aucfan 国内最大級のショッピング・
オークション相場検索サイト

誰でも分かる!気を付けるべき契約のポイント

20180323日  07: 08

日常取引からビジネス上の取引までトラブルはつきものです。
例えば、代金を支払った商品がずっと届かなかったり、相手が嘘をついて商品を売りつけてくることなどが取引上のトラブルに当てはまります。

取引量が多ければ多いほど、このようなトラブルにあってしまう方も多いことでしょう。

しかし、民法には、これらの取引での不安を解決してくれる条文があります。

今回は、そのような取引での不安を解消してくれる民法第93条から第96条に定められている「心裡留保(93条)、通謀虚偽表示(94条)、錯誤(95条)、詐欺・強迫(96条)」について、分かりにくい法律用語を読み解いて、やさしく見ていきます。

契約を交わす
 

心裡留保


■第93条(心裡留保)
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする。

どのような条文か具体例を挙げて説明します。

極端な例ですが、Aさんが、友達のBさんに、売る気もないのに冗談で、「私のベンツもういらないから100円で売りますよ。」と取引を提案してきました。
Bさんはそれを信じて、「では、すぐに買います!」と答えました。

この場合に売買契約は成立するのでしょうか。
もし契約が成立しないとなると、Aさんの発言を信じた、Bさんがかわいそうです。

これを解決してくれるのが93条の規定です。
どういうことかというと、冗談やウソのような、本当の意思(真意)ではない意思表示をした場合にも、その意思表示の効果は、有効となるというわけです。

このため、冗談であろうとウソであろうと、いったん意思表示をした以上は、その意思表示には法的に責任を持たなければなりません。

ただし、意思表示の相手方が、その意思表示が冗談やウソであり、真意によらないものだということを知っていたか、または知ることができた場合は、この心裡留保の規定は通用しません。

すなわち、上の極端な具体例において、もしBさんが、Aさんが本気でベンツを100円で売ると思っていたら契約は有効、冗談だと思っていたら無効となります。

 

通謀虚偽表示


■第94条(虚偽表示)
1.相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。
2.前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。
どのような条文なのか具体例を挙げて説明します。

AさんがBさんに、「私の家をしばらくBさんのものにしてくれませんか?」と頼んだとします。
それをBさんが承諾して、AさんがBさんに家を売ったことにして、登記もAさんからBさんに移しました。

この場合、一応AB間で売買契約が成立した形になります。

つまり、客観的に見れば、Aさんのものだった家が、Bさんのものになったことになります。

しかし、94条1項は、このような通謀してなされたウソの契約は無効としているのです。
なぜなら、お互い売る気も買う気もないので、契約を有効とする必要がないからです。

つまり、家はAさんのもののままとなります。

このような嘘の契約の締結は、自己破産や強制履行の際によくあります。

例えば、上記の例でいえば、Aさんが破産してしまったようなときです。
破産したときに自分の家を持っているとすると、当然差し押さえられて競売にかけられて、強制的に家を取り上げられてしまいます。
このような借金から逃れるために、仮装売買というのはよく利用されます。

さて、94条1項では、仮装契約は無効と規定されているとお話ししました。
しかし、例外があります
それが2項に定められています。

どのような場合が例外にあたるのか、上の例を使って説明します。

AB間の仮装売買がAB間で済めば良いのですが、二人が通謀して嘘の契約をしていることを知らない第三者(Cさん)が登場してくることがあります。
このとき、Bさんが家の登記が自分にあることを悪用して、家をAさんに無断でCさんに転売してしまうことがあります。

このような場合は、登記を信頼したCさんを保護する必要があるのでAB間の仮装売買は有効となり、家はCさんのものとなります。
Aさんには酷な話かもしれませんが、そもそも嘘の売買契約をしたAさんにも落ち度があるというわけです。

ただし、第三者ならだれでも良いという訳ではなく「善意」の第三者でなければなりません。民法における「善意」とは、「知っている」ということです。つまり、CさんがAB間の売買契約が嘘のものだと知っていたときは、「知ってたなら、買うなよ」という話になり、AB間の売買契約は無効となり、Cさんは家を手に入れることはできません。


錯誤

■第95条(錯誤)
意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

どのような条文なのか、具体例を挙げて説明します。
Aさんは赤い車を買おうと思って車屋さんに行き、「赤い車をください」と言おうと思いました。
しかし、Aさんは間違えて、店員Bに「青い車をください」と言ってしまいました。

この時、Aさんが本当はどう思っていたのかは、誰にもわかりません。

つまり、店員Bは青い車だと思っていますし、Aさんも青い車だと言ってしまっています。
ということは、青い車の売買契約は成立してしまうことになりそうです。
でもAさんは青い車でなく赤い車が欲しいわけです。

このように、思っていることと、意思表示したことが、食い違っていて、それに本人が気づいていないことを「錯誤」といいます。

俗にいう“勘違い”です。

そして、95条では、「錯誤があったときは無効とする」としています。

つまり、この事例でも、青い車の売買契約は成立しないという訳です。
これはAさんを保護するためです。

しかし、ここで一つ問題が生まれます。
それは、「店員Bさんがかわいそうだ」ということです。

そこで、95条但書きは、Bさんを一定の場合に保護することを定めています。
95条但書きは、「表意者(Aさん)に重過失があったときは、無効を主張できない」と規定しています。
Aさんの「重大なミス」によって言い間違えてしまったような場合には、Aさんは無効を主張することはできなくなるのです。

つまり、とんでもないミスで言い間違いをするような人よりも、相手方(Bさん)を保護しようということです。
このように、95条は、本文と但書きで、両者の調整を図っているのです。

握手

詐欺・強迫


■第96条(詐欺又は強迫)
1.詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
2.相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
3.前2項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。
 どのような条文なのか、順番に具体例を挙げて説明していきます。

96条1項と3項


例えば、Aさんが、Bさんに対して、「私の持っている土地は、来年、近くに電車が開通するから、価格が倍になる。今のうちに買っておいたら得するぞ。」と嘘を言ったとします。
それを信じて、Bさんは、その土地を買ったとします。
でも、実際は電車なんて開通しなかったというような場合です。

このように、一方が騙す意思を持って、他方を騙すことによって、意思表示をさせて契約をした場合には、その契約を取り消すことができます。

これは、強迫の場合も同じです。
強迫されて意思表示をした契約は取り消すことができます。

詐欺や強迫は上で見たような通謀虚偽表示などよりもイメージしやすいのではないかと思います。
なお、詐欺や強迫があった場合、刑法上の詐欺罪や脅迫罪に該当する可能性もあります。

ただし、上記のようなケースで「詐欺」の場合に注意してほしいのが、96条3項です。
96条3項に当てはまるようなケースでは、契約を取り消すことができない可能性があります。

上の具体例を使って説明します。

Bさんが、Aさんから騙されて買った土地を、売買契約の取り消しをする前に第三者のCさんに売ってしまったとします。
96条3項によれば、上記のような場合、Bさんはいくら詐欺を理由にAさんとの契約を取り消したくても、その取消しは善意の第三者であるCさんには対抗できません。
つまり、Cさんは無事に土地を手に入れることができ、Bさんは泣き寝入りするしかないのです。

しかし、ここにも例外はあります。
CさんがAB間の契約が詐欺によるものだと知っていた場合、Cさんは土地を手に入れることはできません。
最初から詐欺と知っていたなら買うべきでない、ということです。

なお、96条3項の規定は、強迫の場合には適用されません。
なぜなら詐欺は本人(Aさん)がおいしい思いをしようとして騙されたという責任がありますが、強迫に関しては本人に落ち度がなく、96条3項の規定を適用してしまうとあまりに酷であるからです。

強迫された場合は、土地が転売されても、無条件に取消して、土地を取り返すことができるのです。

96条2項


次に2項の話をしていきます。
少しそれぞれの関係が複雑な話になります。

第三者による詐欺の具体例としては、次のようなものが考えられます。

例えば、AさんがBさんの所有物であるレプリカの絵画について、Cさんから本物の絵画であると聞いて、AさんがBさんから絵画を買い取った場合です。

このような場合、「AさんがCさんに騙されて、Bさんが売っている絵が本物だと信じていたこと」をBさんが知っていたときに限って、Aさんは、Bさんとの絵画の売買契約を取り消すことができます。

また条文には明記されていませんが、第三者による強迫の場合は、相手方が強迫があったという事実を知っていようと、知っていまいと、強迫にもとづいて契約をした者は、常にその意思表示を取り消すことができます。

つまり、CさんがAさんを脅迫して、Bさんの絵を購入させた場合などが「第三者による強迫」にあたります。

このようなケースでは、Bさんが、Aさんが強迫されていた事実を知っていようが、知っていまいが、Aさんは契約を取り消すことができるのです。

最後に


今回見てきた、4つの条文に記載されていることは、日常生活でも、ビジネスでも非常にトラブルになりやすいものです。
よく理解しておきましょう。

また、今まで泣き寝入りしていたトラブルもこれらの規定を適用すれば解決できるかもしれません。

取引において困ったことがあれば、弁護士などに相談されることをおすすめします。


 - トラブルの対処, 手続き , , ,

関連記事

節税方法
節税方法5選!おすすめの節税方法を5つ教えます!

事業をはじめると同時に、事業主には税金との密接な関係がスタートします。 会社員の ...

代理の基本
営業代理店や保険代理人、ビジネスでよく出る「代理」で何種類ある?

日常生活の中で「代理」について意識することはあまりありませんが、ビジネスにおいて ...

年末調整で頭が痛いイメージ
あの頭が痛くなる年末調整はもう怖くない!年末調整の書き方を徹底解説

年末調整では毎月概算によって徴収されていた所得税が再計算され、最終的な所得税の調 ...

偽レビュー
やらせレビューは危ない!副業で偽レビューを書いた場合のリスク

アマゾンなどの通販サイトでは、レビューの影響はかなり大きいと言われています。 レ ...

せどり
せどり以外に会社員や株の収入がある場合の確定申告

普段会社員として働いている人は、基本的に確定申告をする必要はありません。 しかし ...