マンション査定で損しないための注意点!おすすめ方法とよくあるQ&A
「はじめてのマンション査定、どうすればいいの?」
「マンションを安売りして損したくない! どこに注意するべき?」
マンションを売却したいと思い立ったら、まず行うのが「査定」です。
「査定価格=売却価格」ではありませんが、いくらで売れそうか、目安を知ることができます。
査定の方法には「簡易査定」や「訪問査定」などがありますが、まずイエトク編集部がおすすめしたいのは「SUUMO売却査定」などの一括査定サイトです。
一括査定サイトとは?
■webサイトを通じて同時に複数の不動産会社に無料で査定を依頼できるもの。 一括査定サイトで出てきた複数の査定結果を見比べたりすれば、マンション価格の相場も把握でき、あとになって「こんなに安く売って損した!」など、後悔せずに済みます。 【無料一括査定の「suumo」公式サイトはこちら】
※そのほかのイエトク編集部おすすめの一括査定サイトは、この記事の下部で紹介しています。是非ご覧ください。
この記事では、一括査定サイト以外にも、マンション査定の方法や、マンション査定で「損をしない」ポイントをご紹介していきます。
それではまずはじめに、簡易査定や訪問査定の違いや、査定時にどこを見て査定をしているのか?から解説していきたいと思います。
目次
2つの方法「簡易査定」と「訪問査定」の違い
査定には主に、簡易査定(机上査定)と訪問査定(詳細査定)の2つの方法があり、それぞれ違いがあります。
- 【簡易査定】
- 過去のデータをもとにおおよその査定価格を出す方法です。査定の担当者が物件に足を運ぶことはありません。
- 【訪問査定】
- 担当者が実際に物件を見に行って詳細に査定を行う方法です。より精度の高い査定価格を出します。
それぞれについて、詳しく説明していきますね。
簡易査定(机上査定)はデータベースをもとに査定価格を算出

簡易査定は、立地・築年数・面積・近隣の類似物件の成約価格などのデータベースを参考に、査定価格を算出するものです。
査定の担当者が直接物件を見て、査定を行うことはありません。
簡易査定のメリット

都合のよいときにWebサイトや電話・メールなどで依頼でき、早ければその日のうちに査定結果がわかる手軽さ
簡易査定のデメリット

あくまで簡易的な査定であり、近隣環境や設備など、その物件独自の要素は反映されないこと
簡易査定は、「正確な査定額を知りたい」よりも「売却をするかどうか査定額を見てから決めたい」という方に、おすすめです。
訪問査定は物件ごとに異なる実態を細かく反映して算出

訪問査定は、不動産会社の担当者が直接現地を訪問し、近隣環境や内装・設備の状況、日当たり・眺望など、物件ごとの実態を査定価格に反映するものです。
訪問査定のメリット

立地や建物の耐震性などより細かい条件を加味した査定ができる
訪問査定のデメリット

査定価格が出るまで数日かかる
訪問査定のためのスケジュール調整をしなくてはならない
実際の売却価格を決めるときは、簡易査定ではなく、訪問査定による査定価格をもとにすることがほとんどです。
そのため、物件を購入したときのさまざまな資料や、税金などランニングコストに関する資料などの各種書類を用意するのに、事前に準備が必要になります。
最初からいきなり訪問査定を依頼するのではなく、まずは簡易査定でおおよその査定価格を把握しておくのがよいでしょう。
マンション売却で損したくない!重要ポイント2つ

「思っていたより安い価格でしか売却できなくてガッカリ…」。
そんな思いをしなくて済むよう、マンションの売却で損をしないための大事なポイントを紹介していきます。
1.大体いくらで売却されているのか相場を知る

マンション価格の相場を知らず、査定に関する知識もないようだと、望まない安売りをしてしまうおそれがあります。
売却予定の物件と似た条件の物件が、どの程度の価格で売却されているかを調べて、マンション価格の相場を知っておきしょう。
簡単に相場を知る方法の一つとして、以下のような不動産ポータルサイトで、売却したい物件と似た条件の物件を検索してみるのもおすすめです。
また、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」のように、全国各地の物件情報や、過去に成約した物件の価格を閲覧できるサイトも参考になります。
物件の売却相場より高い価格がつくケースもある
なお、一般の相場と比べて、高い価格がつくケースもあります。

例えば、「方角」です。
一番理想的な方角は、日当たりがよい南向きですが、すべての物件を南向きに設計するのは難しく、南東/南西などのように"ほぼ南向き"にするパターンが多いです。
東に向けば朝日が、西に向けば夕方の西日が強くなるので、夏の暑さなどのデメリットもありますが、南向きというのは、査定時に評価される要素のひとつです。

また、高層階のマンションは昔から人気があり、価格が高くなる傾向にあります。
逆に低層階のマンションは不人気の傾向にありますが、低層階でも専用の庭やテラス、ビルトインガレージなどで付加価値をつけている物件などは高めの価格がつくことも。
エリア自体の人気も価格に影響します。例えば、都内でも、近隣が開発されている街のマンションは価格が高くなる場合が多いです。
2.契約を結んだ不動産会社に相談する
査定を経て、信頼できる不動産会社と媒介契約を結んだ後は、率直に「マンションの売却で損しない方法」を相談してみましょう。
例えば「古くなったエアコンは交換したほうがいいのか」「壁紙が汚れているので取り替えたほうがいいのか」など、初めてのマンション売却ならば、気になるところが出てくるはずです。
しかし、これは実際のところケースバイケースで、売主が自分で交換したほうがよいケースもあれば、買主の好みにあわせて交換したほうがよいケースもあります。
なかなか、専門家意外にはわからない事が多いので、訪問査定時などに、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。

また、築年数によっても、マンションを高く売るための売却戦略は異なってきます。
例えば、「築10年」を目安に、ざっくりと以下のような販売戦略が考えられます。
- 築10年以下で買主がそのまま住めそうな物件はリフォームなしで販売
- 築10年以上の物件は、リフォーム費用がかかることを想定し、少し減額して買主に販売
- 築年数が経ちすぎていて、一般の買主が見つからないようであれば、不動産買取業者をターゲットに入れることも視野に
買主次第で、リフォームをしたほうが売れるのか、リフォームはしないままのほうが売れるのかは様々ですが、それを判断するのに、築年数はひとつの目安になります。
また、査定額はあくまでも査定額であり、実際の売却価格とは異なります。
また、リフォームをしたとしても、そのリフォーム代金を上乗せして売却ができるかはわかりません。
さらに古く、一般の人に売れる確率が低い物件は、買取業者に売却することを選択肢に入れたほうがいいケースもあります。
例
築年数18年の物件で、一般の人に売れる確率が低く、リフォームをしたほうがよい物件の場合
この家を"フルリフォーム"するとなると、個人では相当な費用がかかります。
売主が売却前にリフォームを依頼する場合もありますが、売買後に買主がリフォームすることを見越して、売却価格を下げて販売するという方法もあります。
買主の好きなようにリフォームができるという点では、後者はより効率的な方法といえます。
買取業者に買取をしてもらうことも検討してみる
物件が古すぎるなどで、一般の買主が見つからないというような場合には、不動産買取業者への販売を検討するのもひとつの手です。

実は、不動産買取業者が行うリフォームは、個人が行うものに比べ、かなりコストが安いのです。
そのため、古い中古物件を買い取った上でリフォームをし直し、再販しているという業者が多く、それらをターゲットに売却活動をすることもできます。
買取のメリットとデメリット
- メリット
- 確実に売却をすることができる
- デメリット
- 不動産仲介で一般の方へ売る場合より売却価格が安くなる傾向がある
また、各買取業者の仕入れ状況によっては、同じような条件の物件でも、提示される相場の変動が比較的大きく、流動的です。
そのときに高額で買い取ってくれる業者を探し、交渉をするのには、不動産仲介業者のスキルが必要になります。
もし、一括査定サイトなどで査定をした際に、法人などへの買取という形で話が進むようであれば、一度、買取業者への販売を得意とする仲介会社に相談してみるのもよいでしょう。
不動産会社や買取業者をターゲットにする際には、担当の仲介会社から、複数の不動産会社・買取業者に働きかけ、見積もりを出してもらい、そのなかから買手を探すといったような、独自のノウハウでの販売活動を提案してくれるはずです。
こうした細かい販売戦略は、不動産会社のアドバイスがあってこそ立てられるものです。 不動産会社の担当者と一緒に、売却の戦略を考えていきましょう。
先輩売却者約200人に調査!マンションを高く売るためにしたことランキング
実際にマンションの査定や売却を経験した人たちは、マンションの査定価格を高くするためにどんな工夫をしたのでしょうか? イエトク編集部は200人を対象にアンケート調査を行いました。
第1位:50人 | 自身で水回りの掃除をした |
第2位:41人 | ハウスクリーニングに依頼した |
第3位:37人 | 庭やベランダを掃除した |
第4位:26人 | 換気した |
第5位:24人 | 業者に依頼して水回りの掃除をした |
この結果を見ると、訪問査定時に物件の見栄えをよくする工夫をした人が多いことがわかります。
なかには、さらに大規模なリフォーム・修繕をしたほうがよい物件もあると考えられますが、前述したとおり、リフォームをしたからといって高く売れるわけではありません。
訪問査定時に不動産会社と相談するとよいでしょう。必要かどうかはプロの目で判断してくれます。
結論、マンションの査定はどこに依頼すればいい?
マンション査定を依頼する先は、主に「一括査定サイト」「不動産会社の訪問査定」「不動産鑑定士」の3つがあります。
- 一括査定サイト
- ネット上で受けられる物件査定サービスです。住所など物件の状況を入力し、短時間で複数の不動産会社から簡易査定を受けられます。
- 不動産会社の訪問査定
- 不動産会社が直接物件を訪問する査定方法です。一般的には、一括査定サイトによる簡易査定によって不動産会社を絞り込んでから訪問査定を依頼します。
- 不動産鑑定士
- 不動産の価値を評価する専門家です。ただ、不動産鑑定士を依頼するのは「相続物件の場合」「銀行に頼まれた場合」「投資用不動産の場合」などに限られます。
一般の人が居住する物件の査定で、不動産鑑定士に依頼するケースは、ほとんどないといってよいでしょう。
イエトク編集部がまずおすすめするのは「一括査定」
マンションの売却を検討するなら、まずは「SUUMO売却査定」などの「一括査定サイト」の活用をおすすめします。
一括査定サイトは以下のような仕組みになっています。

一括査定サイトの活用をおすすめする理由は以下の3点です。
【おすすめ理由1】サイトの利用は無料
一括査定サイトは無料で利用できます。オンラインで査定依頼ができるので、わざわざ不動産会社まで足を運ぶ手間もいりません。
【おすすめ理由2】一度に複数の不動産会社の査定が得られ比較できる
一度の申し込みで複数の不動産会社に依頼し、簡易査定の結果を比較できます。
【おすすめ理由3】不動産会社と直接やりとりすることで絞り込みができる
また、一括査定サイトだと不動産会社の選別にも役立ちます。
一括査定をすると、不動産会社によって査定価格にバラつきがあることがわかります。
となると、査定価格の高い不動産会社に声をかけたくなりますが、なかには「媒介契約をとるため」に根拠もなく高めの査定価格を提示してくる不動産会社もあります。
そこで、一括査定を終えたらすべての不動産会社に「なぜその査定価格なのか」理由を尋ねてみましょう。
根拠もなく高い査定価格を提示してきた不動産会社は具体的な回答を返せません。
逆に、依頼者が納得できる説明をしてくれる不動産会社は信頼できるというわけです。
イエトク編集部おすすめの一括査定サイト一覧
サイト | 特徴 | リンク |
---|---|---|
イエイ | イエトクおすすめ!日本最大級の不動産売却査定サイト |
公式サイト→ |
HOME4U | 実績重視で厳選した不動産会社と提携 |
公式サイト→ |
LIFULL HOME’S |
匿名で査定依頼が可能なのはここだけ |
公式サイト→ |
SUUMO 売却査定 |
リクルートのグループ会社が提供する安心のサービス |
公式サイト→ |
一括査定サイトでよくあるQ&A
「一括査定サイトは周りにバレない?」「一括査定サイトの利用後、不動産会社から電話が頻繁にかかってくる?」などなど、一括査定サイトについてよくある質問と回答をまとめました。
- 一括査定サイトは周りにバレない?
- 不動産会社から頻繁に電話が来るのでは…?
- 一括査定サイトの利用は有料?無料?
- マンションを売るタイミングはいつがいいの?
- 一括査定サイトを利用したら、マンションを売らなくちゃいけないの?
Q.一括査定サイトは周りにバレない?
A.周りにバレる心配はありません。
家を売却することを周囲に知られたくないという方もいるでしょう。
一括査定サイトならば、個人情報保護のため情報が漏れることはありません。
また、不動産会社に行く必要も、不動産会社の担当者が自宅を尋ねてくることもありません。
Q.不動産会社から頻繁に電話が来るのでは…?
A.「メールでの対応を」と依頼時に明記しましょう。
複数の不動産会社に同時に依頼できるのが一括査定サイトのメリットですが、不動産会社によっては、依頼者からさらに情報を得ようと電話をかけてくる場合もないとはいえません。
それが複数の不動産会社になると手間です。
しかし、一括査定サイトからの依頼時に「電話ではなくメールで対応をお願いします」と明記しておけば、電話連絡はなくなります。
Q.一括査定サイトの利用は有料?無料?
A.無料です。
一括査定サイトの利用は無料です。
マンションの査定価格を効率的に把握したいなら、まずは一括査定サイトで簡易査定を受けるとよいでしょう。
Q.マンションを売るタイミングはいつがいいの?
A. 価格が大崩れしない「築10年」が1つの目安となります。
価格が大崩れしないのが築10年以内の物件です。築10年を過ぎた物件なら、リフォームを視野に入れたほうがよいでしょう。
最近、新型コロナウイルスの感染拡大の影響のせいか、物件価格が大崩れするのでは…と心配される方は少なくありません。
しかし2020年の3月~5月頃こそマンションの販売戸数は顕著に落ち込んだものの、その後は回復しています。
また、都内では高騰している新築マンションが高額ということもあり、中古マンションの需要が根強くあります。
Q.一括査定サイトを利用したら、マンションを売らなくちゃいけないの?
A. もちろん売らなくても大丈夫です。
査定価格に納得できた場合のみ、不動産会社と「媒介契約」を結び、実際にマンションの売却に向けて手続きを進めていきます。
この記事のまとめ
- 査定には「簡易査定」と「訪問査定」がある
- マンション価格の相場を知り、不動産会社に相談するのが「損しない」ためのコツ
- まずは複数の不動産会社に一括で査定を依頼できる「一括査定サイト」(利用無料)を利用しよう
監修者
大森 裕次(おおもり ゆうじ)
株式会社コア・リサーチ ~資産価値総合研究所~ 取締役COO
もともと不動産業界外のメンバーが、「不動産高値売却」をテーマに30代で起業した上記企業の営業面の責任者。売手に、所有不動産についてよく知ってもらうための査定業務を重視し、「不動産=専門性が高くよくわからない」を排除した透明性の高い活動で、売手が納得できる取引を目指す。インターネットを活用した「相続不動産オークション」も手がけ、専門誌にも取り上げられる全く新しい不動産売却の仕組みとして注目されている。 ■Webサイト 株式会社コア・リサーチ 〜資産価値総合研究所〜 http://www.souzoku.co-res.com/