明したとおり投稿する内容に「スキ」を作らないことしかありません。
出品者側が鉄壁の説明さえしておけば、勝手なキャンセルの申し出を「きちんと説明していますので、キャンセルを受けることはできません」と臆することなくお断りできるからです。
しかし「素人」である私たちには、ネットショップ運営者のようなノウハウがありません。
一度のやりとりで細かなニュアンスまで伝え、語弊のないような取り引きをするのには「慣れ」や「経験」を要します。
また、わかりやすい説明文を書くのが苦手な人もいるでしょう。
なんて書いたらいいかわからない、これ以上は説明できないと困ったなら「商品に関する質問を受け付けます」と書き加えましょう(もちろん書くだけではなく質問にはきちんと回答してくださいね)。
「綺麗って書いてあるけど、毛玉やホツレはありませんか?」とか、「買ってからどれくらい経過していますか?」など、購入者からの具体的な質問に答えることで「誤解によるキャンセル」を最小限に抑ることができます。
なにより、質問は購入者主導なので「質問もせずに購入して失敗!」は出品者の責任になります。
それでもどうしようもない人がいることを理解しよう
キャンセルされるのは、正直気分が良いものではありません。まれにキャンセル常習犯みたいな人がいるのも事実です。こういう情報を聞いてしまうと、キャンセルの申し出をすべて突っぱねてしまいたくもなるでしょう。
しかしすべてのユーザーが悪質とは限りません。やむをえない理由で泣く泣くキャンセルしなければならなくなった「善意のどうしようもない人」もいるはずです。
しっかりと理由を聞いて、内容によっては受け入れてあげることも必要です。
「お互い様」の精神を持って丁寧に対応しましょう。もしかするとふたたびご縁ができるかもしれませんよ。
しかし、多くのユーザーの中には「悪意のどうしようもない人」が存在します。
精一杯誠意を尽くしても、無理難題をふっかけてくる人に捕まってしまったときはメルカリ自体やめてしまいたくなります。
そんな人に出会ってしまったときは一人で悩まず、事務局に相談しましょう。
また、メルカリにはさまざまな悩みを解決する「メルカリボックス」という相談コーナーがあります。似たような経験を持つ人の意見がたいへん参考になりますよ。
(まだ悪質な人に出会っていなくても、今後に備えて参考までに閲覧しておくことをおすすめします。)
また、メルカリ内に掲載されている「ルールとマナー」や「禁止されている行為」を熟読しておくことも大切です。
ルールに抵触するような投稿を見つけては、わざわざ足を引っかけにやって来る人もいるからです。
顔も知らない相手と売買するメルカリでは、落ち度を極力作らないことが「自分を守るための最大の方法」になるのです。
最後に
メルカリへの参加は難しくありません。スマホで写真を撮って説明をつければ欲しい人が買ってくれる、それがメルカリの良いところです。
しかし「誰にでもできるものこそ、実は難しく奥が深い」といいます。
メルカリに出品する人も素人であり、購入する人もまた素人。
お互いに「素人に売る」、「素人から買う」を念頭に入れて取り引きをしなければなりません。
それに加え、出品者側の「期待に応える気持ち」と購入者側の「プロ並みの期待をしない」という、これまでのネットショッピングにはなかった新しい感覚も必要です。
今回のトピックである「キャンセル」についても同じことが言えます。個人同士が売買するのですから、キャンセルを予想して商売しているプロとは話がまったく違います。
キャンセル手続きの間、出品者は売れる機会を損失するのです。
メルカリでお互いに不快な思いをしないためには、「お互いの立場に立って考える」ことがなによりも大切なのではないかと思います。