ふるさと納税は自治体に寄付することで、お得に返礼品を受け取れる制度です。
しかし、実際にいくらまで寄付できるのか把握していない人もいるのではないでしょうか?
そんなときに役に立つのが、自分の年収に対応した控除額がわかる控除限度額シミュレーションです。
これを確認すれば「自分がいくらまで寄付できるのか?」「どんな返礼品をもらえそうか?」という疑問を解決できます。
今回は、そんな控除限度額シミュレーションを年収別に解説し、控除される仕組みや注意点についてもご紹介します。
【年収別】ふるさと納税の控除限度額シミュレーション
源泉徴収票が手元にあり、1月〜12月の年収が正確に計算できる方はこのまま進んでください。
会社員の方で「年末じゃないからまだ計算できない」「手取りだけでざっくり計算したい」という方は【手取り別】ふるさと納税の控除限度額シミュレーションの見出しへ進んでください。
また、この記事では年収が150万円〜600万円までを50万円刻みで計算しています。もう少し詳しい金額を調べたい方は詳細シミュレーションを利用しましょう。



源泉徴収票がなければざっくりした値でも計算できますよ。心配でしたら、ひとつ低い年収の方を確認すれば損することはありません。
150万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が150万円
寄付金限度額
24,381円まで可能
- 10,000円 「黒毛和牛 切り落とし 1kg A4~A5ランク」
- 14,000円 「オホーツク産ホタテ玉冷大(1kg)」
限度額24,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品を2つ選ぶパターンがおすすめです。
その中で食べ物系は、大容量の返礼品が多く、冷凍で届くことも多いです。
まとめ買いをすることになるので、冷凍庫を空けておきましょう。
また、上記の例のようにお肉や海鮮は、ひとり暮らしでは食べ切れない量がいっぺんに届きます。
そのため、返礼品が届くころに仕事仲間や友達を集めて、みんなで一緒に食べるのもいいでしょう。
ほかにも定期便にすれば、少量の返礼品が定期的に届くので、冷凍庫を圧迫せずに済みます。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
>>寄付金額がわかったので「ふるさと納税で税金控除される仕組み」までスキップ
200万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が200万円
寄付金限度額
33,097円まで可能
- 10,000円「フルーツ専門店が選んだ あまおう苺 春4パック」
- 11,000円「令和4年ゆめぴりか10kg(5kg×2)【特Aランク】」
- 12,000円 「鉄板焼ハンバーグ(デミソース)20個セット」
限度額が33,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品3つを組み合わせるのがいいでしょう。
ふるさと納税は、いちごやシャインマスカットなど旬の果物が返礼品になっているので、いつもより少し贅沢な気分を味わうのもいいでしょう。
また、お米のように賞味期限が長い返礼品を選べば、賞味期限を気にして急いで食べる必要もありません。
ほかにも、1つずつ分けられている食品などであれば、1人暮らしだとしても食べやすくて便利です。
このように、ふるさと納税の返礼品はいろいろな種類の食品が集まっているので、あなたが欲しいと思ったものを欲しいタイミングでもらえるように探してみましょう。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
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250万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が250万円
寄付金限度額
41,343円まで可能
限度額41,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
小分けパックになっているものを選んでおくと、1人暮らしや夫婦2人など人数が少ない場合でも食べやすくていいでしょう。
また、野菜や果物の詰め合わせであれば、知り合いや近所の人におすそ分けすることも可能です。
ほかにも、まとめて返礼品が届くと困る場合は、定期便になっているものを選ぶのもいいでしょう。
上記の卵の例では、3回に分けて受け取れるので、大量の返礼品を一度に消費しなくても大丈夫です。
このように、あなたに合った返礼品の受け取り方を考えてふるさと納税を利用しましょう。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
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300万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が300万円
寄付金限度額
52,633円まで可能
- 12,000円「山梨産シャインマスカット2房(約1kg) 」
- 15,000円「厚切り牛タン塩味 1kg(500g×2パック)」
- 25,000円【生食可】カット済み生ずわいがに700~800g×2P
限度額が52,000円の場合、上記のように1万円台から2万円台の返礼品の組み合わせがおすすめです。
他にも、5万円の返礼品として「アラジン グリル&トースター 4枚焼き」ならひとつで満たせます。
家電や日用品など、普段の生活で使うようなものをふるさと納税の返礼品として選べば、生活費を抑えることも可能です。
このように300万円ちょうどの年収なら、寄付金額5万円ちょうどの返礼品を選んでもいいでしょう。
上記の例であれば、所得控除など計算しきれていない部分があって多少計算がずれても、損をする確率は低いでしょう。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
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350万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が350万円
寄付金限度額
61,406円まで可能
限度額61,000円の場合、上記のように1万円台から2万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
ふるさと納税の返礼品には、ティッシュやタオルなど生活雑貨も多く取り扱いがあるので、普段の生活で使いたいものを返礼品に選ぶのも一つの手です。
もちろん海鮮やお肉のような普段食べないものを選んで、いつもより豪華な食卓にするのもいいでしょう。
ほかには、食材の定期便を選ぶのもおすすめです。
たとえば、令和4年産【定期便6ヶ月】12年連続最高評価特A受賞米! さがびより10kgであれば、1か月ごとに10kgのお米が定期的に届き、合計60kg分のお米がお得に手に入ります。
このように、まとめて返礼品をもらうだけでなく、定期便を上手に使えば生活費を抑えることもできます。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
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400万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が400万円
寄付金限度額
71,182円まで可能
限度額が71,000円の場合、上記のように1万円台から3万円台の返礼品を組み合わせるのがいいでしょう。
上記の例であれば、返礼品でもらったグリル鍋を使い、すき焼きを食べながらビールを飲むことも可能です。
また、7万円の返礼品として「丸ビル35階・夜景の見えるお席 マンゴツリー東京・上天草特別ディナーコース(2名1組)」を選んで、普段とは違うディナーを楽しむのもいいでしょう。
このように、返礼品を家で楽しんだり、出かけて楽しんだりどう楽しむかはあなた次第です。
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450万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が450万円
寄付金限度額
81,208円まで可能
- 16,000円「キリン 一番搾り糖質ゼロ350ml缶×24本」
- 25,000円「はらからの逸品 牛たん 1kg」
- 40,000円「アラジン カセットこんろ ヒバリン グリーン」
限度額81,000円の場合、上記のように1万円台から4万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
上記の例であれば、牛たん1kgあれば家族4人で食べても1日では食べきれないぐらいでしょう。
また、ふるさと納税の返礼品には家電も多く取り揃えています。
たとえば、限度額8万円の家電であれば、「LED美顔器 Exideal Sphera(エクスイディアルスフェラ) シャンパンピンク」のような美容家電も選ぶことができます。
いくつかの返礼品に分けてもいいですし、高額な返礼品を1つもらうのもいいでしょう。
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500万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が500万円
寄付金限度額
104,328円まで可能
限度額が104,000円の場合、上記のように1万円台から5万円台と選べる返礼品の種類も豊富です。
食材を複数選んだり、星野リゾートなどの宿泊券を選ぶのもいいでしょう。
限度額10万円であれば、「シチズン プロマスター CA0710-91L」のような高性能な腕時計を選ぶことも可能です。
ほかにも、「【定期便】ドライエイジング 国産 黒毛和牛 ロース ステーキ 全5回(熟成牛ステーキ500g×5回)」は2か月ごとに合計5回お肉が届く定期便なので、一年中おいしいお肉を堪能できます。
このように、限度額10万円ぐらいになると食材や家電、宿泊券など幅広い返礼品のなかから好きなものを選ぶことが可能です。
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550万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が550万円
寄付金限度額
115,826円まで可能
限度額115,000円の場合、上記のように2万円台から5万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
上記の例であれば、クラフトビールや海鮮など各地のご当地品を楽しめます。
また、限度額11万円をまとめれば「松園荘保津川亭 お食事+ご入浴プラン(4名様)」のように、家族4人で旅館の会席料理と温泉を堪能することも可能です。
このように、全国各地の返礼品を旅行気分で選んで楽しむのもいいでしょう。
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600万円
こんな人が対象者
- 課税所得(②-③)が600万円
寄付金限度額
127,323円まで可能
限度額が127,000円の場合、上記のように2万円台から6万円台の返礼品を組み合わせるのも可能です。
このぐらいの限度額になると、お肉や海鮮などの食材はもちろん、高級家電や高級料理フルコースなどを選ぶこともできます。
たとえば、家電であれば「NEC製 VersaPro VAシリーズ Win10 新品SSD搭載」のような最新パソコンを選んだり、湯布院温泉郷グランピングCOMOREBI 1名宿泊券1泊2食付き(夕・朝食)のように流行りのグランピング施設に宿泊したりするのもいいでしょう。
もちろん限度額12万円分をまとめて使わず、複数の返礼品に分けてもらうのもありです。
家族で返礼品を楽しむのもいいですし、お父さんやお母さんがご褒美として普段買わないようなものを選ぶのもいいでしょう。
源泉徴収票が手元になくて所得控除額がわからない人は、手取りから計算する方法でふるさと納税額を確認してください。
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【手取り別】ふるさと納税の控除限度額シミュレーション
こちらは、手取りからざっくりふるさと納税額を計算したい人向けのシミュレーションです。
ざっくりした月の手取りや月の給与明細からも、ふるさと納税額の計算は可能です。
また、この記事では年収が150万円〜600万円までを50万円刻みで計算しています。もう少し詳しい金額を調べたい方は詳細シミュレーションを利用しましょう。
源泉徴収票で詳しく計算したい方は、記事上部で確認しましょう。
12.5万円〜16万円/月(年収150万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい12.5万円 〜16万円
- 給与明細の差引支給額が12.5万円〜16万円
寄付金限度額
24,381円まで可能
- 10,000円「フルーツ専門店が選んだ あまおう苺 春4パック」
- 14,000円 「オホーツク産ホタテ玉冷大(1kg)」
限度額が24,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品2つを組み合わせるのがいいでしょう。
1万円台の返礼品には、果物や海鮮、お肉など食べ物系の返礼品が多くあります。
シャインマスカットやいくらのような高級食材以外にも、「やさしい甘みたっぷりの 天津甘栗 800g!」のような手軽に食べられる返礼品を選ぶことも可能です。
ほかにもお米やパンなどの返礼品であれば、1人暮らしの食卓でも食べやすくていいでしょう。
16.5万円〜20万円/月(年収200万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい16.5万円〜20万円
- 給与明細の差引支給額が16.5万円〜20万円
寄付金限度額
33,097円まで可能
- 10,000円 「黒毛和牛 切り落とし 1kg A4~A5ランク」
- 11,000円「令和4年ゆめぴりか10kg(5kg×2)【特Aランク】」
- 12,000円 「鉄板焼ハンバーグ(デミソース)20個セット」
限度額33,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
上記の例であれば、お肉1kgなど大容量なものや冷凍品を選んだ場合、冷凍庫を開けて入れられるようにしておきましょう。
また小分けパックになっている返礼品を選べば、一度にまとめて食べなくてもいいので、1人暮らしの方でも使いやすいです。
ほかにも、限度額3万円分をまとめて、「デザインケトル 温度調節付IKE-D1000T-Bブラック」のような家電を選ぶのもいいでしょう。
20.5万円〜24万円/月(年収250万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい20.5万円〜24万円
- 給与明細の差引支給額が20.5万円〜24万円
寄付金限度額
41,343円まで可能
- 12,000円 「鉄板焼ハンバーグ(デミソース)20個セット」
- 14,000円 「オホーツク産ホタテ玉冷大(1kg)」
- 15,000円「紀の里の桃 約4kg 10~15玉」
限度額が41,000円の場合、上記のように1万円台の返礼品3つの組み合わせがおすすめです。
ハンバーグなどが1つずつ個包装になっている返礼品を選んでおくと、1人暮らしや夫婦2人など人数が少ない場合でも食べやすくていいでしょう。
また、野菜や果物の詰め合わせであれば、知り合いや近所の人におすそ分けすることも可能です。
ほかにも、限度額4万円であれば、「ジャー炊飯器10合 RC-ME10-B ブラック」のような家電を選ぶのもいいでしょう。
24.5万円〜28万円/月(年収300万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい24.5万円〜28万円
- 給与明細の差引支給額が24.5万円〜28万円
寄付金限度額
52,633円まで可能
限度額52,000円の場合、上記のように1万円台から2万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
ふるさと納税は、シャインマスカットやいちごなど旬の果物が返礼品になっているので、いつもより少し贅沢な気分を味わうのもいいでしょう。
また、まとめて返礼品が届くと困る場合は、定期便になっているものを選ぶのもありです。
上記の卵の例では、3回に分けて受け取れるので、大量の返礼品を一度に消費しなくても大丈夫です。
28.5万円〜32万円/月(年収350万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい28.5万円〜32万円
- 給与明細の差引支給額が28.5万円〜32万円
寄付金限度額
61,406円まで可能
- 16,000円「エリエール消臭+トイレットティシュー コンパクトダブル 64個」
- 20,000円「鹿児島県大隅産うなぎ蒲焼4尾(計600g)」
- 25,000円【生食可】カット済み生ずわいがに700~800g×2P
限度額が61,000円の場合、上記のように1万円台から2万円台の返礼品を組み合わせるのがいいでしょう。
ティッシュやトイレットペーパーなど普段の生活で使うような日用品を返礼品として選べば、生活費を抑えることも可能です。
また、海鮮やお肉のような普段食べないものを選んで、いつもより豪華な食卓にするのもいいでしょう。
ほかにも、家族の健康を考えて「ツインバード 空気清浄機 (AC-E944W ホワイト ) 12畳 脱臭 HEPAフィルター」のような家電を選ぶのもありです。
32.5万円〜36万円/月(年収400万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい32.5万円〜36万円
- 給与明細の差引支給額が32.5万円〜36万円
寄付金限度額
71,182円まで可能
- 16,000円「キリン 一番搾り糖質ゼロ350ml缶×24本」
- 25,000円【生食可】カット済み生ずわいがに700~800g×2P
- 30,000円「アラジン グラファイトトースター 2枚焼 グリーン 」
限度額71,000円の場合、上記のように1万円台から3万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
上記の例であれば、返礼品のカニを食べながらお酒を一緒に楽しむことも可能です。
また、3万円台からはトースターや炊飯器などの家電も選べるようになってきます。
ほかにも、限度額7万円をまとめて、「~満天の星空とオーシャンビュー~ペンション空宿泊券(4名様)」のような宿泊券を選んで、家族で旅行に行くのもいいでしょう。
36.5万円〜40万円/月(年収450万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい36.5万円〜40万円
- 給与明細の差引支給額が36.5万円〜40万円
寄付金限度額
81,208円まで可能
- 16,000円「キリン 一番搾り糖質ゼロ350ml缶×24本」
- 25,000円「はらからの逸品 牛たん 1kg」
- 40,000円「アラジン カセットこんろ ヒバリン グリーン」
限度額が81,000円の場合、上記のように1万円台から4万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
お肉や海鮮の大容量パックであれば、4人家族で食べても十分なくらいの量が届きます。
ほかには、食材の定期便を選ぶのもおすすめです。
たとえば、令和4年産【定期便6ヶ月】12年連続最高評価特A受賞米! さがびより10kgであれば、1か月ごとに10kgのお米が定期的に届き、合計60kg分のお米がお得に手に入ります。
このように、まとめて返礼品をもらうだけでなく、定期便を上手に使えば生活費を抑えることもできます。
40.5万円〜44万円/月(年収500万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい40.5万円〜44万円
- 給与明細の差引支給額が40.5万円〜44万円
寄付金限度額
104,328円まで可能
限度額104,000円の場合、上記のように1万円台から5万円台と選べる返礼品の種類も豊富です。
上記の例であれば、海鮮などの食材とリゾート施設の宿泊券を一緒に選んで楽しむこともできます。
このように、全国各地の返礼品を旅行気分で選んで楽しむのもいいでしょう。
ほかにも、「富士通製 LIFEBOOKシリーズ A576 Win10 新品SSD搭載」のような最新パソコンを返礼品に選ぶことも可能です。
44.5万円〜48万円/月(年収550万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい44.5万円〜48万円
- 給与明細の差引支給額が44.5万円〜48万円
寄付金限度額
115,826円まで可能
限度額115,000円の場合、上記のように2万円台から5万円台の返礼品を3つ選ぶパターンがおすすめです。
また、家電であれば「充電式スティッククリーナーJCL18ホワイト」と「大型サーキュレーターDC 23cmPCF-DC23-Wホワイト」を両方選んでも大丈夫です。
ほかにも、限度額11万円をまとめて「キャンピングトレーラ宿泊券1泊 4名定員 長崎鼻ビーチリゾート」のように家族でBBQやキャンプを楽しむのもいいでしょう。
このように、限度額11万円ぐらいになると食材や家電、宿泊券など幅広い返礼品のなかから好きなものを選ぶことが可能です。
48.5万円〜52万円/月(年収600万円)
こんな人が対象者
- 手取りがだいたい48.5万円〜52万円
- 給与明細の差引支給額が48.5万円〜52万円
寄付金限度額
127,323円まで可能
限度額が127,000円の場合、上記のように2万円台から6万円台の返礼品を組み合わせるのも可能です。
このぐらいの限度額になると、お肉や海鮮などの食材はもちろん、高級家電や高級料理フルコースなどを選ぶこともできます。
ほかにも、限度額12万円分をまとめて「界 霧島 ふるさと納税宿泊ギフト券(30,000円分)【星野リゾート】」のようにリゾート施設の宿泊券として使うのもおすすめです。
このように、旬の食材を楽しんだり、旅行に行ったりと幅広い返礼品のなかから選べるので、家族でどの返礼品にするか一緒に考えてみましょう。
課税標準を年収として150万円〜600万円のうち、もっとも近い寄付金限度額を参考にしてください。
確実な方法は、自治体・国税庁に問い合わせる
自分の正確な控除限度額を知りたい方は、自治体や国税庁に問い合わせましょう。
ここまでの計算方法はあくまで目安にすぎません。
なぜなら、正確な控除限度額を計算するには、以下の点で不十分なためです。
- 住宅ローン控除や医療費控除など、大きな金額の控除を受けていないケースで計算している
- 自営業やフリーランスで、予想していたほどの所得が確保できなかった場合は控除額が変わる
- 子供が生まれたり、両親と同居することになったりして、扶養家族が増えると控除額が変わる
ただし、自治体や国税庁に問い合わせる場合にも注意点があります。
お住まいの自治体によっては、控除の対象となるふるさと納税額の上限を回答してもらえない場合があるのです。
また、回答がもらえない場合に税理士へ相談すると相談料がかかる可能性もあります。
そのため問い合わせる場合も注意が必要です。
控除限度額の計算で影響のある項目一覧
給与明細には記載されない控除(年単位で受けられる控除)や家族構成によって、ふるさと納税の寄付金限度額は変わります。
ここでは控除限度額の計算で影響のある項目について紹介していきます。



あなたが当てはまる項目があるか確認しておきましょう!
1. 医療費控除
医療費控除は、1年間に支払った医療費が10万円を超える場合、確定申告をおこなうとお金が戻ってくる(控除される)制度です。
対象になる人:家族の分もふくめて1年間の医療費が10万円を超える人
控除限度額:最高200万円
計算式:控除額=実際に支払った医療費の合計額 – 保険金で給付される金額 – 10万円
対象となる保険金
- 生命保険
- 医療保険
- 健康保険の高額療養費
- 出産育児一時金 など
医療費控除の対象となる医療費
- 病院での診療代
- 治療にかかる薬代
- 入院費
- 治療が必要な矯正代 など
詳しい条件については国税庁のページに記載されています。
たとえば、病気が見つかって入院で20万円、手術で30万円かかり、医療保険で30万円給付された人の場合、
控除額=50万円(医療費の合計) – 30万円(保険の給付金) – 10万円
=10万円
この場合、控除額は10万円になります。



医療費控除をうける人は、ふるさと納税で寄付できる金額が変わってしまうので注意が必要です。
2. 住宅ローン控除
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームを新築・リフォームした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税から13年間控除できる制度です。
住宅の性能や入居した年によって限度額が変わります。
詳しい条件については国税庁のページに記載されています。
対象になる人:マイホームを新築・リフォームした人
控除限度額:最高455万円
計算式:控除額=年末のローン残高 × 0.7% (これを13年目まで繰り返す)
たとえば、1年目の年末で4,000万円になる新築住宅を月々10万円のローン返済で購入した場合、
住宅ローン控除1年目:4,000万円 × 0.7% = 28万円
2年目の年末には、月々10万円のローンを12ヶ月払っており、4,000万円から120万円引いて3,880万円のローンが残っているので、
住宅ローン控除2年目:3,880万円 × 0.7% = 27万円
この計算を13年目まで繰り返すと、最終的には288万円の控除を受けられます。



住宅ローン控除を利用しているあいだは、寄付できる金額が少なくなることを理解しておきましょう。
3. 配偶者控除
配偶者控除は、配偶者がいる場合に一定の所得控除が受けられる制度です。
対象になる人:手取り収入が1,000万円未満で配偶者がいる人
控除限度額:最高48万円
計算式:下記の表を参照
納税者本人の手取り収入 | 配偶者が69歳以下 | 配偶者が70歳以上 |
---|---|---|
900万円以下 | 38万円 | 48万円 |
900万円超~950万円以下 | 26万円 | 32万円 |
950万円超~1,000万円以下 | 13万円 | 16万円 |
たとえば、納税者(夫)の手取り年収が930万円で配偶者(妻)が40歳の場合、26万円の配偶者控除を受けられます。
また配偶者の手取り年収が133万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。



配偶者控除は多くの人が当てはまる控除なので、ふるさと納税を利用する際は確認しておきましょう。
4. 扶養控除
扶養控除は、扶養する親族がいる場合に一定の所得控除が受けられる制度です。
対象になる人:扶養する親族がいる人
控除限度額:特になし
計算式:下記の表を参照
区分(年齢) | 1名 | 2名 | 3名 |
---|---|---|---|
16歳〜18歳 | 38万円 | 76万円 | 114万円 |
19歳〜22歳 | 63万円 | 126万円 | 189万円 |
70歳〜 (同居) | 58万円 | 116万円 | 174万円 |
70歳〜 (同居以外) | 48万円 | 96万円 | 144万円 |
また、別の区分に扶養家族が該当する場合は、それぞれを合計した金額が控除されます。
たとえば、16歳と20歳の子供と70歳の父親(同居)を扶養している場合、
38万円+63万円+58万円=159万円の控除を受けられます。



扶養控除は控除額が大きいので、対象になる人はふるさと納税の寄付限度額を超えないように注意しましょう!
5. 障害者控除
障害者控除は、配偶者または扶養親族が障害者に当てはまる場合に一定の所得控除が受けられる制度です。
障害者控除の対象となる人の範囲については国税庁のページをご確認ください。
対象になる人:配偶者または扶養親族が障害者に当てはまる人
控除限度額:特になし
計算式:下記の表を参照
区分 | 控除額 |
---|---|
障害者 | 27万円 |
特別障害者 (同居) | 75万円 |
特別障害者 (同居以外) | 40万円 |
たとえば、入院していて同居していない特別障害者に当てはまる扶養親族が1人いる場合、40万円の障害者控除を受けられます。
障害者控除は対象となる人の範囲について判断が難しいので、当てはまるか不安な人は国税庁の相談窓口で確認してみましょう。
6. 寡婦(寡夫)控除
寡婦(寡夫)控除は、納税する人自身が寡婦(寡夫)に当てはまる場合に一定の所得控除が受けられる制度です。
夫(妻)と離婚または死別したのち結婚していない人を寡婦(寡夫)といいます。
寡婦(寡夫)控除の対象となる人の範囲については国税庁のページをご確認ください。
対象になる人:夫(妻)と離婚または死別したのち結婚していない人で、手取り収入が500万円以下の人
控除限度額:特になし
計算式:下記の表を参照
区分 | 控除額 |
---|---|
・夫(妻)と離婚したのち結婚していない ・扶養親族がいる ・手取り収入が500万円以下 | 27万円 |
・夫(妻)と死別したのち結婚していない ・手取り収入が500万円以下 (この場合、扶養親族の要件はない) | 27万円 |
たとえば、夫と離婚したのちに結婚しておらず、扶養する子供がいる人で手取り年収400万円の場合、寡婦(寡夫)控除を27万円受けられます。
また、夫(妻)と離婚または死別していても、その後再婚したり手取り年収が500万円を超える場合、寡婦(寡夫)控除は受けられません。
7. 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)
小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済や個人型確定拠出年金(iDeCo)などの掛け金に対して一定の所得控除が受けられる制度です。
その中でiDeCoは、支払った掛金の全額が所得控除されます。
iDeCoの詳細については、iDeCo公式サイトをご確認ください。
対象になる人:iDeCoを利用している人
控除限度額:6.8万円/月(年81.6万円)
計算式:下記の表を参照
区分 | 控除限度額 | 区分(詳細) |
---|---|---|
第1号被保険者 (自営業など) | 6.8万円/月 | |
第2号被保険者 (会社員) | 2.3万円/月 | 会社に企業年金がない |
↑ | 2.0万円/月 | 企業型確定拠出年金のみ加入 |
↑ | 1.2万円/月 | ・厚生年金基金 ・確定給付金企業年金 に加入 |
↑ | 1.2万円/月 | ・企業型確定拠出年金 ・厚生年金基金 ・確定給付金企業年金 に加入 |
第2号被保険者 (公務員など) | 1.2万円/月 | |
第3号被保険者 (専業主婦など) | 2.3万円/月 | |
任意加入被保険者 | 6.8万円/月 |
たとえば、企業型確定拠出年金のみ加入している会社員で、月々20,000円の掛金をiDeCoに支払っている場合、
2.0万円 × 12ヶ月=24万円の小規模企業共済等掛金控除を受けられます。



iDeCoはここ数年で対象者がどんどん拡大しているので、ふるさと納税を利用する際は寄付できる金額が少なくならないかよく確認しておきましょう。
8. 各保険の控除
各保険の控除として、「地震保険」「生命保険」「社会保険」について紹介します。
保険の種類 | 控除限度額 | 条件 | 対象になる人 |
---|---|---|---|
地震保険 | 最高5万円 | その年に支払った地震保険料の 金額に応じて、所得税が控除される | 地震保険に加入している人 |
生命保険 | 最高4万円 | その年に支払った以下の保険料の 金額に応じて、所得税が控除される ・生命保険料 ・介護医療保険料 ・個人年金保険料 | 生命保険、介護医療保険、 個人年金保険に加入している人 |
社会保険 | 特になし | 自分自身や配偶者、その他の親族の 負担すべき社会保険料を支払った金額に応じて、 所得税が控除される | 自分自身や配偶者、その他の親族の 負担すべき社会保険料を支払った人 (対象になる社会保険料の範囲) |
各種保険に加入している人は、あなたが当てはまるか確認してからふるさと納税をおこないましょう。
9. その他の控除
その他の控除として、「基礎控除」「勤労学生控除」「雑損控除」「寄附金控除」について紹介します。
控除の種類 | 控除限度額 | 対象になる人 |
---|---|---|
基礎控除 | 48万円 | 総所得が2,500万円以下の人 |
勤労学生控除 | 27万円 | 合計所得額が75万円以下で、学生である人 (対象になる人の範囲) |
雑損控除 | 特になし | 災害や盗難などで自分の資産について損害を受けた人 (対象になる資産の要件) |
寄附金控除 | 総所得の40% | 国や地方公共団体に対して寄附をおこなった人 (対象になる寄附先) |
あなたが対象になるものがあるとふるさと納税の寄付上限額が変わってくるので、よく確認しておきましょう。
10. 個人事業主
個人事業主の場合、収入から経費を引いて控除額を出す必要があるので、正確な値を出すのが難しいです。
限度額を超えるのが不安な人は、年間所得のおおよその金額が分かる11月〜12月を目途に、ふるさと納税をおこなうといいでしょう。
対象になる人:個人事業主
控除限度額:住民税所得割額の20%程度
個人事業主の控除限度額をシミュレーションする場合、会社員でいう給与所得控除後の金額を入れる欄に、収入から経費を引いた後の金額を入力しましょう。
たとえば、収入が600万円あって経費として200万円使った場合、
限度額は600万円 – 200万円 = 400万円の年収として計算する必要があります。
ふるさと納税シミュレーションのほとんどが会社員などの給与所得者を前提に設定されています。



個人事業主の人は正確な限度額を知る方法を学んだうえで、ふるさと納税を活用しましょう。
11. 年金受給者
年金を受給している人でふるさと納税の控除を受けるためには、所得税と住民税を納めている必要があります。
所得税と住民税は、年齢や収入に応じて変わるので、人によっては税金を払う必要がない場合もあります。
その場合、税金を納めていないので控除を受けられず、ふるさと納税をやっても全額自己負担になる可能性があるので注意しましょう。
対象になる人:年金を受給している人
控除限度額:月々7.9万円
計算式:下記の表を参照
公的年金の収入 | 独身 (65歳未満) | 配偶者が控除対象 (65歳未満) | 独身 (65歳以上) | 配偶者が控除対象 (65歳以上) |
---|---|---|---|---|
100万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
150万円 | 1.1万円 | 0.3万円 | 0円 | 0円 |
200万円 | 2.0万円 | 1.1万円 | 1.2万円 | 0.4万円 |
250万円 | 2.8万円 | 2.0万円 | 2.4万円 | 1.5万円 |
300万円 | 3.7万円 | 2.9万円 | 3.6万円 | 2.7万円 |
350万円 | 4.6万円 | 3.8万円 | 4.6万円 | 3.8万円 |
400万円 | 5.8万円 | 4.7万円 | 5.8万円 | 4.7万円 |
450万円 | 6.9万円 | 6.1万円 | 6.9万円 | 6.1万円 |
500万円 | 7.9万円 | 7.1万円 | 7.9万円 | 7.1万円 |
この表を見ると、65歳未満の場合は100万円以下、65歳以上の場合は150万円以下で限度額が0円なので、寄付額すべてが自己負担になってしまいます。
あなたの年金額が当てはまる限度額をよく確認したうえで、ふるさと納税を利用しましょう。
ふるさと納税で税金控除される仕組み


ふるさと納税は、寄付することで所得税・住民税が控除される仕組みです。
ここでは、ふるさと納税で税金が控除される仕組みを具体例とともに解説します。
- 控除額の計算方法
- 所得によって控除額は変わる
- 手続きとして確定申告が必要
- ワンストップ特例制度で申告も可能
あなたに置き換えて控除額がいくらになるか一緒に見ていきましょう。
控除額の計算方法
ふるさと納税の控除額は、以下の3つの控除を足したものになります。
- 所得税から控除される金額
- 住民税から控除される金額(基本分)
- 住民税から控除される金額(特例分)
ふるさと納税して住民税などがいくら安くなるのかは、控除限度額をチェックすればわかります。
詳細の計算方法について順番に解説しますので、あなたがどのくらい控除されるか確認しておきましょう。
1. 所得税から控除される金額
ふるさと納税した場合、所得税と住民税から控除を受けられます。
所得税から控除される金額の計算方法は、以下のとおりです。
所得税から控除される金額 = (ふるさと納税額 ー 2,000円) × 所得税の税率 × 復興税率 1.021
所得税の税率は、課税される手取り年収に応じて決められているもので、収入が増えるほど高くなるようになっています。
課税される手取り年収 | 税率 |
---|---|
0.1万円~194.9万円 | 5% |
195万円~329.9万円 | 10% |
330万円~694.9万円 | 20% |
695万円~899.9万円 | 23% |
900万円~1,799.9万円 | 33% |
1,800万円~3,999.9万円 | 40% |
4,000万円~ | 45% |
たとえば、課税される手取り年収600万円の人がふるさと納税で30,000円の寄付をした場合、所得税から控除される金額は以下の式で計算できます。
所得税からの控除額 = (30,000円 ー 2,000円) × 20% × 1.021 = 28,000円 × 20% × 1.021 = 5,717円
2. 住民税から控除される金額(基本分)
所得税で控除される金額を超える分については、住民税から控除されます。
住民税から控除される金額には「基本分」と「特例分」があります。
「基本分」の計算方法は、以下のとおりです。
住民税から控除される金額(基本分) = (ふるさと納税額 ー 2,000円) × 10%
たとえば、ふるさと納税で30,000円の寄付をした場合、住民税から控除される金額(基本分)は以下のように計算できます。
住民税から控除される金額(基本分) = (30,000円 ー 2,000円) × 10% = 28,000円 × 10% = 2,800円
3. 住民税から控除される金額(特例分)
「特例分」の計算方法は、以下のとおりです。
住民税から控除される金額(特例分) = (ふるさと納税額 ー 2,000円) × (100% ー 10% ー 所得税の税率 × 復興税率 1.021)
たとえば、ふるさと納税で30,000円の寄付をした場合、住民税から控除される金額(特例分)は以下で計算できます。
住民税から控除される金額(特例分) = (30,000円 ー 2,000円) × (100% ー 10% ー 20% × 1.021) = 28,000円 × 69.58% = 19,482円



ここまでの所得税・住民税の計算をまとめると、以下のとおりです。
ふるさと納税の負担額 = 寄付額 30,000円 ー 所得税から控除される金額 5,717円 ー 住民税から控除される金額(2,800+19,482)= 2,001円
ふるさと納税が実質2,000円で利用できるのは、このような控除で税金が安くなるためです。
控除限度額は、ふるさと納税サイトのシミュレーションでも確認できるので、気になる人は試してみてください。
所得によって控除額は変わる
ふるさと納税の控除額は所得(手取り年収)によって変わってきます。
これは所得税率と住民税所得割額が計算にかかわってくるためです。
まず、所得税率は所得税から控除される金額に関係します。
先ほどご紹介した所得税率を参考にすると、所得が300万円の人(税率10%)と600万円の人(税率20%)を比較すると控除額に10%分の差が生まれます。
たとえば、この二人が同じ30,000円寄付したとすると、所得税から控除される金額の差は以下のように計算できます。
所得が300万円の人:(30,000円 ー 2,000円) × 10% × 1.021 = 2,858円
所得が600万円の人:(30,000円 ー 2,000円) × 20% × 1.021 = 5,717円
このように、所得税率の違いによって所得税からの控除額は変わってくるのです。
次に、住民税所得割額は住民税から控除される金額(特例分)に関係します。
住民税所得割額が20%を超えるかどうかで、特例分の計算式が変わってくるためです。
たとえば、所得が600万円で住民税所得割額が20%の人と30%の人が同じ30,000円寄付したとすると、住民税から控除される金額(特例分)の差は以下のように計算できます。
住民税所得割額が20%の人:(30,000円 ー 2,000円) × (100% ー 10% ー 20% × 1.021)= 28,000円 × 60.58% = 19,482円
住民税所得割額が30%の人:(30,000円 ー 2,000円) × (30% × 20%)= 28,000円 × 50% = 14,000円
このように、住民税所得税率の違いによって住民税から控除額される金額(特例分)は変わってくるのです。
手続きとして確定申告が必要
ふるさと納税で注意したいのが、手続きとして確定申告をおこなう必要があることです。
ふるさと納税の流れは、以下のとおりです。
- 自分の控除額を計算する
- 自治体に寄付して返礼品を受け取る
- 確定申告をおこなう
たとえば、ふるさと納税で50,000円寄付したとき、確定申告をおこなえば48,000円分が控除され、実質2,000円で返礼品を受け取れます。
しかし、確定申告をおこわないと所得税や住民税から控除されず、50,000円払って返礼品を受け取る形になってしまうのです。



確定申告をおこなうことで、「ふるさと納税したよ」というのが正式に認められるイメージです。
ワンストップ特例制度で申告も可能
確定申告しない会社員であれば、ワンストップ特例制度を使って申告することも可能です。
ワンストップ特例のメリットは、自治体から送られてくる申請書類を返送するだけでふるさと納税の申告が完了する点です。
ワンストップ特例を使う際には、以下に当てはまる必要があります。
- 確定申告する必要のない給与所得者等である
- 1年間の寄付先が5自治体以内である
年収が2,000万円を超えたり、医療費控除などを利用するために確定申告が必要な人は、ワンストップ特例ではなく確定申告をおこないましょう。
寄付限度額を確認するときの注意点


ふるさと納税で寄付できる額を確認するときには、いくつか注意点があります。
- なるべく額面で計算する(給与所得者の場合)
- シミュレーション結果が違う場合がある
- 申請期限を過ぎないように注意する
- 控除限度額を超えたら自己負担になる



これらを間違えると損をしてしまう可能性があるので、よく確認しておきましょう。
なるべく額面で計算する(給与所得者の場合)
会社員のような給与所得者は、手取りではなく源泉徴収前の給与・賞与を全て合計した額面の金額を年収とするため、なるべく額面で計算しましょう。
たとえば、年収600万円の人が手取り480万円だと仮定します。
本来は600万円で寄付限度額を計算するのですが、手取りの480万円で計算してしまうと寄付限度額が少なくなってしまいます。
寄付できるのに限度額を間違えてしまうと、損をしてしまう可能性があるのです。
手元に源泉徴収票があれば正確な年収がわかりますので、給与所得者は額面で計算するようにしましょう。
おおよその限度額は月の手取りでも計算できる
正確な年収がわからなくても、月の手取りからおおよその限度額は計算できます。
会社員の場合、手取りとして実際に入ってくる金額は「年収のおよそ75%~85%」といわれています。
これを考慮すると、手取りから年収を計算する式は以下の通りです。
おおよその年収 = (手取りの月給 ÷ 0.8)× 12ヶ月
転職などで前年の年収がわからないときは、手取りから額面の金額を推定できます。
手取りから限度額シミュレーションをしたい人は、本記事の「【手取り別】ふるさと納税の控除限度額シミュレーション」の章を参考にしてください。
交通費などの手当は給与に含まない
会社から支給される交通費などの手当は給与に含まれません。
給与に含まれない主な手当は、以下のとおりです。
- 通勤手当のうち、一定金額以下のもの
- 宿直や日直の手当のうち、一定金額以下のもの
- 転勤や出張などのための旅費のうち、通常必要と認められるもの
- 結婚祝い金
- 葬祭料、香典、見舞金など
年収を計算するときは間違えないように注意しましょう。
シミュレーション結果が違う場合がある
ふるさと納税のシミュレーションはあくまで目安なので、ふるさと納税サイトにより寄付限度額が異なる場合があります。
とくに住宅ローン控除や医療費控除などを受けている方は注意しましょう。
以下のような場合は、実際の寄付限度額と変わる可能性があります。
- 転職して前年と所得が変わった
- 扶養家族が増減した
- ふるさと納税以外の控除を申請した
- 給与に含まれない手当を年収に含めた
このように、ふるさと納税サイトによってシミュレーションの条件が違うのです。
正確な寄付限度額を知りたい場合は、詳細シミュレーションを利用するか自治体や税理士などに確認するのがいいでしょう。
申請期限を過ぎないように注意する
寄付できる限度額ぎりぎりまで使用しようとして、ふるさと納税の申請期限をすぎないように注意しましょう。
正確な寄付限度額は12月にもらえる源泉徴収票を見ないとわかりません。
しかし、源泉徴収票を受け取ってから限度額の確認→返礼品の検討→申し込みだと間に合わない可能性があります。
そうならないためには源泉徴収票がくるまえにある程度寄付しておき、正確な限度額がわかったら残りを調整するやり方がいいでしょう。
- 昨年の年収で限度額を確認
- 限度額より少ない金額の返礼品を申し込み
- 源泉徴収票がきたら正確な限度額を確認
- 残りの寄付限度額分を細かい返礼品で調整
申請期限をすぎないように、早めに準備しておきましょう。
控除限度額を超えたら自己負担になる
控除限度額を超えた場合、自己負担になるので注意しましょう。
ただし、限度額を超えた分に対しても「寄附金控除」という控除は利用できるので、超えた分全額が自己負担になるわけではありません。
たとえば、控除限度額50,000円の人が60,000円分の寄付をした場合、自己負担額は通常の2000円+超えた分10,000円=12,000円よりも少なくなります。



きちんと確定申告すれば限度額を超えても少し自己負担が軽くなるので、忘れずに確定申告をおこないましょう。
所得税と住民税はいつ控除される?控除されたか確認する方法


ふるさと納税で控除される所得税と住民税ですが、いつ控除されるか知っていますか?
ここではふるさと納税で控除された税金を確認する方法を紹介します。
- 控除額は「住民税決定通知書」で確認できる
- ワンストップ特例制度利用者の確認方法
- 確定申告した場合の確認方法
きちんと税金の控除がおこなわれていて、損していないか確認しておきましょう。
控除額は「住民税決定通知書」で確認できる
今年ふるさと納税した分の控除額を知りたい場合は、翌年の住民税決定通知書をみましょう。
住民税決定通知書は毎年6月ごろに住んでいる自治体から送られてくる案内です。
この通知書の「寄附金控除」または「税額控除額」という欄に記載されている金額が、ふるさと納税で控除された金額です。
ワンストップ特例制度を使った場合と確定申告をした場合で確認方法が少し変わるので、それぞれ解説します。
ワンストップ特例制度利用者の確認方法
ワンストップ特例制度を利用した場合は、所得税からの控除はなく、住民税から控除されます。
この税金が控除されているかは、毎年6月ごろに送られてくる住民税決定通知書の摘要欄で確認できます。


住民税は、前年の収入に応じて翌年の6月から納める後払い方式です。
そのため、ふるさと納税で控除された金額は返金されるのではなく、翌年の住民税から軽減されます。
イメージとしては、翌年払う予定の住民税を先にふるさと納税として払うことで翌年の税金が軽減されるので、「実質翌年の手取りが増える」感じです。



控除された金額が振り込まれるわけではないので実感が湧きづらいですが、きちんと申告すればお得に返礼品をもらえるので安心してください。
確定申告した場合の確認方法
確定申告した場合は、所得税の還付と住民税の控除に分けておこなわれます。
所得税の還付金は翌年の4月〜5月に受け取れます。
還付された所得税は、確定申告書控えや国税還付金振り込み通知書でも確認可能です。
住民税の控除額は、ワンストップ特例制度の場合と同じく住民税通知書で確認できます。
また、思ったよりも住民税控除額が少なかったり、適用欄に記載がなかったりした場合に考えられる原因とその対応を紹介します。



理解するのが難しい控除の話ですが、確認方法は簡単なのでしっかりチェックしておきましょう。
ふるさと納税でよくある質問
まとめ
ふるさと納税で損をしない方法は、控除額をしっかりシミュレーションしておくことです。
シミュレーションと聞くと難しく感じますが、あなたが当てはまる家族構成や年収などを順番に選択すれば控除限度額はわりと簡単に出せます。
また、本記事で紹介した控除限度額に影響のある項目をおさえておけば、「思ったより控除額が少なくて損してしまった」というミスも防げます。
2022年12月3日 17:16