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薬剤師が最新ニュースに物申す!5分で読める2020年10月のニュース

October

こんにちは。けちゃおです。今年も残すところ3ヶ月を切りました。

今年は業界としても年初から新型コロナ関連で様々な動きがありましたが、ここへ来て来年以降に向けた動きもみられるようになりました。

今回は、来年以降につながっていく業界のニュースを3点ピックアップしていますので、ぜひ読んでみてください。

市販薬購入で減税、5年延長要望 厚労省

ニュース概要

厚生労働省は、21年に期限が切れるセルフメディケーション税制の5年間の延長を要望しています。

スイッチOTCを年間1万2千円超購入した世帯を対象に所得税が減税となるもので、現在は年間で約3万人が利用しています。今後は手続きの簡素化も含めて協議をしていくとのことです。

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日経新聞 2020/10/04

意見

一時期話題となったセルフメディケーションについての話題です。セルフメディケーション税制については、その名前を知っていても、実際に利用した事のある人はほとんどいないのではないでしょうか。

実際に、確定申告を行い所得控除を受けたのは年間で3万人ほどしかいないとのことです。また、期間が5年で終わってしまうということもあまり知られていないように思います。

そもそもは市販薬を積極的に利用して病院にかかる回数を減らし、医療費を削減することを目的に始まったものですが、「ほぼ浸透していない」というのが現状のようです。

利用者が少ないことの理由の一つは、手続きの面倒さにあると思います。確定申告時に医薬品購入の領収書や健康診断などの取り組みを行っている証明書の提出が必要となります。

つまり、確定申告の時期になって「セルフメディケーション税制の申請をしよう」と思い立っても領収書等の用意がなかったらできません。

最初から「今年は申請をしよう」と決めて、1年間しっかり領収書を取っておく必要があるのです。これは、特に領収書類を保管しておく習慣のない人にとっては難しいことかと思います。

今回の記事によると、制度の延長とともに手続きの簡素化なども要望として出されているようですが、私としてはそもそも「期間限定」というものを取り除いてしまった方が良いのではないかと思います。

「5年で終わってしまう」というと受けられるメリットも少なく「面倒だからいいや」と考えてしまう人も多いと思いますが、今後もずっと続く制度となれば、「毎年のことだしやってみようか」と考えてくれる人も増えるのではないでしょうか。

それでは、仮に今後この制度が浸透した場合について考えてみましょう。その時は、私達薬剤師の存在も大きく関わってくるのではないかと思います。

というのも、適切なセルフメディケーションを行う為には、薬剤師のアドバイスが不可欠だからです。

病院にかかる代わりに自己判断で薬を購入して治療する。中には誰のアドバイスも受けずに自分の考えで薬を買ってしまう人もいるかと思いますが、多くの人は近くに薬剤師がいたら「どれがいいですか?」と聞くのではないでしょうか。

そのようなアドバイスができるのは主にドラッグストアの薬剤師になるかと思いますが、セルフメディケーションを行う人が増えると、「自分のアドバイスで患者さんの健康に寄与することができる」という薬剤師としてのやりがいも増えていくのではないかと思います。

緊急避妊薬“薬局で購入可能”検討 厚労省

ニュース概要

国は、望まない妊娠を防ぐための「緊急避妊薬」について、購入方法を見直す方針を明らかにしました。

現在は医師の診察を受けなければ購入できませんでしたが、性暴力などへの対応へも必要との声があり、医師の診察を受けずに薬局で購入できるように議論を進めていくとしています。

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Yahoo!ニュース 2020/10/09

意見

先日、オンライン診療で緊急避妊薬が処方可となったというニュースもありましたが、近い将来処方せんなしで薬局で買うことができる時代が来るかもしれません。

日本では医師の診察が必要な緊急避妊薬ですが、海外では多くの国が処方せんなしで購入することが可能です。

日本では診察代もかかるため6千~2万円ほどするものが、数百~数千円と安価で購入できるようになることもメリットになります。

実は、国内では2017年にも緊急避妊薬の市販化については議論されたことがあります。その際は、海外との状況を比較して「時期尚早」という判断で見送られたという経緯があります。何をもってして時期尚早なのかは分かりませんが…。

それ以降も性教育の指導を広める、販売体制を整えるといった対策が取られたという話はあまり聞いていませんので、現状としては3年前とあまり変わっていないのかと思います。

ただ、私個人としては薬局で購入できるようになることには賛成です。それは、この薬の需要が高いことと、緊急性が高いことが理由としてあります。

緊急避妊薬は使用が早ければ早いほど効果があり、72時間以内に使用すれば避妊率は80%と言われています。その名の通り緊急性を要するものでありながら、その都度病院で受診しなければならない、高いお金を払わなければならないとなると、もらうことを躊躇してしまう人も多いのではないかと思います。

もちろん、手軽に買えてしまうことのデメリットもあります。副作用などのリスクがありますので、適切な服用をするためには販売する薬剤師の指導が大切になります。

今後、薬局での購入が可能となると、薬局側としては販売の体制を整える事も必要となります。ただ、解禁となったからと言ってすべての調剤薬局どこでも買えるようになるというわけではなく、緊急避妊薬を置かない薬局も出てくるかもしれません。

購入出来る薬局が限られてしまうと、緊急避妊薬を買いに来たけど置いていないので薬局を何件もはしごしなければならなかった、といった事態も起きてしまうのではないかと思います。

「緊急避妊薬を購入できる薬局一覧」を作成するといったような、消費者が販売している薬局を把握できる体制づくりもしっかりしてほしいと思います。

医薬品誇大広告に課徴金

ニュース概要

改正医薬品医療機器法が2019年11月に成立し、今年から段階的に施行されています。

21年8月から施行されるものの中には、医薬品の効果などに対して虚偽、誇大広告をした企業に対し、売上額の4.5%の課徴金を徴収する制度が設けられました。これまでは刑事罰の罰金200万円が最大で、抑止力が低いと指摘されていました。

また、スマートフォンなどを用いて治療する治療アプリに関しては、今年の9月に承認制度が導入されたため、今後様々な企業が参入してくることも予想されます。

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日経新聞 2020/10/17

意見

薬機法改正についての話題です。内容自体は、昨年11月に成立したものではありますが、今年から段階的に施行されていて、今後大きな影響を与えそうなものが多かったので、改めて見ていきたいと思います。

特に影響が大きいのは、記事でも書かれていますが虚偽・誇大広告による課徴金制度の導入です。発端となったノバルティス社によるディオバン事件は、当時私も他社MRとして活動していましたのでよく記憶しています。

問題発覚後ディオバンに対する信用が落ち、売り上げは大きく落ち込みましたのでノバルティスとしても大きな代償となったと思いますが、今回の改定では更にこれまで虚偽広告によって伸ばしていた売上に対して課徴金を払うというものです。

例えばディオバンに今回の制度を当てはめてみると、最盛期は国内だけでも年間1400億円を売り上げる薬でしたので、その4.5%というと63億円もの課徴金ということになります。

ディオバンの事件以降各製薬会社とも広告表示には慎重になっていますが、今回の薬機法改正で更なる制限が求められます。特に、「虚偽」に関しては論外ですが、「誇大」表示に関しては、どこまでが誇大となるのか判断が難しいところです。

製薬会社としては、広告規制に囚われすぎて他の薬との明確な違いを見いだせず、有効な販売促進活動ができなかった、ということでは元も子もありません。

広告規制には慎重になりつつ、その中でも有効なアピールポイントを見つけて医師に訴求していく、というこれまで以上に繊細な活動が求められることになります。

また、今回の改正ではオンライン服薬指導や治療アプリの承認制度導入、添付文書の電子化といったデジタル面での改正が目立ちました。

特に治療アプリに関しては、米国に先行されている状況ですので(参考|【日経新聞】米国が先行、治療ゲーム実用化)、これを機に更なる発展を期待したいところです。

まとめ

今回は、今後の薬剤師の活動に大きな影響を与えそうな項目について考えてみました。

セルフメディケーションや緊急避妊薬の購入など、時代の変化とともに薬剤師に求められる役割も増えてきていると感じます。今後もその変化に取り残されることなく、常に知識をアップデートして患者から求められる薬剤師でありたいですね。

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