キャリアの幅を広げる人材育成制度|学びの文化を創る「コンセントデザインスクール」とは

株式会社コンセントの取材風景
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エディトリアルやUI/UX、サービスなど、さまざまな領域でデザインの視点から価値提案をする株式会社コンセント。ベビーシッター制度やグループ休暇制度など、メンバーが働きやすいさまざまな取組を行っている。

中でも注目したいのが、2017年4月に立ち上げた「コンセントデザインスクール(以下、CDS)」だ。CDSは、人材育成を目的とした社内研修制度のひとつ。「ワークショップ設計術」や「撮影ディレクション」、「ユーザーリサーチ」など、現場で活かせるプログラムを年間約40回以上も開催している。

今回はCDSの運営を担当されている御三方に話を聞いた。

株式会社コンセント 江辺さんのお写真

話を聞いた人
江辺 和彰
株式会社コンセント プランナー・プロジェクトマネージャー

株式会社コンセント 荒尾さんのお写真

話を聞いた人
荒尾 彩子
株式会社コンセント クリエイティブディレクター・コンテンツディレクター

株式会社コンセント 山本さんのお写真

話を聞いた人
山本 和輝
株式会社コンセント 人事チームリーダー

1.事業領域が広がる中で、メンバーのスキルアップが必要に

株式会社コンセントの取材風景

ーーまず、CDSを立ち上げたきっかけから教えてください。

江辺:CDSを立ち上げたのは、メンバーが持つ知識やスキルを広げる機会が必要だと思ったからでした。

百科事典のエディトリアルデザインからスタートした当社も、雑誌、広報誌やウェブサイトなどのコミュニケーション媒体のデザイン、ブランディングやマーケティング支援、ユーザー体験デザインやサービスデザインなど事業領域はどんどん広がっています。

事業領域の拡大には個々人の成長が必要で、新たな事業の可能性にもつながります。会社や事業部、有志で勉強会などを行ってはいたのですが、育成ビジョンを見据えての制度化はされていませんでした。

これらの問題を解決するために、社内の育成制度をつくって現場の学びを社内で広げていこうとなりました。そこで立ち上げたのが、社内研修制度「CDS」です。

ーーCDSでは、どんなプログラムを実施しているんですか?

江辺:提案書作成のコツを学ぶ「提案力強化」、生き方やキャリアを戦略的に考える「キャリアデザインなど、プログラムの内容は多岐にわたります。座学だけだと実務にどう活かすかイメージが湧きづらいので、必ずグループワークも盛り込むようにしていますね。

企画を作るときは「コンセントならではの内容になっているか」「CDSでしか学べないことは何か」という観点を大切にしています。一般的なビジネスマナーやタイムマネジメントなど、他でも学べる研修はCDSでやる必要はないと思っているので。

ーーコンセントさんには、エディトリアルやウェブ、UXやサービスデザインなど多様な分野のデザイナーが在籍していると思うのですが、CDSにはどういった方々が参加していますか?

江辺:そうですね。各分野のデザイナーはもちろん、ディレクターやプロデューサーなど、役職や年齢に関係なくたくさんメンバーが参加してくれています。参加者から「CDSでの学びを実務で活かせた」「仕事の取組み方に指針を持てるようになった」と言ってもらえることが多いんですよ。

2.CDSを通じて学びの文化を醸成していく

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ーー「研修=義務」と捉える人もいると思うのですが、メンバーの積極性や学習意欲を高めるために工夫していることを教えてください。

山本:研修の雰囲気作りが一番大事かなと思います。運営側が楽しそうだと、周りも「おもしろそうだから参加してみようかな」ってなるはずなんですよね。まずは、全員が楽しめるように運営側が場を盛り上げることで、学ぶ・教える意欲も自然と高まっていくと思います。

荒尾:組織視点でいうと、CDSへの参加は人事評価と完全に切り離しています。業務に役立つ内容だったとしても、「評価に響くから仕方なく参加する」という状態はメンバーにとって苦痛ですよね。知識やスキルは、自発的な学びがあってこそ身に付くものだと思っているので、CDSは自由参加にしています。

あと、企画者視点で言うと「誰が聞いてもわかる粒度まで落とし込む」ことは大切にしていますね。取り上げるテーマが決まったら、スピーカー(登壇者)と運営担当者で必ず壁打ちを行っています。

以前、決算書の見方や書き方を学ぶ研修を行いました。事前打ち合わせで参加者から、専門用語ばかりで難しいという意見が出ました。話し合いを重ね、専門用語は馴染みのある言葉に言い換えたり、スライドに文字装飾やイラストを施したり、伝え方を徹底しましたね。

ーーデザイン会社であるコンセントさんだからこそ実現できる、スクールの特徴は何でしょうか?

江辺:やはり、研修内容が実務と紐づいている点ですね。CDSでは、社内のエディトリアルデザイナーや撮影が得意なディレクターなどがスピーカーを務めます。

さまざまな部署の社員が交代で講師を務めるので、個々の得意分野を活かしたナレッジ共有ができるようになるんです。そうすることで、「デザインでひらく、デザインをひらく」というコンセントのミッションにもつながると思っています。

3.働き方の変化に合わせて、学びのあり方も柔軟に変えていく

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ーー普段の業務で、CDSでの学びが活かされたと感じる瞬間はありますか?

荒尾:そうですね。CDSに参加した若手メンバーが社内コンペで優勝したときです。「CDSでの学びが結果につながりました。研修に参加して本当に良かったです」といってもらえたときは嬉しかったですね。

江辺:CDSの運用を始めてから約3年が経過し、今では社内文化のひとつとして定着しつつあります。「学べる仕組みがない」「コアが曖昧」という当初の課題は、少しずつ改善されている実感がありますね。

ーー今後の展望について教えてください。

江辺:社内的にいい取り組みとして浸透しているので、社内だけでなく外部に向けても展開していきたいと思っています。あと、今まではリアルタイムでのライブ感を重視していたのですが、リモート主体のワークスタイルに合わせて、プログラムを録画していつでも学べるような仕組みも構築中です。

荒尾:日々の業務に追われると余裕がなくなり、視野が狭くなってしまいます。だからこそ、専門外のプログラムにも積極的に参加してもらいたいですね。

話を聞いた企業

  • 企業名:株式会社コンセント
  • 設立:1973年
  • 事業内容:事業開発・組織開発支援などサービスデザイン/UXデザイン/UIデザイン/ウェブサイト構築・設計・運営支援/ウェブサイトガバナンス支援/印刷情報媒体の企画・編集・制作/雑誌、書籍のエディトリアルデザイン/デジタル教材開発/動画・VRなどインタラクティブコンテンツ開発/インクルーシブデザインなど

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