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会社設立時にも困らない定款の記載事項まとめ

20171226日  06: 22



「会社内の憲法」と呼ばれるほど、会社設立、その後の会社経営でも重要な役割を持つのが定款です。

しかし、定款を作成するにあたって、具体的にどのようなことを書けばよいのか迷われる方もいらっしゃるでしょう。

定款は、その会社内の根本的なルールとなるので、厳格に決められた記載事項もあります。

ここでは、定款の基本的な知識、定款の記載事項、相談先についてご紹介いたします。


定款とは?


定款とは、会社組織を成立させるために定められた根本的なルールをいい、例えば、就業規則では勤務体系や残業時間に関する「労働時間」や「服務規程」、「休暇制度」といったさまざまな規則が定められています。

会社は定款で定められたルールに則って運営を行わなければならず、そのため、「会社の憲法」などと表現されることもあります。

また、定款は会社をはじめ、各種社団法人を設立するときは必ず作成しなければならないとされ、組織のあり方の中でも特に基本的な事(目的や名称など)については、定款に定めなければ法人として認められません。

定款の作成は、会社設立の発起人全員によって行われ、発起人の署名または記名捺印を必要とします。
もっとも、定款を作成しただけでは法的な効力がなく、定款に法的な効力を持たせるためには、公証人による「認証」を受ける必要があります。

もし公証人による認証を受けていない定款をもって会社を設立した場合は設立無効であり、株主などから無効原因として提訴されると対抗することができないので注意が必要です。


定款の記載事項の種類


株式会社の定款の記載事項には、「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」の3種類があります。

絶対的記載事項


絶対的記載事項とは、定款に必ず記載しなければならない事項のことで、この絶対的記載事項が欠けていたり、内容に違法性があったりすると、定款全体の効力が無効となります。

絶対記載事項は以下の5項目があります。

    ①目的

    ②商号

    ③本店の所在地

    ④設立に際して出資される財産の価額またはその最低額

    ⑤発起人の氏名または名称および住所

以下、詳しく見ていきましょう。

目的


これは、事業活動を行う、主な目的を確立するために記載するものです。
会社は、定款で目的として記載している範囲内でのみ活動することができ、目的に記載していないことは法律上できない、とされます。
そのため、会社を設立する際は、将来を見据えて3~10個程度記載するとよいでしょう。
目的物が存在する場合は製造や販売、輸入などで表現しますが、目的物が存在しない「サービス」が事業活動となる場合は、「役務の提供」と表現します。

商号


商号は、会社の名称を意味します。
商号の選定は原則として自由ですが、商号中には、必ず「株式会社」「合名会社」「合資会社」「合同会社」のいずれかの文字を用いなければなりません。

「有限会社」は会社法が改正される以前に認められていた文字ですが、現在では認められていないので、上記4種類の会社設立のみとなります。
また、同一の所在場所において、既に登記された商号と同一の商号を登記することはできません。

それ以外にも、商号には様々なルールが設けられているので、無用なトラブルを避けるならば、慎重に選ぶようにしましょう。

本店の所在地


本店の所在地は、最小行政区画(東京23区については区まで)まで記載しなければなりませんが、地番まで厳密に記載する必要はありません。
もちろん、定款に全ての住所を記載することも可能です。

設立に際して出資される財産の価額またはその最低額


株数ではなく、出資財産額又は最低額を記載します。
基本的にはこの価額が、株式会社設立時の資本金となります。
会社設立にあたって、出資される額の最低額を決めなければなりませんが、この具体的な額については、会社法上の制限はありません。
例えば、最低額を「○○円以上」としても、出資額を「××円」としても問題ありません。

発起人の氏名または名称および住所


発起人の氏名又は名称、住所を記載します。
設立登記する際に、本人確認書類として住民票や運転免許証の添付等が必要となり、定款に記載された発起人の住所と本人確認書類の住所が完全に一致している必要があります。
一番ミスをしやすい箇所なので、気をつけましょう。
なお、発起人は、個人でも法人でもなることができます。
法人の場合は、名称および住所を記載します。

「発行可能株式総数」も絶対的記載事項に含めると考えることもできますが、「発行可能株式総数」は、定款認証時に記載しておく必要はなく、会社の設立登記までに、発起設立の場合は発起人全員の同意で、募集設立の場合は創立総会でこれを定めれば、公証人の認証を受けることができます。


相対的記載事項


相対的記載事項とは、定款にその記載がなかったとしても、定款自体の効力は認められますが、定款に記載されていなければ、その事項の効力が認められないものをいいます(定款に記載することによって効力を生じさせる事項)。

相対的記載事項には以下のものがあります。


    ①現物出資

    ②財産引受

    ③発起人の報酬

    ④設立費用

    ⑤株式の内容(譲渡制限、取得制限付、取得条件付)

    ⑥株式総会の招集通知を出す期間の短縮

    ⑦代表取締役、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、委員会の設置

    ⑧取締役、監査等の任期

    ⑨株式発行の定め

など他多数。


このうち、①~④の4つは「変態設立事項」と呼ばれ(会社法28条)、発起人等がその権限を濫用して会社に不利益を与える危険性が高いものとされています。
そのため、この「変態設立事項」は、定款に記載した後、裁判所の選任した「検査役」の調査を受けなければなりません(会社法33条)。

もっとも、通常の企業は②~④の記載はほぼ必要ありません。

①の現物出資については規制緩和で手続きも簡素化されていますので、記載する企業も増えてきています。

また、①現物出資と②財産引受については以下の場合、検査役の調査が不要となります。

    (1)定款に記載された価額の総額が「500万円を超えない」場合

    (2)市場価格のある有価証券について、定款に記載された額が「市場価格を超えない」場合

    (3)価額が相当であることについて弁護士、公認会計士、監査法人等の証明を受けた場合


任意的記載事項


任意的記載事項とは、定款に記載するかしないかは会社の判断にゆだねられている事項です。
任意的記載事項は、公序良俗や会社の本質に反しない限り、いかなる事項でも定めることができます。
定款に記載しなくても効力は生じますが、定款に記載することによって規定内容を明確にする効果を期待できます。
というのも、これにより、記載事項に関して変更するためには定款変更手続きを行わなければならず、それには株主総会の特別決議が必要となり、容易に変更できないと考えられているためです。

逆に言えば、うかつに余計なことを記載してしまうと後々のトラブルの原因になりかねないので、記載事項は慎重に選択しましょう。

記載例としては、公示の方法や、定時株主総会の開催時期、役員の人数などがあります。



定款を作成する際の相談先


定款が持つ法的な効力を考えれば、単独で作成するとなると、「記載事項はこれで合っているのか?」「こうしたい場合はどうしたらいいのだろう」「後でトラブルになったらどうしよう」など、疑問がわいたり、不安を覚えたりすることもあるでしょう。

「定款に関して専門的知識がある者に相談したい」と感じた場合に役立つのが、弁護士・税理士・司法書士・行政書士などの専門家です。

定款認証を行なう公証役場で定款作成に関する相談をすることもできますが、公的な相談機関はあくまで一般的なアドバイスに留まることもあるので、個別具体的なアドバイスや改善案の指摘を受けたい場合は専門家に相談することがおすすめです。

なお、公的機関に相談する場合、定款認証や定款作成に関する相談・アドバイスまでが公証役場の範囲となり、登記に関しては法務局が管轄となることには注意しましょう。


さいごに


定款の作成は会社法などの知識が必要となるので、会社を設立するための一連の準備の中でも最も時間がかかる事項です。
また、一度作成すると、その変更には法で定められた手順を踏まなければならず、定款作成の段階から抜け目のない確認が必要となります。
そのため、定款作成で困った場合には、専門家に相談することをおすすめします。


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