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節税したい!不動産売却にかかる3つの税金の計算方法と5つの対策

不動産売却の税金

「不動産売却の税金っていくらかかる?節税はできるの?」

不動産を売却すると、おもに「印紙税」「登録免許税」「譲渡所得税」の3種類の税金がかかります。

今回は、不動産売却でかかる「税金の種類と計算方法」と「節税のための5つの対策」を説明します。

3つの税金の詳細と計算方法

名称 詳細 計算方法
印紙税 売買契約書の証明として貼り付ける印紙を購入する際に必要 契約金額により異なる
※本文内で説明
登録免許税 住宅ローン残債があり抵当権を抹消する際に必要 1件1,000円
※司法書士に依頼すると1万円
譲渡所得税 不動産売却で利益が出た場合に納税が必要 売却益-(取得費+譲渡費用)=譲渡所得
譲渡所得×(所得税率+住民税率)=譲渡所得税

※個人が売買する場合は消費税は不要

不動産売却の税金を節税する5つの方法

番号 方法 オススメ度
1 10年以上所有し、「長期譲渡所得の軽減税率」を適用 ★☆☆☆☆
2 「買い換え特例」を利用 ★★☆☆☆
3 (損失が出た場合)「損益通算」の実施 ★★★☆☆
4 (相続の場合)「取得費加算の特例」を利用 ★★★☆☆
5 「3,000万円の特別控除の特例」を利用 ★★★☆☆
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確定申告と不動産売却の税金

印紙税や譲渡所得税など家の売却にかかる税金はさまざまです。しかし、不動産売却はそもそも税金がかかる人とかからない人がいるのはご存じでしょうか?そして両者ともに確定申告をするのは必須なのです。

不動産が買ったときより高く売れた場合

不動産が自分の購入した金額を上回って売却できた場合は利益が出るので確定申告をしなければなりません。また、所得税と住民税がかかります。

不動産を買ったときより安く売れてしまった場合

不動産が買ったときよりも安く売れてしまった場合は税金がかかりません。また、譲渡所得が3,000万円以下の場合も税金がかかりません。これらに該当する方は所得税の還付を受けられる場合があるので確定申告をしましょう。詳しくは次の項の譲渡所得税で説明します。

不動産売却にはどんな税金がかかる?

不動産を売却するとおもに3つの税金がかかります。

【不動産売却にかかる税金の種類】
  • 印紙税
  • 抵当権抹消登記の登録免許税
  • 譲渡所得税

ではそれぞれの税金について見ていきましょう。

1.売買契約書の作成に必要な「印紙税」

印紙税とは簡潔に言うと、「取引の証明として担保してあげる代わりに税金徴収するね。」という税金です。

詳しくは国税庁のHPをご覧ください。

2.抵当権の抹消登記をするとかかる「登録免許税」

住宅ローンの残債がある場合は、抵当権が設定されているため、抵当権を抹消するために登記を行う必要があります。

抵当権抹消の登録免許税とは、土地、建物それぞれに対して1,000円かかるということになります。

例えば、3筆の土地の上に1つの建物が建っており、この抵当権抹消を行う際、土地に3,000円、建物に1,000円発生し、合計4,000円となります。

この費用については、通常、司法書士に渡す費用の中に含まれています。司法書士に依頼すると相場としては1万円程度の費用がかかります。

費用節約のために自身で登記を行いたい方もいると思いますが、あまりオススメできません。

特に抵当権抹消の手続きは複雑で、書類に不備があると何度も法務局へ行かなければならないため、この手続きは司法書士に依頼をしましょう。

3.売却での所得に対して課せられる「譲渡所得税」

譲渡所得税とは、不動産を売却した際に得た利益に対してかかる税金のことです。

この譲渡所得税は、これまで居住用建物と非居住用建物で税率が異なっていましたが、平成27年に施行された空家対策特別措置法により、相続などで受け取った非居住用の建物も、居住用と同じ税率計算をしてもいいことになりました。

また、不動産売却の譲渡所得は、給与所得や事業所得といった収入に課税される税金とは別として計算される、分離課税となります。

譲渡所得税は、次のように計算をします。

【譲渡所得税の計算方法】

売却益-(取得費+譲渡費用)=譲渡所得

譲渡所得×(所得税率+住民税率)=譲渡所得税

売却益に単純に税金がかかるわけではなく、売却益から経費を差し引いた額に税金がかかります。

では、譲渡所得の求め方をさらに詳しく見てみましょう。

不動産の「取得費」

不動産を取得するうえでかかった費用を「取得費」といいます。

取得費に含まれるものは以下の費用です。

【取得費と見なされるものの例】
  • 不動産の購入金額
  • 購入時に支払った仲介手数料
  • 購入時に貼付した印紙代
  • 購入時の測量費
  • 購入時の登録免許税
  • 一定の改修費

建物の取得金額は不動産の購入費用などの合計額から減価償却費相当額を差し引く必要があります。

取得費からは「減価償却」費を差し引く

減価償却とは、不動産の劣化部分の価値のことであり、取得費には含めることができません。

【減価償却費の計算方法】

建物の取得金額×0.9×償却率×経過年数=減価償却費相当額(国税庁HP

【償却率】
構造 耐用年数 償却率
木骨モルタル造 30年 0.034
木造、合成樹脂造 33年 0.031
金属造(骨格材の肉厚3mm以下) 28年 0.036
金属造(骨格材の肉厚3~4mm以下) 40年 0.025
金属造(骨格材の肉厚4mm超) 51年 0.020
れんが造、石造、ブロック造 57年 0.018
(鉄骨)鉄筋コンクリート造 70年 0.015

詳しくは耐用年数表償却率表をご覧ください。

取得費のポイント

  • 取得費がわからないときは概算法として「売却益の5%」を利用することができる。
  • 相続不動産の取得費は相続人が取得した際の取得費を引き継ぐことになる。

取得費については以上です。

不動産の「譲渡費用」

譲渡費用」とは、不動産を譲渡=売却する際にかかった費用のことです。

【譲渡費用と見なされるものの例】
  • 売却時に支払った仲介手数料
  • 売却時に貼付した印紙代
  • (借家の場合)居住者の立退料
  • 解体費用
  • 違約金
  • 借地権を売るときの名義書換料

家の売却の節税のカギを握るのは譲渡所得

税金はなるべく抑えたいと思うものですが、そのカギを握るのは譲渡所得です。なぜなら譲渡所得が3,000万円以下なら特別控除が使えるからです。譲渡所得税は課税譲渡所得をもとに計算されますので、この課税譲渡所得を減らせば減らすほど取られる税金は安くなるわけです。課税譲渡所得の計算方法は

課税譲渡所得

譲渡所得-特別控除額=課税譲渡所得金額

となります。特別控除が受けられる場合は確定申告をしましょう。また、譲渡所得の課税方法は所有期間によって変わります。

【所有期間と税率】
所有期間 所得税 住民税
5年以下(短期譲渡所得) 30.63%※ 9%
5年超(長期譲渡所得) 15.315% 5%

※平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%がそれぞれ加算されています。

譲渡した年の1月1日現在の所有期間が判断基準です。

譲渡所得税の計算例

では実際、譲渡所得税はいくらほどになるのか、以下の条件でシミュレーションしてみましょう。

【譲渡所得税のシミュレーション】

仲介で新築を購入し、仲介で売却した場合、

  • 購入時の建物価格 2,000万円
  • 購入時の土地価格 1,000万円
  • 構造 新築木造住宅
  • 建築年数 10年
  • 売却価格 2,600万円

売却益-(取得費+譲渡費用)=譲渡所得

2,600万円-(2,442万円+94万4,000円)=63万6,000円

譲渡所得税×譲渡所得税の税率

63万6,000円×15.315%=9万7,400円……所得税

63万6,000円×5%=3万1,800円……住民税

所得税として9万7,400円を、住民税として3万1,800円を納付することになります。

譲渡所得税全体としては、12万9,200円を支払います。

不動産売却で消費税が非課税となるケース

不動産を売却した際にも消費税が課税されます。

しかし、不動産の種類や売主の属性によって非課税となることもあります。

【消費税と不動産売却の関係】
不動産の種類 売却する人 消費税

建物(居住用)

個人 非課税
法人 課税
建物(投資用) - 課税
土地 - 非課税

個人が自宅を売却するうえでは、消費税が課税されることはありません。

注意が必要なのは、個人でも投資用の不動産を売却すると消費税が売却益に課税されることになります。

不動産売却の税金を節税する5つの方法

1.3,000万円の特別控除の特例を使う

マイホームを売ったときにのみ利用できる特例として、「居住用財産の3,000万円特別控除」があります。

簡単にいうと「自宅用の不動産売却であれば税負担を大幅に減らせる特例」です。

適用するには条件がありますので、国税庁のHPをご確認ください。

この特例を利用すると、譲渡所得が3,000万円以下であれば譲渡所得税がゼロになります。

確定申告をすることで利用できるようになるので、忘れずに申告しましょう。

税金は課税譲渡所得をもとに発生しています。申告するときは特別控除を使いましょう。

譲渡所得-特別控除額=課税譲渡所得金額

2.長期間所有してから売却する

所有期間が5年を超える(長期譲渡所得)の場合は税率が低くなるとお話ししましたが、さらに所有期間が10年を超え、一定の要件を満たすと「長期譲渡所得の軽減税率」が利用できます。

【長期譲渡所得の軽減税率】
所得税 住民税
6,000万円以下の部分 10.21%※ 4%
6,000万円超の部分 15.315%※ 5%

※平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%がそれぞれ加算されています。

利用できるケースは、以下のようになるケースです。

6,000万円以上=売却益-(取得費+譲渡費用+3,000万円)

取得費と譲渡費用を除いても、9,000万円以上で売却できなければ利用できないのですが、利用できる可能性があるのであれば、なるべく利用できる条件となるような売却価格での売却を目指しましょう。

3.買い換え特例を利用する

不動産の「買い換え特例」とは、家を買い換える際に旧宅を売った金額よりも買い換えた新宅の取得金額の方が大きい場合には課税されないという制度です。

この特例は、税金の支払いが免除されるわけではなく、買い換え資産である新宅を売却した際に課税される「繰り越し」という扱いになります。

詳細は「不動産売却の「買い換え特例」はお得?適用条件と注意点まとめ」の記事で紹介しています。

4.売却して損失が出たら税金の還付を受けられる(損益通算)

譲渡所得税は利益が出た場合にしか課税されません。

不動産売却においての「損失」というのは、売却益よりも取得費や譲渡費用が高く、譲渡所得がマイナスになっている状態です。

このとき、課税されないだけでなく「損益通算」によって税金の還付を受けられる特別控除を利用できる場合があります。

【利用できる特別控除】
  1. 「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」(家の買い換えを伴う場合)
  2. 「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」(家の買い換えを伴わない場合)

これらの場合には、損益通算としてマイナス分が給与所得から引かれ所得税や住民税が安く、場合によってはゼロになります

詳しくは「【不動産の売却損が出た人向け】節税可能な2つの特例の使い方」の記事をご覧ください。

5.「相続税の取得費加算の特例」を利用する

相続不動産を売却する場合、「相続税」と「譲渡所得税」がかかることになります。

つまり不動産の価値の一定分についてはすでに「相続税」として支払っているのに「譲渡所得税」を重ねて支払っている、という状態になります。

そこで「取得費加算の特例」を利用することで、支払った相続税の一定分を、取得費に加算することができます

詳しくは「相続した不動産の譲渡所得税は減らせるって知ってましたか?」の記事をご覧ください。

不動産売却の税金はいつ支払う?

所得税の納付は翌年の2~3月の確定申告時期

不動産の売却にかかる税金を支払う時期は、所得税と住民税で異なります

所得税は翌年の2月半ば~3月半ばです。これは確定申告する時期です。

軽減税率を利用する場合や特別控除以上に売却益が出た場合、売却損が出た場合は、確定申告をして納税の手続きをする必要があります。

住民税の納付は翌年5月から4回

住民税は翌年5月頃に通知がきて四半期に分けて納付します。

【住民税の納付期限】
第1期 第2期 第3期 第4期
納付期限 翌年6月末 8月末 10月末 翌々年1月末

確定申告時に、自分で納付する「普通徴収」か給与天引きとなる「特別徴収」かを選ぶことができます。

納付を忘れないように「特別徴収」を利用するのがオススメですが、手取りが減ることや会社に収入があったことを知られることが嫌なのであれば「普通徴収」にして自分で納付するようにしましょう。

まとめ

  • 税金がかかる人もかからない人も確定申告は必要
  • 譲渡所得税は特別控除で節税できる
  • 特例を利用すれば税負担を減らすことができる

聞き慣れない言葉や難しい言葉で頭が混乱してしまうこともあると思いますが、特別控除や所得税をきちんと把握しておくことで税負担を大幅に減らすことができるかもしれません。そしてその控除などを利用する場合は確定申告が必要だということも覚えておきましょう。

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