クリニック転職で看護師に求められる要件・知っておくべき病院との9つの違い

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クリニックでの勤務は、病院よりも楽なイメージを持つ看護師さんも多いようですが、転職には一定の経験が重視されたり、病院とは異なる仕事内容にギャップを感じたり、必ずしもメリットばかりではありません。

クリニックは、求人数が少ないにもかかわらず、志望する看護師が多い人気求人であり、特有の転職事情を押さえて転職活動をする必要があります。

クリニックへの転職では、どんな点に注意する必要があるのでしょうか。HOP!ナビ看護師のユーザーアンケートとキャリアアドバイザーへのヒアリングをもとに、詳しくお伝えします。

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クリニックと病院はここが違う!9つのポイントを比較

クリニックでは、看護師の人数が病院よりも少なく、外来対応が中心となり、診療日時が固定されているのが大きな特徴です。そのため、看護師の働き方や勤務条件も病院とは大きく異なります。

この章では、HOP!ナビ看護師に寄せられたユーザーアンケートやキャリアアドバイザーへの取材をもとに、転職後のギャップの原因となるクリニックと病院の9つの違いを比較しながらご紹介します。

  1. 仕事内容の違い
  2. 給料の違い
  3. 福利厚生の違い
  4. 忙しさ・残業の多さの違い
  5. 休みの取りやすさの違い
  6. 教育体制の違い
  7. 勤務形態・体制の違い
  8. 雇用形態の違い
  9. 人間関係の違い

1. 仕事内容の違い

クリニックでは看護師の人数が少ないため、病院では他の職種が担当するような業務を看護師が行うことになります。

院内清掃、医療器具類の滅菌作業、綿球作り、物品・薬品の管理、レセプトの作成・管理など「これって看護師の仕事?」と感じてしまうような仕事を担当することもあるようです。パソコンを使った事務的な作業も増えます。

クリニックへの転職を希望する看護師の中には、クリニックの業務は病院よりやさしいイメージを持つ方もいるようですが、病院では研修医が担当するような業務も看護師の担当となることが多いため、基本的な看護技術を確立していなければ対応が難しいかもしれません。

「採血、注射、心電図、レントゲンなどの基本的な技術を経験できる機会が増え、看護技術の向上につながった」という声も見られます。

看護師が常時1名で対応するような小規模クリニックもあるため、看護師一人ひとりに任される仕事は広範囲にわたり、責任も重くなる傾向にあります。

人数が少ない分「医師や看護師同士の関係性が業務の質に反映されやすい」との声もあり、人間関係を円滑に保つ努力も必要です。

病院での直属の上司は看護師となりますが、クリニックでは医師が上司という感覚が強くなり、医師の気分次第で業務にプレッシャーを感じることもあるようです。

さらにクリニックでは、毎日違う患者が何十人も来院するため、短時間で患者から情報を引き出し、的確にアセスメントする力も必要となります。

患者との距離感も近くなるため、一人ひとりの患者としっかり向き合うことができる分、看護師の対応が病院の評判に直結します。対人スキルは必須といえるでしょう。

クリニックは看護業務以外にも、院内の清掃や物品・薬品管理、書類の作成・管理など、病院では他職種がしていたことも行います。(29歳女性 中規模の大学病院のICU・放射線科から、内科・循環器科・消化器科・小児科のクリニックに転職)

毎日違う患者さんと接することは緊張もしますが学びが大きく満足しています。(32歳女性 300床程度の総合病院療養病棟から、耳鼻科クリニックに転職)

一人ひとりの患者様としっかりコミュニケーションを取ることができるなど患者さんと向き合う時間が多くありました。
病院ではやるべきケアや処置などが多いときは患者さんと向き合うことができないときもあり、クリニックの方がそういう点では良かったと思います。(29歳女性 大学病院の小児集中治療室から、内科クリニックに転職)

病院と比べると、確かに雑用はとても多いと思います。誰かがやってくれていたことが、クリニックではすべて自分の責任になりますから、責任も重大です。
しかし、細かい看護記録など書く必要もありませんし、患者さんへのケアも、外来時のみなのでとてもあっさりしています。基本的に元気な方が多いので、気分的に明るく仕事ができます。(42歳女性 500床以上の市立病院、外科病棟から、循環器内科クリニックに転職)

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2. 給料の違い

看護師の給料において夜勤手当や残業手当が占める割合は少なくありません。クリニックでは外来対応が中心となるため、夜勤手当がなくなる分、病院よりも給料が下がる傾向にあります。

厚生労働省のデータによると、看護師全体の平均月給は約33万円、平均年収は約483万円。一方で、クリニックと呼ばれる小規模診療所勤務の看護師の平均月給は約25万円、平均年収は約300万~400万円となっています(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より算出)。

HOP!ナビ看護師の独自アンケートでは「月給が1割ほど減った」「10万円下がった」という声が上がっていました。

ボーナスに関しても、クリニックと病院勤務では大きな違いが見られます。「ボーナスが1ヶ月ほど減った」という声があるだけでなく「ボーナスが支給されない」という声もありました。

また、クリニックの場合は経営者=院長であるため、院長の意向や気分次第で給料形態を変更されることもあるようです。

給料を下げられた事例もあれば、逆に「仕事の成果を院長が評価してくださり、すぐに昇給した」「がんばった分だけ評価をもらえたので給料が増えた」という声もあり、院長との距離が近い分、仕事の評価が給料に直結しやすい様子がうかがえます。

美容系クリニックなど、診療科によっては病院勤務よりも給料が上がるケースもあります。

とはいえ、全般的には給料が下がるデメリットがある一方で、夜勤がない分、体力的にも精神的にも楽になり、プライベートと両立しやすくなるメリットは大きいといえるでしょう。

「扶養内で働くにはちょうど良く満足しています」という声もありました。

クリニックに転職して2年ほどは大変働きやすく楽しい職場でした。日勤だけであり、定時でしっかり終わるクリニックは体力的にも続けられると感じましたし、プライベートも充実しました。しかし、院長の気分で給与体制、休暇体制の変更が多く、将来の不安を感じるようになりました。(大学病院の内分泌内科から、糖尿病専門クリニックへ転職)

病棟から転職した場合、お給料は10万円以上は下がることが多いようです。私も月10万円の収入減となり、最初はかなり戸惑いました。給料が大幅に減収しますので、今まで通りの生活はできないと思ってください。(30歳女性 大学病院の内分泌内科から、糖尿病専門クリニックへ転職)

美容外科や皮膚科クリニックは月給が病棟よりも良いですが、ボーナスを支給されるところはあまりないようです。万が一あったとしてもその分もちろん忙しいです。
クリニックによってはインセンティブ(報奨金)があるので、年収は同じくらいか少し病棟より低いくらいだと思います。なのでボーナスが欲しいという方にとってはデメリットに感じるかもしれません。(29歳女性 小規模病院の内科病棟から、美容外科クリニックに転職)

収入面でもかなり減額されるため、複数の職場を掛け持ちしている看護師もいるようです。(42歳女性 500床以上の市立病院の外科病棟から、整形外科クリニックに転職)

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3. 福利厚生の違い

福利厚生は、病院の方が整っている場合が多いようです。HOP!ナビのユーザーアンケートによると、クリニックに勤める看護師の場合、非正規雇用は半数近くとなっています。

正職員での採用が主となる病院に比べて、非正規の雇用の占める割合が高いといえるでしょう。

非正規雇用ということは、社会保険料を看護師自身が支払わなければなりません。その場合、保険料が割高となり、低くなった収入をさらに圧迫することになります。

また、産休・育休制度が整っていないクリニックも多く「子どものいるスタッフがいませんでした。

産後も働くのは難しいと感じます」という声も。キャリアアドバイザーの感覚としても、結婚や妊娠、出産といったライフイベントを控えた看護師は採用されにくい印象があるそうです。

診療日時が固定されているクリニックでは、看護師の勤務時間や休日も固定されるため、育児や家事と両立しやすいイメージを持つ方も多いようですが、そうとも言い切れない現実があります。

長く働きたいのであれば、妊娠・出産を経ても働ける環境かどうかを入職前に確認しておいた方が安心です。

交通費や残業代の支給もクリニックによってさまざま。中にはマスクや手袋などの衛生用品を、看護師自身が用意しなければならないケースもあるようです。

総合病院とクリニックでは、福利厚生や給与形態など、大きな差があります。
自分が何を求めているのかよく考えて、自分自身にあった職場が探せると良いのではないかと思います。(42歳女性 市立病院の外科病棟から、個人経営の循環器内科クリニックに転職)

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4. 忙しさ・残業の多さの違い

病院では、精神的にも肉体的にもつらいハードワークが常態化しています。

日本看護協会の「時間外勤務、夜勤・交代制勤務等緊急実態調査結果」によると「交代制勤務で働いている看護師の約 23 人に 1 人が、過労死危険レベルの月 60 時間を超える時間外勤務をしている」という実態があり、病院勤務の看護師の過酷な労働環境がうかがえます。

患者の状態を引き継ぐ前残業も発生しますが、時間外労働として申告している看護師は少数です。

また、研修や研究会で高度な技術が学べる点がメリットである一方で、それらに参加している時間は残業時間とはみなされず、残業手当が支給されないケースも多いようです。

一方で、クリニックでは診療日時が固定されているため、残業は病院より少なくなる傾向にあります。

夜勤もないため「規則正しい生活を送れるようになり、家族との時間が増えたので満足しています」という意見が多く見られます。

患者数が多いクリニックや繁忙期のある診療科では、残業が発生することもありますが、病院よりは緩和されるようです。

看護師の人数が少ない分、誰かが欠勤すると忙しくなるのもクリニックの特徴です。急な休みや長期休暇は取りにくい傾向にあります。

一緒に働いている看護師が急に休みになった時にその分の仕事内容が増えることがありました。その時は残業もあったりと体力的には大変です。
また、固定のお休みがあるため、有休休暇の希望は出しにくく、希望が通らないことも多々ありました。(29歳女性 大学病院の小児集中治療室から、地域の医療法人が経営する内科クリニックに転職)

病院では、看護研究に新人への指導、学生指導や会議にとさまざまな役割を仕事以外にも担わなければならずとても負担でした。
クリニックではそのような負担がなく、仕事が終われば終わりですし、やり忘れる仕事も少なくてすみ、私には合っていました。(36歳女性 病院の循環器内科から、小児科クリニックに転職)

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5. 休みの取りやすさの違い

クリニックでは、診療日時が固定している分、看護師の休みも休診日に合わせて取ることになります。そのため、逆に休診日以外の突発的な休みや長期休暇を取りにくい傾向があります。

また、看護師の人数が少ない分、誰かが欠勤すると他の看護師の負担が増えることになり、休みを言い出しにくいという声も多く聞かれました。

看護師が常時1名体制というクリニックもあるため、子どもの発熱や、身内の不幸、インフルエンザなど、どうしても休まなければならない状況でも、休めないこともあるそうです。そのため、自分だけでなく家族の体調管理も必要となるでしょう。

また、近隣のクリニック同士で休診日が重なるケースも多いため、看護師自身が医者にかかりたい場合は、有給を消化して受診しなければならないこともあるようです。

とはいえ、休みが固定されていることをメリットに感じる看護師も多く「プライベートの予定が立てやすくなった」という声も聞こえてきます。

家族のサポート体制が期待できる方であれば、プライベートと両立しやすい環境であるといえるでしょう。

クリニックの勤務は少人数で構成されますので、人間関係が濃厚となりトラブルが起きることが多いと感じます。また、希望した日程の休みや長期休暇は取りづらく、長期休暇はほぼ難しい状況でした。(30歳女性 大学病院の内分泌内科から、糖尿病専門クリニックへ転職)

スタッフの人数が少ないため誰かが欠勤するとバタバタします。身内の不幸やインフルエンザなど、どうしても休まないといけないときに、休みの連絡をしづらいです。とても気をつかいます。
また、自分が働いているクリニックがお休みの日は他のクリニックもお休みが多いのでそこも大変です。皮膚科や眼科に行きたいなと思っても、同じ日が休みだったり半日しか開いてなかったりするので、半日有給をもらって行っています。(29歳女性 病院の障害者病棟にから、内科・消化器内科のクリニックに転職)

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6. 教育体制の違い

病院と違って、少数精鋭のクリニックでは、即戦力を求められます。少人数で対応する分、未経験者を教える余裕がなく、教育体制が必ずしも整っているとはいえません。

業務の幅も広くなるため、基本的な看護技術を一通り習得している必要があります。看護師一人ひとりの責任も病院より重くなる傾向があり、相談相手も限られるため、臨床経験が3~5年あると自信を持って働くことができそうです。

高度な技術や知識を学べる研修や研究会・勉強会もほとんどなく、常に自らアンテナを張って、看護技術を磨く努力が大切です。

病院よりも医師との距離が近いため、学ぶ意欲さえあれば、医師から直接学べる機会があるのはメリットです。病院では研修医が担当するような業務を看護師が行うことも多いため、基本的な看護技術の向上につながる可能性もあります。

専門的なクリニックでは、総合病院よりも専門知識が身につくという声があります。「医療設備や医師の専門性が限られてしまうため、若手看護師にとっては習得できる知識や技術が偏ってしまう」という声もありました。

一方で、クリニックによっては、教育体制や研修制度を整えているところがあり「安心して学ぶことができた」という声も上がっていました。

スキルアップは病院の方ができるのではとも思いますが、スタッフの教育に力を入れているクリニックもたくさんあり、自分の状況に合わせて選べるのが魅力だと思います。(300床程度の総合病院の療養病棟から、耳鼻科クリニックへ転職)

同期や大学の友人の話を聞くと、まわりは皆どんどん成長していき、自分だけ取り残されてという劣等感と焦りが出てきました。
体調が優先とわかっていても、それをを受け入れられるまでに時間がかかりました。(29歳女性 中規模の大学病院のICU・放射線科から、内科・循環器科・消化器科・小児科のクリニックに転職)

居心地の良いクリニックで、看護主任もやさしくしっかり教えてくださいました。看護師の人数は少なく大変な面もありましたがとても勉強になりました。
人間関係もとても良く自分が求めていた雰囲気で満足できました。また、病棟とは違ってサービス業に近いので学びも多かったですし、その後の仕事につながりました。(29歳女性 小規模病院の内科病棟から、美容外科クリニックに転職)

仕事内容は気に入っていますが、規模が小さいので教育体制が整っていないことが残念でした。常にアンテナをはって、自分の看護観や技術レベルを保つのが大変です。
時々この転職は失敗だったのかと思う時もあります。大学病院は教育がとてもしっかりしていたので、余計感じるのかもしれません。(36歳女性 300床程度の大学病院の外科病棟から、訪問看護クリニックに転職)

どうしても医療設備や医師の専門性が限られてしまうため、若手の看護師さんにとっては、習得できる知識・技術が偏ってしまう可能性が高いことはデメリットだと思います。(38歳女性 公立病院の小児病棟(NICU)から、内科・小児科クリニックに転職)

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7. 勤務形態・体制の違い

クリニックでは、診療日時が固定されているため、看護師の勤務時間や休日も固定されます。

シフト勤務で夜勤が多い病院勤務と違って予定が立てやすく、プライベートと両立しやすい点が大きなメリットです。

夜勤がない分、体力的にも楽になります。「日勤だけで定時でしっかり終わるクリニックは、体力的にも続けられると感じたし、プライベートも充実しました」という声が上がっていました。

一方で、昼休みが長い分、勤務時間が後倒しになるのもクリニックの特徴です。

「クリニックは病院よりも出勤時間が遅くて朝は楽でしたが、昼休みが長く終業時間も帰宅時間も遅くなりました」と、病院勤務の日勤より帰りが遅くなったため疲労が蓄積するという看護師さんも。

「お昼休憩が長いので、小さなお子さんがいる方は、夕食の準備を昼休憩に作りに帰っている同僚もたくさんいます」と、事前の準備や昼休みの有効活用をしているママさん看護師もいます。

クリニックでの勤務を続ける中で結婚をしたのですが、働きながら家事や育児を両立させるうえでは、勤務時間や休日が固定されていることがクリニック勤務の大きなメリットだと思います。(300床程度の総合病院の療養病棟から、耳鼻科クリニックへ転職)

病棟勤務の時は4連勤があったりでかなりつらかったのですが、今はそんなことはなく、週に2日は半日勤務の時があるためゆっくり休めます。
夜寝て朝起きるという規則正しい生活ができるようになったことも良かったです。
夜勤があると仮眠時間はありますが、気を張り過ぎて寝れないので不規則な生活になってしまいますが、今はよく眠れるようになりました。(29歳女性 病院の障害者病棟にから、内科・消化器内科のクリニックに転職)

面接では福利厚生や給料、勤務日数の話のみで私からも聞かなかったのですが、入職してみたら看護師は常に1人でした。そのため急な家庭の用事での休みや体調が悪く休みたいというときに休めないことが多々あります。
急な休みを必要としたときに代わりがおらず、病棟に戻りたいと思っています。(28歳女性 250床の病院の慢性期病棟から、精神科クリニックに転職)

どうしても終業時間が遅くなるのがデメリットだと思います。お昼休憩が長いので。小さなお子さんがいる方は、夕食の準備を昼休憩に作りに帰っている同僚もたくさんいます。(41歳女性 300床程度の大学病院の外科病棟から、訪問看護クリニックに転職)

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8. 雇用形態の違い

病院勤務の看護師のほとんどが正職員であるのに対し、クリニック勤務の看護師の雇用形態は、正職員が54%、パートが38%、派遣が8%と非正規雇用の割合が高くなっています。

クリニックの求人はほとんどが非正規雇用のため、正職員としてバリバリ働きたい看護師にとってはデメリットといえそうです。

しかし、プライベートと両立しながら決まった時間内で働きたいという方には、選択肢の幅が広がるでしょう。

ただし、非正規雇用で働く場合は、社会保険料などを自分で納めなければならないため注意が必要です。

キャリアアドバイザーによると、入職前に社会保険料の自己負担について詳しく説明したにもかかわらず、入職後にギャップを感じる看護師が多いといいます。

産休・育休などの制度も整っておらず、ボーナスが支給されないことも多いため、非正規雇用で働くためには、それなりの覚悟が必要です。

とはいえ「パートで週3~3.5日勤務で休みも固定されていたので、病院に勤めていたときよりも規則正しく、ゆとりを持って生活することができるようになりました」という声も。

プライベートを大切にしたいのか、雇用形態にこだわるのか、自分自身の希望条件とよく照らし合わせることで、入職後の後悔を避けられるかもしれません。

パートで週3~3.5日勤務で休みも固定されていたので、病院に勤めていた時よりも規則正しく、ゆとりを持って生活することができるようになりました。(29歳女性 中規模の大学病院のICU・放射線科から、内科・循環器科・消化器科・小児科のクリニックに転勤)

クリニックでの勤務は週4日と大学病院での勤務に比べて体力的にも精神的にも非常に楽でした。
しかし、急性期の患者様はおられず、内科クリニックということもあり全体的に落ち着いておられる患者様がメインであったので少しやりがいがありませんでした。(大学病院の小児集中治療室から、内科クリニックにパートで転職)

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9. 人間関係の違い

クリニックでは看護師の人数が少ないため、アットホームな雰囲気の中で、仲良く働ける傾向があるようです。

一方で、人数が少ないからこそ、いったん関係性がこじれると急激に悪化し、逃げ場がなくなってしまうのも特徴です。

病院では約3年のペースで異動がありますが「クリニックへの転職は人間関係が固定されてしまい、異動がないので派閥ができているとめんどくさい」「以前から働いておられた方たちがかなり不仲で、会話もできない状態でした。陰口は毎日で、板挟みにされてとてもしんどかったです」という声も。

チームワークが業務の質に直結するため、人間関係を円滑に保つ努力が必要とされます。

医師との距離も病院勤務より近くなるため、医師の気分次第でプレッシャーを感じることもあるようです。

患者一人ひとりとの関わりも密接になるため、患者の性格や年齢層に合わせてコミュニケーションの仕方を変えるなど、対人スキルも必要とされます。

看護師の対応がクリニックの評判にも影響を与える可能性も大きいため、トラブルが起きないよう敏感になる看護師もいるようです。

病棟に比べてスタッフの数が少なく、ある程度勤務の長いスタッフは固定されているため人間関係を築くことが苦手な人にとってはデメリットだと思います。
有給取得時などは上司(院長)というよりスタッフ同士でやりとりをしたりすることも多いです。また、看護師ではない、看護助手さんも多くいるので入職して間もない自分がリーダーになることも多く気をつかいます。(300床程度の総合病院の療養病棟から、耳鼻科クリニックへ転職)

人間関係が狭い世界となるため、急激に悪化したりします。クリニックは少人数で働くため、人間関係の悪化は逃げ場がありませんので、その点は怖いと感じています。(30歳女性 大学病院の内分泌内科から、糖尿病専門クリニックへ転職)

狭い空間、少ない人数なので、人間関係がうまくいかないとなかなか居心地が悪いと思います。少なからず、お局さんがいます。
病院の病棟だと3年ごとくらいに異動があるのですが、クリニックはそれがありませんので。(41歳女性 300床程度の大学病院の外科病棟から、訪問看護クリニックに転職)

人員が少ないため、人間関係でうまくいかなかった時に続けるのが難しい人もいると思います。
クリニックは先生の数も少ないので、先生のやり方や人間性が合わないと感じた場合も抱えるストレスが大きいと思われます。(38歳女性 500床以上の総合病院の循環器内科・小児科病棟から、内科クリニックに転職)

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診療科別クリニックの特徴

クリニックには、診療科ごとに特徴があり、業務内容だけではなく必要とされる経験や性格にも違いがあります。

この章では、クリニックの中でも代表的な8つの診療科をご紹介。自分にはどの科が向いているのか、一つずつ確認していきましょう。

美容系クリニック

美容系クリニックの特徴は「日勤のみ」の勤務体系でありながら、基本月給が30~40万円と、病院勤務の看護師と同等の水準を期待できる点です。

しかし、ボーナスが支給されるクリニックはあまりありません。

患者からの指名や、商品の売り上げでインセンティブ(報奨金)があるクリニックもあり「頑張った分だけ評価をもらえたので給料面が増えました」という声もある一方で、慣れない営業活動にプレッシャーを感じる看護師もいるようです。

クリニックへの転職は、最低でも3~5年の臨床経験を求められることが多い中で、美容系クリニックの採用では「若さ」が重視されるため、新人1~2年目の看護師でも採用してもらえることがあります。

働いている看護師は20代が多く、30歳を過ぎると居にくくなるクリニックもあるようです。

離職率は他の科よりも高め。個人の美意識に基づく見た目の改善が目的となる美容系クリックでは、「患者」というより「お客様」という感覚を強く感じるといいます。

いわゆる「看護」とは違う環境の中で違和感を持ち「看護師に戻りたい」と1~2年で離職する看護師が多いようです。

一方で、「病気にならないことを目的に意識の高いお客様と接することが自分にはとても合っていました」という声もあり、看護師の看護観や性格によってはマッチする可能性もあります。

ただし、美容系クリニックでの勤務歴は看護師経験と見なされにくいため、それが長くなると次の転職がかなり難しくなることを覚悟しておいた方が良さそうです。

アンチエイジングのクリニックに転職して、自分の興味のある分野であり、病気にならないことを目的に意識の高いお客様と接することが自分にはとても合っていました。また、院長から学ぶ知識は自分自身への財産にもなりました。
クリニックでの勤務は、お客様一人ひとりに時間を割き、丁寧に対応する時間がありました。給料面も、頑張った分だけ評価をもらえたので増えました。
さらに、病院という小さな世界でしか働いたことがなかったので、一般常識や言葉遣いなども改めて学ぶことができました。(32歳女性 公立病院の内科病棟から、アンチエイジング専門の美容クリニックに転職)

美容外科や美容皮膚科クリニックは日勤のみなので夜勤がなく自分自身の身体にも負担がかからずよかったです。
また、完全予約制なので終了時間が長引くということもなく定時に終了していました。休みも希望を伝えておけば休めるし、プライベートも充実しました。
美容クリニックでしたが外科だったので、病棟の時よりも注射やルート確保をしていたので看護技術向上に繋がったと思います。(29歳女性 小規模病院の内科病棟から、美容外科クリニックに転職)

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内科系クリニック

内科系クリニックでは、それまでの経歴を重視される傾向があります。最低でも3~5年の臨床経験が必要で、内科の経験は必須ではありませんが、経験者が優先されることが多いようです。

特に内視鏡専門のクリニックでは、経験者が重視されます。

とはいえ、業務内容としては臨床経験があれば難しくないようです。「病院と違い重病者がいません。突然救急車が来ることもなく、毎日ルーティンを繰り返すだけなので気楽です」という声もあります。

メリットは、内科全般の知識が得られる点や、採血や注射の技術が向上する点。

「内科全般で患者さんが来られるため、様々な症例がみれて勉強になる」「仕事のほとんどを採血や注射、点滴が占めるので注射技術がうまくなる」という声が上がっています。

糖尿病など、慢性期で通院が必要な患者の多いクリニックでは、長いスパンで一人ひとりの患者と向き合うことも可能となります。

「病棟と違い同じ患者さんが通い続けてくれる限り、何十年も外来で経過を見ていけることが、とてもメリットのあることだと感じました」というように、患者さんと長く丁寧に向き合いたい看護師に向いています。

デメリットは、感染症が流行している時期の体調管理の難しさです。「予防をしていても自分も感染することがある。

特にノロウイルスやインフルエンザなど感染力が強いものになると、自分から家族への感染もあり、長期間休まなければならないこともあるので困ります」という声が多々見られました。

大学病院では高度な知識や技術を学べますが、採血や注射等は研修医がしていたので、あまり自分がする機会がありませんでした。
クリニックでは、採血や注射、心電図等の検査、レントゲン等、基本的な技術をたくさん経験して身に付けることができて良かったです。(29歳女性 中規模の大学病院のICU・放射線科から、内科・循環器科・消化器科・小児科のクリニックに転職)

慢性期のクリニックでしたので、病棟と違い同じ患者さんが通い続けてくれる限り、何十年も外来で経過を見ていけることが、とてもメリットのあることだと感じました。
クリニックは看護師の業務以外にもパソコンの事務的な作業が増えますが、スキルとして身につくので私にとってはそれもメリットだと感じていました。(30歳女性 大学病院の内分泌内科から個人経営の糖尿病専門クリニックへ転職)

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外科系クリニック

外科系クリニックでは、大量出血や傷口を見ても慌てずに、堂々と効率よく業務を遂行できる看護師が向いています。

外科系の経験が必須ではありませんが、看護師としての臨床経験が3~5年あると望ましく、オペ室での経験があると順応しやすいようです。

業務内容としては、注射や点滴などが比較的少なく、レントゲンの補助、介助、創処置、ガーゼ交換、ギブス介助などが多くなる傾向にあります。

細かい処置が多くなるため、手先が器用で、すばやく対応できる看護師が向いているようです。

また、手術を行わず、近隣病院へ紹介を行うクリニックが多いため「手術の介助が好きだったのに、やりがいがなくなった」という声も聞こえてきます。

手術の介助にやりがいを感じる方は、入職前にクリニックの業務範囲について確認しておく必要がありそうです。

クリニックの雰囲気としては、外科系は医師も看護師もサバサバした方が多い傾向です。

眼科でも白内障や緑内障の手術を行っているところと、行っていないところがあります。 自分が手術の介助をしたいのか、それとも採血や点滴のみでいいのか考えてから転職する必要があると思います。(29歳女性 病院の障害者病棟から、内科・消化器内科のクリニックに転職)

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小児科クリニック

小児科系クリニックでは、最低でも3~5年の臨床経験が求められ、さらに小児科経験が重視される傾向にあります。

「子どもが好きだからとてもかわいい。仕事で大変なときでもふと癒されます」「子ども相手なので、かわいくて楽しいです。良くなった時の笑顔も最高です」という声が多く、大前提として子どもが好きな看護師が向いているでしょう。

一方で「子どもに点滴をしなくてはいけなかったのが苦痛でした」「診察介助として子どもの身体を固定する。口腔診察時は頭を押さえ、聴診時は身体固定と共にあやす」という声も上がっています。

予防接種では泣き叫んで逃げ出そうとする子も多いため、押さえつけることに精神的な負担を感じてしまう看護師にはつらい面があるようです。

さらに、子ども自身は症状を的確に伝えられないことが多いため、親と子どもの両方から話を引き出し、アセスメントを行うコミュニケーション能力が必要とされます。

ネグレクトや虐待が疑われる親子が来院することもあるため「親御さんの行動がときに切なく悲しく見えて仕事にならないぐらい落ち込むことがたくさんあります。

すべての子どもが愛情ある親に育てられているとは限らないのです。それを見なくてはならないのはつらいです」ということもあるようです。

小児科のクリニックで子どもに点滴をしなくてはいけなかったのが苦痛でした。大人に点滴をするのはあまり負担に感じたことがなかったのですが、子どもにはとても負担に感じ、就職する科を選ぶことも大切だと感じました。
子どもはかわいいという気持ちだけでは続けられないと思います。また、子どもは自分の症状を話せないのでこちらが察する能力も必要になります。接する時間が短いのでその中でアセスメントしていかないといけません。そこはとても難しいと感じました。
ぜんそくや、てんかんなどの急変もクリニックの割には多いほうだと感じました。(36歳女性 病院の循環器内科から、小児科クリニックに転職)

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皮膚科クリニック

皮膚科クリニックでは、それまでの看護経験があまり重視されません。専門的な技術を求められない分、物足りなさを感じる場合があるようです。

あると良いスキルとしては、子どもからお年寄りまでやさしく笑顔で接することができるコミュニケーション能力です。

「小さなお子さんは緊張したり泣き出したりしてしまうので、コミュニケーションを取りながらいかに早く正確に対処するかが求められる」という声が上がっていました。

また、外科系処置に苦手意識がないほうが良いかもしれません。「時には褥瘡の処置などもしないといけないので、痛々しい傷も見て処置しないといけません」とのこと。

メリットとしては、その他の科ではあまり得ることができない皮膚に関する知識が得られることです。

「ステロイドなど、自分や家族にも使う軟膏の種類や疾病がすぐわかるようになり、皮膚状態に合わせてどんな軟膏を塗布すればいいのかわかるようになりました」という声も。

ニキビや美白、シミなど、スキンケアに役立つ知識が得られるのも女性にはうれしいメリットです。

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産婦人科クリニック

産婦人科では、生命の誕生に関われるという点に、やりがいを感じる看護師が多いようです。

働くためには最低でも3~5年の臨床経験と、専門知識が必要となるため、産婦人科での経験が重視される傾向があります。「未経験だと厳しい」というのがキャリアドバイザーの見解です。

産婦人科クリニックでは、総合病院と比べて医療設備も小規模であるため、難しい症例の場合は大手の病院に紹介する形が取られます。

そのため、産婦人科クリニックで扱われる分娩は正常分娩が多く、看護師の仕事は検診や診察の補助と採血が中心となります。

病床を持つクリニックでは、出産時の間接的な介助や、産褥期のケア、新生児の保育を行う場合もあります。

大手の病院では、産科の業務は助産師が中心となって行われますが、個人クリニックでは看護師がたずさわれる業務も多く、やりがいを感じる方もいるようです。

不妊治療専門のクリニックでは、一般治療の他にも、人工授精や体外受精、卵子や精子の凍結保存などの介助も、看護師の仕事となります。

女性特有の症状で受診する婦人科系の患者も多く、青年から高齢者まで、幅広い年齢層の患者が来院します。

女性特有のデリケートな症状に悩む患者も多いため、患者の不安を和らげる細やかな気配りが必要とされます。

出産がきっかけとなり、自分の経験を看護に活かせるのではないかと産婦人科への興味が強くなりました。
総合病院などの産婦人科ではどうしても助産師がメインとなるため看護師の勤務は難しいとのことですが、個人クリニックであれば看護師が活躍する場も多く、なおかつ子育て中でも融通がききやすいという求人サイトの担当キャリアアドバイザーさんからのアドバイスもありました。
産婦人科という特性や、病院と違いスタッフが少なくコミュニケーションが取りやすいことから子育てに対する理解がある職場でした。
ただ人手不足という問題は解消されず、休憩もろくにとれないまま働き通しの日があったり、緊急のオペでたまに残業があったりと多忙な毎日でした。(28歳女性 総合病院の消化器外科病棟から、産婦人科クリニックに転職)

産婦人科は循環器内科のようにステルベンがたくさんあるような環境ではなかったので、精神的なプレッシャーはなくなり、悲しいこともあるけれど生命の誕生に携われ仕事に行くことが以前のように苦でなくなりました。
地元ということもあり看護学校が一緒の先輩がいてその方がプリセプターになりとても丁寧に教えてくれたので、外来業務や、点滴や処置、入院対応を自立してできるようになり良い経験を積めました。(28歳女性 総合病院の循環器病棟から、産婦人科クリニックに転職)

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透析クリニック

透析クリニックでは、最低でも3~5年の臨床経験と、透析科での経験が求められます。

キャリアアドバイザーとしては「未経験だと厳しい」という見解のようです。

人工透析が必要な患者は一生にわたって透析治療を継続しなければならないため、患者一人ひとりと丁寧に長期的に向き合いたい看護師にはやりがいのある環境です。

業務内容としては、バイタルチェック、検温、透析装置の準備、シャントへの穿刺、透析終了後の抜針、止血などが中心となります。

わずかなミスが患者の生命に関わるため、プレッシャーの大きい業務です。とはいえ、異常は機械が検知してくれため、一度業務に慣れてしまえば新しい技術が必要になることもなく、基本的にはルーティン作業となります。

透析患者は日常生活に制約が多く、中にはストレスから医師や看護師の助言に従わずに、症状を悪化させてしまう患者もいるようです。

良かれと思って助言しても、暴言が返ってくることもあり、精神的な強さが求められる場面も。そのような状況でも落ち込まずに、割り切って対応できる方が向いているといえるでしょう。

前職が手術室勤務ということもあり、静脈注射をしたことが数回しかありませんでした。
注射ぐらいできないと、その後も困るだろうと思って注射ばかりする透析科を選択しました。無意味な残業や早く出勤してもタイムカードを押印できないといったこともなく、きちんとお給料は支払われました。
また、スタッフの人間関係も良好で、仕事の内容も透析なので、ほぼ毎日同じことをし続けます。全体を見て、自分が今何をしているのか、するべきなのかを把握しやすく、動きやすいと感じました。(36歳女性 総合病院の手術室勤務から、透析クリニックに転職)

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健診・検診クリニック

健診・検診クリニックでは、それまでの経験が重視されないため、経験の浅い看護師でも働くことができます。

健診での看護師の業務内容は、問診、身長・体重等の測定、採血などが中心となります。覚えるのは簡単で、採血ができれば特別なスキルを求められることもありません。多くの人が訪れる健診センターなどでは、誘導を担当することもあります。

一方、検診は検査技師が担当するため、看護師の仕事は介助が中心となります。

基本的には、健康な方が多いため、急性期や生死に立ち会う機会がなく、精神的なプレッシャーとは無縁です。肉体労働も少なく、日勤のみのため、体力的にも楽な職場であるといえるでしょう。

デメリットとしては、医療行為が採血程度のため、医療的な技術の向上が期待できない点です。同じ業務の繰り返しとなるため、物足りなさを感じる方もいるでしょう。

また、受診者は「お客様」の立ち位置となります。指導的な立場を取るなど、看護師の態度によってはクレームにつながる可能性があるので注意が必要です。

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クリニックへ転職しても病院へ戻れる?

クリニックに転職しても病院に戻ることは可能です。ただし、戻れる方はかなり限定的といえそうです。

採用側が二の足を踏む要因の一つとして、夜勤がないクリニックに勤務していた看護師が、病棟のシフト勤務に体が適応できるのかという懸念点があるようです。

そのため、クリニックでの勤務期間が長ければ長いほど、不利になる傾向があるといいます。

HOP!ナビ看護師の独自アンケートによると「クリニックで勤めていた期間は看護師経験として反映されにくく、ブランク期間と捉える病院も多くありました」という声も。

転職時の年齢も大切です。クリニックでの勤務期間が同じ3年間であったとしても、20代後半で病院に戻りたいということであれば可能ですが、40代後半の場合は非常に厳しいというのがキャリアアドバイザーの見解です。

クリニックから病院への転職を叶えるためには、「配属された病棟で一から精一杯勉強したい」という謙虚な姿勢で臨むことです。あれこれ希望条件を絞らず、幅を広げて転職活動を行うのもポイントです。

さらに、クリニックで勤務していた科と同じ科を志望する方が、経験として考慮してもらえる可能性が高まります。

看護師からも「急に転職する科を変えてしまうと知識や技術が伴わないので身体的、精神的に負担になります」という声が上がっていました。

たとえブランクがあったとしても、新卒で入職した病院のレベルが高く、長期間働いていた経験があればプラスに働くことがあるようです。

「新卒で入職した大学病院で約7年以上の救急部での勤務経験があったことが一番の要因だと思われます」というコメントもありました。

また、キャリアアドバイザーのサポートを得て、面接対策や書類の添削など入念な準備を行った結果、内定を勝ち取った事例もあります。

自力で転職活動を試みるよりも、複数の転職サイトを活用するのが成功への近道です。

クリニックで勤めていた期間は看護師経験として反映されにくくブランク期間と捉える病院も多くありました。
前職から精神科に勤務していたことや、クリニック勤務が長くなかったこと、転職先に選んだのが精神科でも急性期ではなかったこと、病院規模も大きくなかったことから転職できたと思います。(31歳男性 心療内科クリニックから、病院の精神科病棟へ転職)

クリニックから病院に戻れたのは、新卒で入職した大学病院で約7年以上の救急部での勤務経験があったことが一番の要因だと思われます。
また、応募先を選ぶ際も、急性期だけではなく回復期、慢性期の病棟まで条件の幅を広げて希望したことだと思います。
クリニックからいきなり急性期へ戻るのは、精神的に不安が多かったのですが、これまでの経験を生かせば活動できると思います。(34歳女性 呼吸器内科クリニックから、大学病院の呼吸器内科、外科病棟に転職)

転職を決めた年齢が25歳で若かったことや、病院への転職理由の一つに教育体制が整っている病院で働き学びたいという姿勢が伝わったため、クリニックから病院へ転職できたのだと思います。
転職先を決める段階で希望条件をたくさん出さず、幅を広げて希望したこともよかったのかもしれません。
また、転職サイトに登録しプロのキャリアアドバイザーさんの力を借りたことで、さまざまな対策を行ってきたことも強みになったと思います。(25歳女性 整形外科、リハビリ科、リウマチ科クリックから、県立総合病院の腎臓内科病棟に転職)

キャリアアドバイザーのコメント

クリニックから病院への転職を希望する看護師さんは多く6~7割くらいですね。「クリニックではやりがいは感じられない」「看護観に合った看護ができない」といった理由が多い印象です。

クリニックから病院への転職が難しい理由としては次の2つが考えられます。

  • クリニック勤務によるスキル面の不安
  • 夜勤を続けられるかという体調面の不安

クリニックに在籍していた期間が長ければ長いほど病院の採用は難しく、5割くらいしか戻れないのが現状です。
そのため、キャリアアドバイザーとしては過去にクリニック勤務の看護師を受け入れたことがある病院を優先的にご紹介するようにしています。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー・女性)

まだまだある、クリニック転職の不安

初めてクリニックに転職する場合は、様々な不安があります。その不安を解消するために、4つの代表的な質問に答えていきます。

  1. 看護師1年目、2年目でもクリニックに転職できる?
  2. ブランクがあってもクリニックに転職できる?
  3. パート・時短勤務でもクリニックに転職できる?
  4. 未経験の診療科クリニックにも転職できる?

1. 看護師1年目、2年目でもクリニックに転職できる?

クリニックに転職するためには、ある程度の経験が必要ですが、1年目、2年目の看護師では、転職できないのでしょうか?

看護師1年目、2年目でもクリニックに転職することは可能です。HOP!ナビ看護師に寄せられたアンケートには、新卒1~2年目の看護師の転職事例も多く見られます。

HOP!ナビ看護師のアンケートでは、新卒1~2年目で前職を辞めた理由として「叱られる・責められることが多く、ほめる・認める風土がなかった」「忙しすぎて先輩看護師から教えてもらえなかった」「人間関係が悪く、コミュニケーションが希薄だった」といった人間関係に関する理由が上位を占めていました。こうした人間関係に起因する悩みは、職場を変えることで改善することもあるため、看護師経験が浅いからといって転職を諦める必要はありません。

面接時の注意点としては、自信を持って前向きに志望動機を伝えること、一から学ぶ意欲をアピールすること、前の職場を非難するような発言はしないことです。そうすることで、今後の成長を期待され、採用してもらえる可能性が高まります。

内科、外科、小児科、産婦人科、透析クリニックの場合は、最低でも3~5年の臨床経験を求められますが、美容系、皮膚科系、健診・検診クリニックでは、その限りではありません。むしろ、1~2年目の看護師は経験が浅い分、新しい職場のやり方を受け入れやすいと採用側が考えることも。少人数で働くクリニックではそれぞれのローカルルールや人間関係があるため、ついつい前の職場のやり方と比較してしまうベテラン看護師のほうが避けられる傾向にあります。(複数の看護師転職サイトを経験したベテランキャリアアドバイザー・男性)

2. ブランクがあってもクリニックに転職できる?

結婚や出産で退職しブランクがある看護師の復職先として人気があるクリニックですが、ブランク明けでくりにっくできんむすることはできるのでしょうか?

ブランクがあっても、クリニックに転職することは可能です。HOP!ナビ看護師のアンケートでは、産休・育休でしばらく看護師を休んでいた看護師の転職事例も多々寄せられています。

クリニックでは少人数の看護師で業務を回さなければならないため、突発的な休みや長期休暇を取る可能性のある看護師は嫌がられます。そのため、結婚や出産などのライフイベントが控えている看護師の採用は敬遠されるようです。

逆にいえば、ブランクがあったとしても、妊娠・出産を終え育児もひと段落したブランク看護師の方が、安心して採用してもらえる場合もあります。

お子さんがまだ小さい場合は、子どもの急な病気やけがのときでも家族の協力が得られることを面接時に伝えると良いでしょう。

家族の協力が得られず、自分が休み取らなければならない場合は、スタッフ数が少ないクリニックで長く働くのは難しいかもしれません。

クリニックへの転職では3~5年の臨床経験が求められる傾向にありますが、新卒時に大規模病院に入職し、そこで3年以上勤めた経験があれば、ブランクがあってもその実績が認められ転職に有利に働くようです。
ただし、クリニックは最低限のスタッフ数で回すところが多く、小規模クリニックでは常に看護師は一人のみというところもあります。
そのため、子どもの急病などで急なお休みをする可能性がある看護師は採用しにくいので、そういった場合の家族や病児保育のバックアップ体制などを整えておく必要があります。(複数の看護師転職サイトを経験したベテランキャリアアドバイザー)

3. パート・時短勤務でもクリニックに転職できる?

クリニックの求人は、正職員よりもむしろパートなどの非正規雇用での募集がほとんどです。厚生労働省の「平成 30 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、看護師全体の正職員の割合は約82%、非正規雇用の割合は約18%。一方で、HOP!ナビ看護師のユーザー調査では、クリニックにおける正職員は54%、パート38%、派遣8%と非正規雇用が全体の46%を占めています。

クリニックに転職する場合は、パートや時短勤務のほうが転職しやすいと考えてよいでしょう。

ただし、給料が下がる点は覚悟しておいた方がよいでしょう。夜勤がないことに加え、クリニックの休診日は働くことができず、時給になることで給料が半分以下になったケースもあるようです。

さらに非正規雇用になることで、社会保険料を看護師自ら支払わなければならず、入職前のイメージ以上に負担に感じる看護師も多いといいます。

ボーナスも支給されないクリニックが多いため、扶養内で働く人にとっては問題なさそうですが、給料の減少による衝撃は想像以上と覚悟しておいた方がよさそうです。

パートで週3~3.5日勤務で休みも固定されていたので、病院に勤めていた時よりも規則正しく、ゆとりを持って生活することができるようになりました。(29歳女性 中規模の大学病院のICU・放射線科から内科・循環器科・消化器科・小児科のクリニックにパートで転勤)

クリニックでの勤務は週4日と大学病院での勤務に比べて体力的にも精神的にも非常に楽でした。
しかし、急性期の患者様はおられず、内科クリニックということもあり全体的に落ち着いておられる患者様がメインであったので少しやりがいがありませんでした。(大学病院の小児集中治療室から、内科クリニックにパートで転職)

病院の求人は正社員での雇用がほとんどですが、クリニックの求人は非正規雇用のパートや派遣がほとんどです。
従業員数の少ないクリニックで非正規雇用の場合は、社会保険料は自己負担となりますが、保険料が固定の医師国保への加入が求められることが多いため、保険料の負担が大きくなります。
収入が減るうえ、保険料の負担も大きくなるので、クリニックに非正規で入職して生活が成り立つかどうか冷静な判断が必要です。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー・男性)

4. 未経験の診療科クリニックにも転職できる?

クリニックへの転職では、最低でも臨床経験が3~5年は必要とされていますが、診療科によっては転職先の科が未経験でも問題ありません。

キャリアアドバイザーによると、経験者が求められるのは、内科、外科、小児科、産婦人科、透析科です。特に、小児科、産婦人科、透析科は経験者でなければ転職が難しいといわれています。

一方で、皮膚科、美容系、健診・検診クリニックでは、経験はほぼ必要ありません。ただし、どの科でも採血が行われるため、採血の経験はあった方がよいかもしれません。

また、美容系クリニックでは経験はあまり必要とされませんが「20代という若さ」と「身だしなみの美しさ」が求められます。30歳を過ぎると、美容系クリニックへの転職は難しいと考えた方がよいでしょう。

キャリアアドバイザーの経験値としては、取り扱いのある求人数の割合は、病院:クリニック=8:2に対し、転職を希望する看護師の割合は、病院:クリニック=4:6です。
さらに、クリニックは1件あたりの求人数がたいてい1名という募集が多く、その1つの枠に対して5人程度の看護師が面接を受けるため、単純計算しても5倍の高い競争率となります。
募集枠の少なさに対し、応募する看護師の多さを考慮すると、新人看護師が入職はかなり厳しいといえます。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー・男性)

クリニックが求めるのはこんな看護師

クリニックの転職事情について、だいたいポイントを押さえることができたでしょうか?

この章では、これまでお伝えしてきたことをまとめて、クリニックが求める看護師像や勤務条件について8つのポイントを再確認していきましょう。

  1. 求める経験
  2. 求めるスキル
  3. 求める性格
  4. 求める入職時期
  5. 求める雇用形態
  6. 求める勤務形態
  7. 求める看護観
  8. 求める志望動機

1. クリニックが求める経験

クリニックは病院よりも少人数の看護師で業務を行うため、一人ひとりの看護師が担当する業務の幅が広くなる傾向があります。

「看護師の経験を詳しく確認されました。病院では新卒や若い看護師でも喜んで採用してもらえますが、日中働く人数の少ないクリニックでは、少数精鋭で経験のある看護師が求められているように感じました」というように、一定の臨床経験があると安心してもらえるようです。

イレギュラーなことが起きた際は、看護師1人で対応することもあります。とっさの事態に適切な判断ができるのか、技術を応用する力があるのか、他のスタッフと連携できるのかなど、経験がものをいう場面に遭遇することもあるでしょう。

また「クリニックでは毎日違う患者さんが何十人も来院するので情報収集や把握が毎日大変でした」という声もあります。短時間で患者から情報を引き出し、的確なアセスメントを行うことができる経験値も必要です。

比較的、皮膚科、健診・検診クリニックなどは未経験でも転職しやすいといえます。
また、美容系クリニックはそもそも大規模病院にはない分野なので未経験でも採用されますが、美容外科は、外科、整形外科の経験があると優遇されます。
内科、小児科、産婦人科、透析科は経験者ではないと採用されにくく、なおかつ3年以上の臨床経験を条件としているところが多いようです。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー・男性)

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2. クリニックが求めるスキル

看護師の人数が少ないクリニックでは、幅広く基礎的な看護技術が必要とされます。

留置針、採血、心電図、蘇生、オペの介助など、基本的な看護技術を習得している必要があるでしょう。

1人で全ての対応を行うことのない病院と違って、クリニックでは「常に自分1人ですべてに対応できるような準備が必要で、判断力が鍛えられる」という声が上がっています。

レセプトの作成やPC作業など、病院では看護師以外の職種が担当する業務なども任せられることも多いため、さまざまな業務に対応できる器用さがあると、より安心かもしれません。

とはいえ「一定の看護技術は求められますが、大体の疾患やケア内容は大きく変わらないので、仕事内容の負担としては病院より軽いと思います」という声もあり、そこまで心配する必要はなさそうです。

クリニックでは病院よりも患者一人ひとりと密接な関わりを持つことになるため、コミュニケーションスキルも問われます。

「ただの世間話から、家族とのこと、健康についてなど話題はさまざまです。それにあわせられる看護師が向いていると思います」というように、患者一人ひとりに対して適切な対応が取れる看護師が向いています。

患者さんに安心感を与えられる笑顔も大切です。

一定の看護技術は求められますが、大体の疾患やケア内容は大きく変わらないので、日常的に勉強を続けなければならないということも少ないと思います。なので仕事内容の負担としては病院より軽いと思います。(29歳女性 大学病院の小児集中治療室から、内科クリニックに転職)

クリニックで日々勤務している看護師の数は多くないので、常に自分1人ですべてに対応できるような準備、技術が必要です。
そのためクリニック勤務では幅広い技術を身につけて、迅速な判断で対応できるようになります。
また先生と一対一の機会がほとんどなので先生とのコミュニケーションからさらに専門的な知識を学べることがあります。
病院では多くのスタッフが関わるので、1人で全ての対応をする能力はつきにくいです。(38歳女性 500床以上の総合病院の循環器内科・小児科病棟から、内科クリニックに転職)

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3. クリニックが求める性格

病院では他の職種が担当するような業務を任せられることが多いクリニックでは、「看護師の仕事」にこだわりが強い人は向いていないかもしれません。

「新しい仕事に出会うことができて、とても新鮮な気持ちになれる」というコメントのように、医療知識以外にもさまざまな知識を覚えることに喜びを感じられる人が向いているといえるでしょう。

自ら学び、自主的に動こうとする意欲も大切です。「クリニックではわからないことがあったらあまり教えてくれる人もいないので独学が必要」「毎日の勤務の中で自分の知識や技術を伸ばそうという意欲も大切です。教育プログラムなどがないので積極的に学ぶ必要があります」というように、自ら学び、技術レベルを維持するための努力が続けられる人が向いているといえます。

病院と比べてルーティン作業の多いクリニックでは、刺激を求める方には物足りないかもしれません。

また、病院と違って看護師の人数が少なく、異動もないため、狭く深い人間関係の中で、円滑にコミュニケーションを取れる方が向いているでしょう。

病院よりもクリニックの方が小規模で、限られたスタッフによって仕事や組織を回すため、病院では他職種の仕事であることでも、看護師が行うことがあります。
そのため、最初は戸惑うかもしれませんが、新しい仕事に出会うことができて、とても新鮮な気持ちになれることが1番のメリットだと思います。
また、病院では組織が縦割りの場合が多く、患者さんの個別性に応じたケアが難しいことも多いですが、クリニックでは職種の壁が低いため、患者さんに対して柔軟な対応をすることができることだと思います。(38歳女性 公立病院の小児病棟(NICU)から、内科・小児科クリニックに転職)

看護師としての技術に自信が持てており、さらにそれを伸ばそうとするモチベーションがあることがクリニックでは求められます。
教育プログラムなどがないので、毎日の勤務の中で自分の知識や技術を伸ばそうという意欲が大切です。(38歳女性 500床以上の総合病院の循環器内科・小児科病棟から、内科クリニックに転職)

クリニックは地域に密着しているので、患者さん一人ひとりと長いお付き合いになります。そういった長期的な看護が好きで、人と接するのが好きなコミュニケーション能力の高い方が求められます。
そのため、病院で外来看護師をされていた方の方が採用されやすい傾向にあります。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー・女性)

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4.クリニックが求める入職時期

看護師の人数が少ないクリニックでは、誰かが辞めるとすぐに採用を行わなければなりません。

そのため、採用のタイミングはクリニックによってさまざまで、いつなら求人が多い、採用されやすいというのはありません。

クリニックに転職をする場合は、複数の転職サイトやハローワークに登録して求人を見逃さないことが大切です。

看護師の知人からの口コミはもちろん、地域の知人からの口コミも活用しましょう。「飲食店でのアルバイト先の知人から、新聞のチラシに求人が出ていたことを教えてもらった」という看護師もいました。

選考期間は、かなり短期化する傾向にあります。クリニックでは、面接と同時に内定がもらえることも珍しくないようです。

入職までの期間も1ヶ月程度と短期間になる傾向があります。スピード感を持って転職活動を進める必要があるでしょう。

病院と違いクリニックは余剰スタッフを採用することはないので、欠員が出ない限り求人も出ません。
しかし、欠員が出たらすぐに入職してくれる看護師でなければ採用にならないので、タイミングとスピードが重要となります。
看護師の経歴やスキルよりも、希望日に入職できるかどうかが採用の鍵となることも少なくありません。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー)

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5. クリニックが求める雇用形態

クリニックの雇用形態の特徴として、非正規雇用の割合が病院よりも高い点が上げられます。

先で紹介したように厚生労働省の「平成 30 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、看護師全体の正職員の割合は約82%、非正規雇用の割合は約18%となっています。

一方で、HOP!ナビ看護師の調査によると、クリニックの雇用形態は、正職員が54%、パートが38%、派遣が8%と、非正規雇用が46%を占めています。クリニックに転職する場合は、正職員での採用は難しいと考えた方がよいでしょう。

逆にいえば、クリニックへ転職した方が、いろいろな雇用形態を選択することが可能となります。

正職員の場合、夜勤や残業などのハードワークもこなす必要がありますが、非正規雇用であれば、希望の時間帯だけ働くといったことも可能となるため、よりプライベートと両立しやすい働き方が実現できそうです。

ユーザーアンケ―トでは正職員とパート・派遣の割合は五分五分のようですが、私自身の体感としては、クリニックが看護師に求める雇用形態は、8:2の割合で非正規雇用の方が多いように思います。
クリニックへの転職で正職員にこだわると難しい場合が多いかもしれません。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー)

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6. クリニックが求める勤務形態

クリニックの場合は診療日時が決まっているため、看護師の勤務時間や出勤日もクリニックの診療日時に合わせて固定されます。

そのため、プライベートの予定が立てやすい点が大きなメリットです。また、病床があるクリニックでない限り夜勤もなく、規則正しい生活を実現することが可能です。

土日診療があるクリニックでは、土日出勤があります。

出勤日時が固定されている点がメリットである一方で、突発的な休みが取りにくい点はデメリットといえるでしょう。

クリニックの看護師は病院に比べて少ないため、誰かが休むと他の看護師への負担が増えてしまいます。

看護師が常時1名体制のクリニックもあるため、子どもの発熱や身内の不幸など、休まざるを得ない事態が発生しても、休みを取れないこともあるようです。

また、クリニックでは昼休み約2時間と長いことも特徴です。昼休みが長い分、就業時間が後倒しとなり、7時近くになってしまうクリニックも多いようです。

子供がいる看護師の中には、昼休みに一度帰宅し、夕飯の下ごしらえをしてから戻ってくる人もいるようです。

小さいお子さんがいらっしゃる看護師さんの場合、急な病気やケガで預け先がないとなるとクリニックへの転職は厳しいと思います。もし、入職できたとしても、長く勤務を続けるというのは勤務体制として無理があるので、預け先の確保か応募先の変更を提案します。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー)

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7. クリニックが求める看護観

クリニックで働く場合は、病院よりも患者との距離が近くなるため、患者と密接にコミュニケーションを取ることに喜びを感じられる看護師が向いています。

特に糖尿病など、継続的な通院が必要となる慢性期のクリニックでは、長いスパンで患者に向き合うことが可能となります。

退院して終わりではなく、一人ひとりの患者に対して丁寧に継続的に看護を行いたい看護師にとっては、やりがいのある環境といえるでしょう。

毎日違った患者が入れ代わり立ち代わり訪れるため、変化にも柔軟に対応できる人が向いています。

患者の症状としては、病院と比べて落ち着いているケースが多く、看取りがない分、精神的に安定して働くことができそうです。

ただし、急性期の患者が少なく、業務も定型的な内容が多くなるため、その点に物足りなさを感じてしまう場合も。

退院がないことで区切りがつけられない看護師は、達成感を感じられないかもしれません。

クリニックから求められる看護観というのは特にないように感じます。それよりも、看護師さん自身がご自分の看護観とクリニックでの業務ややりがいが合致しているかといったところが大切ではないかと思います。
その点が結びつかない場合、クリニックに転職しても早々に病院へ再転職するケースが多いように感じます。(複数の看護師転職サイトを経験したベテランキャリアアドバイザー・男性)

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8. クリニックが求める志望動機

志望動機に関しては、クリニックのホームページを確認し、理念に沿った内容を記載しておくと安心です。

しかし、クリニックの選考では、志望動機よりも面接時の印象が重視される傾向にあるようです。

少人数で働くクリニックでは、人間関係が狭く、深くなります。ちょっとした人間関係のもつれが原因で、急激に職場の雰囲気が悪化することもあります。

現在働いている看護師に合う人なのかどうかが、採用の第一ステップとなります。

個人経営のクリニックでは院長がすべての決定権を持っているため、看護師の採用など人事に関しても同様です。
志望動機よりも面接での印象に重きを置き、自分と合うかどうか直感で決める院長が多いように感じます。(大手看護師転職サイトの現役キャリアアドバイザー)

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クリニックへ転職する際の流れ

求人数が少なく、志望者が多いクリニックの転職活動は、病院よりも選考が短期化する傾向がありますが、基本的な流れは病院への転職と変わりません。

基本的な転職活動のポイントを押さえながら、クリニック特有の注意点をお伝えします。

1.退職を相談

法律では退職日の1ヶ月前に退職の意思を伝えることと定められていますが、看護師は病床数や患者数に対して一定の配置基準が定められている職業のため適用外となります。

後任の採用に1~2ヶ月、引き継ぎに1ヶ月かかることを想定すると、退職希望日の3カ月前、遅くても2ヶ月前には現在の職場に退職の相談を行うようにしましょう。

転職に自信がなかったり、迷いがあったりする場合は「良い転職先に内定してから職場に伝えよう」と考える方もいるかもしれません。

しかし、それでは職場や同僚に迷惑がかかってしまいます。どんなに不満があったとしても、社会人として最低限の配慮は必要です。

しかし、退職届を提出するのは、転職先から「内定通知書」と「採用条件提示書」を受け取った後です。

受け取る前に退職届を出してしまうと、転職先から採用条件を変更されてしまう悪質なケースが見られるからです。

逆に、退職の相談をしたことで「辞められたら困る」と希望する部署への異動が叶うなど、職場環境を改善してもらえた事例も見られます。

看護師は売り手市場のため、現在の職場で必要とされている方であれば、引き留めてもらえる可能性もあるでしょう。

2.転職サイトに登録

良い転職を実現するために、情報収集は不可欠です。クリニックは求人が出る季節的なタイミングもなく、欠員が出たタイミングで募集が行われ、1つの枠に対し5名程度の看護師が応募する人気求人でもあります。選考期間も病院に比べて短く、求人が出たらすぐに決まってしまうのも特徴です。

そこで、そのタイミングを見逃さないためにも、複数の経路で情報収集することをおすすめします。

実際にクリニックへ転職した看護師が利用した転職方法をHOP!ナビ看護師が調査すると、看護師専門の転職サイトが最も多く(26%)、ハローワーク、知人からの口コミ、eナースセンターなどと並行して活用しています。

転職サイトを活用するメリットとしては、以下の通りです。

  • 自分では気づきにくい可能性や、根本的な課題の発見&解決をキャリアアドバイザーがサポートしてくれる
  • 応募先に対して自分では聞きにくい&言いにくいことも、キャリアアドバイザーが仲介してくれる
  • キャリアアドバイザーが転職先に推薦状を書くため、履歴書・職務経歴書による審査が簡略化される
  • 書類の添削や模擬面接を無料で行ってもらえるため、入念な準備をした上で面接にのぞむことができる

転職サイトには、それぞれの強みがあり、保有する求人もさまざま。

複数の転職サイトに登録することで、より良い求人やキャリアアドバイザーに出会える可能性が高まります。

登録なしでも求人を検索することができますが、たくさんの求人の中から自分に合う求人を探すのは容易ではありません。

登録すれば、キャリアアドバイザーが求職者に代わって条件に合う求人を探してくれます。登録は数分あれば終わってしまう簡単なものばかり。

サイト上に公開されていない非公開求人も多くあるため、ぜひ登録することをおすすめします。

3.ヒアリング

転職サイトに登録すると、早くて登録から3時間以内、遅くとも翌日中にはヒアリング担当かキャリアアドバイザーから電話連絡が入ります。

丁寧なヒアリングを強みとする転職サイトでは、希望条件だけでなく、看護師を志した理由、理想の看護師像、現職の不満など、さまざまな角度から質問が行われます。

転職者のよくある傾向として、今自分が不満に感じていることを希望条件と誤解して、自己分析が不十分なまま転職活動を行ってしまうケースが多いようです。

しかし、根本的な課題を特定しない限り、転職しても状況が改善しないため、キャリアアドバイザーは第三者の視点から求職者の本質を読み取る努力をします。

そのため、初回ヒアリングには、ある程度時間がかかると覚悟しておいた方がよいでしょう。

また、初回ヒアリング時に、連絡が取りやすい時間帯や希望の連絡頻度をきちんと伝えておくことも大切です。

キャリアアドバイザーの中には、看護師の都合をおかまいなしに頻繁に連絡してくる人もいます。あらかじめ都合をきちんと伝えておけば、考慮してくれるでしょう。

4.応募

希望条件のヒアリングが終わると、順次キャリアアドバイア―から求人の提案が行われます。

希望に合う求人に出会えたら、求人票だけではわからないことをキャリアアドバイザーに質問します。

その際、少し細かすぎるかなと思うくらい質問しておくことが大切です。例えば、以下のような質問が考えらえます。

キャリアアドバイザーへの質問

  • 転職先の看護師の年齢層
  • 外来患者数に対する看護師の人数
  • 残業時間
  • 交通費の有無
  • 福利厚生の有無
  • 社会保険制度の有無
  • ボーナスの有無
  • 研修や教育制度の有無
  • 有給取得率

上記以外にも、思いつく限りの質問をピックアップして、質問することをおすすめします。

質問したうえで納得する求人があれば、応募の意志をキャリアアドバイザーに伝えます。面接日時の設定はキャリアアドバイザーが担当します。

複数の求人に応募し、選考を並行して進めることも可能です。複数の求人から内定を得ることができれば、比較検討した上でより納得のできる転職を実現することが可能となります。

時間が許す限り、積極的に応募するとよいでしょう。

5.履歴書、職務経歴書作成

求人に応募したら、面接時に持参する履歴書と職務経歴書を作成します。クリニックの採用担当者が特に注目するのは「これまでの経験」「転職回数と在籍期間」「志望理由」です。

「これまでの経験」が注目されるのは、少人数の看護師で業務を回すクリニックでは、即戦力が求められるからです。

美容系や皮膚科以外は、最低でも3~5年の臨床経験が必要だといわれています。特に小児科、産婦人科、透析科の場合は、同じ科の経験があるほうが有利です。

「転職回数と在籍期間」では、長く活躍してくれる人材なのかどうかを確認されます。

看護師は売り手市場とはいえ、在籍期間が短い転職が続くと印象が悪くなります。1ヶ所でそれぞれ最低2年以上の経験が必要でしょう。

ただし、美容系クリニックや皮膚科、健診・検診センターの採用では、経験はあまり重視されません。「志望理由」で意欲を伝えることで、十分採用してもらえる可能性はあります。

キャリアアドバイザーに無料で書類の添削を行ってもらうことができるため、活用するとよいでしょう。

6.退職日を決める

先にお伝えした通り、退職希望日の2~3ヶ月前には、現職場に退職の相談をするのがマナーです。

欠員補充が中心となるクリニックの採用活動は、病院より短期化する傾向があり、面接時に内定が出ることもあります。

内定後、1ヶ月以内の入職を求められることも多いため、面接にのぞむ前に現職の退職日を決めるようにしましょう。面接時にいつから入職できるのかを確認される可能性も大です。

また、クリニックの求人は人気があるため、1人の枠に対し5人程度の看護師が応募することも珍しくありません。

スキルや経験値が同じであれば、より早く入職できる看護師の方が選ばれる可能性もあります。

ただし、退職届を提出するのは、転職先から「内定通知書」と「採用条件提示書」をもらった後です。

退職届を先に出してしまうと、後から採用条件を変更されてしまうケースも見られるので注意が必要です。

7.面接・見学

クリニックの面接は、経営者である院長が行うケースがほとんどです。

少人数で働くクリニックでは、院長と合う看護師かどうかが、採用の第一ステップになることも多いようです。

逆に言えば、看護師としても、院長の人柄を把握するチャンスです。クリニックでは、病院よりも医師との距離感が近くなるため、院長や看護師との人間関係が仕事に与える影響は大きくなる傾向にあります。

また、一度人間関係が悪化すると逃げ場がないのもクリニックの特徴です。面接時に院長がどんな人なのかどうか、よく見極めるようにしましょう。

職場見学をさせてもらうことも大切です。職場の人間関係を把握するためには、実際に自分の目で確かめるのが一番の近道。チェックポイントは以下の通りです。

職場見学チェックポイント

  • 看護師の表情や働く様子
  • 看護師の年齢層
  • 職場の衛生管理・医療器具の扱い方

面接前には、キャリアアドバイザーに模擬面接も行ってもらうこともできるため、活用すると良いでしょう。

8.条件交渉・内定

内定が出たら、キャリアアドバイザーを介して、転職先から「内定通知書」と「採用条件提示書」を受け取るようにしましょう。

口約束のみでは、後から採用条件を変更されてしまうケースも見られます。

「採用条件提示書」には、交通費の支給有無、ボーナスの有無、福利厚生の有無など、できる限り細かく記載してもらうと安心です。

採用条件提示書は、看護師側から求めなければ、もらえないことの方が多いため、キャリアアドバイザーを介して自ら働きかけるようにしましょう。

看護師の転職では、1つの転職先で内定が出たとしても、内定を保持しながら転職活動を続けることが可能です。

ただし、内定後、1週間以内に承諾可否を回答するのがマナーです。特にクリニックの採用活動は短期化する傾向にあり、人気もあるため、応募者側もスピーディーに対応することが大切です。

入職先を決めたら、内定を承諾する旨をキャリアアドバイザーに伝えます。

9.退職届提出

「内定通知書」と「採用条件提示書」を受け取り、納得できる条件かどうか確認した上で、現在の職場に退職届を出すようにしましょう。

「内定通知書」と「採用条件提示書」を受け取る前に退職届を出すのは厳禁です。

HOP!ナビ看護師のアンケートでは、退職届を提出し、後戻りできない状況になった後に、転職先から採用条件を下げられるような悪質な事例も報告されています。

特に、クリニックでは院長の気分と独断で、入職後に勤務形態や条件を変えられるケースも多く見られます。

入職後、短期間で採用条件を変更されるような事態があれば、労働局に申し立てを行うことで、損害賠償の対象としてもらえる可能性もあります。

その際、書面で採用条件提示書を受け取っていると、話がスムーズでしょう。

10.入職

内定を承諾したら、入職日を決定します。入職日の調整はキャリアアドバイザーが仲介します。

入職にあたって準備するものや、初出勤日の場所、時間、持ち物などもキャリアアドバイザーが確認を行います。

初出勤日以降は、転職先と求職者の直接のやり取りとなります。

入職後、不安なことがあれば、気軽にキャリアアドバイザーに相談してみましょう。

採用条件を変更されるなど問題が発生した場合も、キャリアアドバイザーに伝えるとよいでしょう。

対応方法について参考になるアドバイスがもらえたり、間に入って調整してもらえる可能性もあります。

クリニック転職に強い看護師転職サイト

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まとめ

クリニックと病院では、仕事内容も、働き方も大きな違いが見られます。夜勤がなく、規則正しい生活が送れるクリニックの働き方はとても魅力的に映りますが、給料の減少や福利厚生の不安定さは、入職前の想定よりもギャップが大きく、生活に与える衝撃は見逃せません。

一度クリニックに転職してしまうと病院へ戻るのは狭き門のため、本当に自分に合う職場なのか、慎重に見極めてから転職するようにしましょう。

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