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取引相手が契約を守らなかったときにできる3つの手段

20171226日  05: 17

大前提として、契約というのは必ず守らなければなりません。
しかし、ときには契約の内容を相手が守ってくれないこともあります。

そのような場合には、どうしたらよいのでしょうか。

今回は、相手が契約を守らなかったときに取れる3つの手段について見ていきます。


相手方が契約を守らなかった場合に、行える手段には、契約解除、損害賠償請求、強制履行の3つがあります。
また強制履行にはさらに、直接強制、代替執行、間接強制に分けられます。


契約解除



相手方が債務を履行しなかったため債務を履行するように催告したが、それでも履行しない場合には、契約を解除するという意思表示を行うことができます。

契約が解除されると、原則として初めから契約はなかったことになります。
つまり、すでに履行されたものは返還されることになり、まだ履行されていない債務は消滅するということです(民法545条1項本文)。
この「初めから」ということが重要になります。

例えば、売買契約において既に100万円の売価のうち50万円を買主が支払っている状態のときに契約が解除されたら、売主は買主に50万円を返還しなければなりません。
これを法律用語で原状回復義務といいます。

ただし、解除したことによって第三者の権利を覆らせることはできません(民法545条1項但書)。
例えば、AがBに土地を売却し、BがこれをCに転売した場合、その後にAB間でこの売買契約が解除されても、Cが土地をAにすぐさま返還しなければならないという訳ではありません。

契約を解除したからといって相手に債務不履行による損害の賠償を請求できない、ということではなく、解除した後からでも債務不履行によって発生した損害賠償を相手に請求することができます。

契約を本当に解除したのか曖昧になるというトラブルを避けるために、履行の催告と解除の意思表示は書面で行うと良いでしょう。
また、書面は配達したという証明つきの内容証明郵便で郵送するのがベストです。

解除においては、契約する段階で、無条件に解除できる条件を決めておくことで、トラブルを回避することができます。
売買契約などでは、買主が諸事情などにより商品の購入を取りやめたくなる場合もあります。
そのようなときに、スムーズに解除ができるように、契約書に「当事者双方は、契約締結後××日間はこの契約を解除できる」などとあらかじめ明記しておくこともできます。

なお、相手が契約を履行しない場合でも、契約を即座に解除することができない、とされています。
解除するには返答できる相当の期間の余裕をもって履行を催告し、それでも履行されない場合に初めて解除ができることになっています。
しかし、相手方が債務を履行しない場合、債権者としては他の人を探して契約し直したいと考えることもあるでしょう。
また、債務者も一刻も早く債務から解放されたいと考えることもあります。
そのため、あらかじめ無催告解除を認める特別な約束を当事者間で結んでおくことができます。
この特約を結んでおけば、債務者が債務の履行を1日でも遅れた場合に債権者は即座に契約を解除することができます。


損害賠償請求


債務者が債務の履行をしなかった場合に、債権者が不履行によって生じた損害を請求できることが民法で定められています。

例えばある商品の売買契約を行い、その商品を第三者に売って利益を得るはずだったのにも関わらず商品が引き渡されないために利益を失った場合などがこれにあたります。

債務不履行によって債権者に損害が生じた場合に債務者が負う賠償は、債務不履行によって通常生じる損害(通常損害)と、特別な事情によって生じた損害(特別損害)の2つに分けられます。

AがBからクルーザーを買うという売買契約を結んだにも関わらず、BがAにクルーザーを期限までに引き渡さなかったという事案を例にして考えたいと思います。
この場合、Aがクルーザーを利用できないという損害は通常損害にあたります。
また、Aがそのクルーザーを観光業に使って儲けようと考えていたが、AがBから期限までにクルーザーを引き渡されなかったがために、観光業で利益をあげられるはずだった1000万円及びお客さんへの損害賠償として100万円の損害が生じてしまったというのは、特別損害にあたります。

債務者が予測できないような、異例な損害まで責任を負わなければならないとするのは債務者にとって酷なので、債務者の負う損害賠償の範囲は、原則として通常損害に限られています(民法416条1項)。

ただし、債務者が「特別な事情」を知っていたり、予見することができたりしたときには、債権者は特別損害についても賠償を請求できます(民法416条2項)。
ですから、上の例でいうと、BがAがクルーザーを観光業に利用して利益をあげようとしていたことを知っていた、もしくは知ることができたときは、Bはその特別損害まで賠償しなければなりません。


また、債務者が賠償する損害の範囲に関連して、「履行利益」と「信頼利益」の区別が問題とされることがあります。

履行利益とは、契約が履行されていれば得られたであろう利益をいいます。
例えば、物を転売することができれば得られたであろう利益は履行利益にあたります。

一方、信頼利益とは、契約を有効であると信じたことによる利益をいいます。
例えば、不動産の売買契約が有効と信じていた場合の不動産の調査費用などは、信頼利益に該当します。

では、どのようにして、債務者が賠償しなければならない損害額が決まるのでしょうか。
債務者が賠償しなければならない損害とは、債務不履行がなかったと仮定した場合の利益と債務不履行がなされている現在の利益との「差額」をいいます。

ここで、賠償額に関連して「消極的損害」と「積極的損害」という区別があります。

例えば、売主が目的物を引き渡してくれれば、それを転売して100万円の利益を得ることができたはずだといえる場合には、得られなかった100万円の利益が損害となります。
このように、得られはずの利益が得られなかったことによる損害のことを、消極的損害といいます。
他方、売主が目的物を引き渡してくれなかったために、代わりの物を購入しなければならなかったというように、積極的な損失を伴う損害のことを積極的損害といいます。


強制履行


強制履行とは、裁判所を使って債権を強制的に実現することです。

民法では、自力救済が禁止されています。
自力救済というのは、例えば金を貸したのに返さない人がいた時に、その人の家に自ら乗り込んで、家具を借金の返済の代わりとして持って帰ってきてしまうこといいます。
自力救済を認めてしまうと、それぞれが勝手なことばかりして、力のある者の横暴がまかり通ってしまう可能性があります。
ですから民法は、自力救済を禁止しする代わりに、国家が代わりに強制履行するということを規定しています。

強制履行は直接強制代替執行間接強制に分けられます。

直接強制


直接強制とは債務者の意思にかかわらず国家機関が債権の内容を直接的・強制的に実現する方法です。
一番オーソドックスな強制履行です。

例えば、売買契約において、売主が商品の引渡しを行わない場合、買主はその強制履行を裁判所に請求することができます。
そして執行官が売主から、商品を取り上げて買主に引き渡す方法によって行われます。

ただし、直接強制は、商品の引渡しのような、与える債務について用いることができ、建物を収去する債務のような、なす債務については用いることができません。

代替執行


次に代替執行とは、債務者が債務を履行しない場合に、裁判に基づき、債権者が第三者に債務行為を代行させ、その費用を債務者から強制的に徴収することをいいます。

例えば、自転車修理しようと思い修理代金も払ったのに、相手が修理をする約束を実行してくれない場合には、他の修理所に修理を頼み、そこでかかった修理代金をその相手に請求することができます。

万が一相手が払わない場合は、相手の財産を差し押さえて修理代金に充てるように裁判所は命令を下すことが可能です。

間接強制


最後に間接強制とは、債務者が債務を完全に履行するまでの間、裁判所が債務者に対して一定の金銭の支払い義務を課すことで、債務者を心理的に圧迫し、間接的に債務の履行を実現させようとするものです。

例えば、建物の売買契約をしたのに、債務者がいつまでたっても建物の引き渡しをしない場合、裁判所は債務者に、建物を引き渡すまでの間、毎日1万円ずつ支払いを命ずることによって、心理的圧迫を加え、建物の引き渡しを促すのです。
債務者としては、毎日1万円払うくらいならさっさと建物を引き渡してしまおうと考えるはずです。

さいごに


今回は、相手が契約を守らなかったときにとれる手段について見ていきました。契約の内容を履行してもらうのが一番ですが、ときには相手が契約を守らないこともあります。今回見たような対処法を覚えておき、自分の利益を守りましょう。

しかし、これらの請求はなかなか個人で行うことが難しいのが実情です。何か困ったことがあれば、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。


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