
どうも小野ほりでいです。

数人でガルパンの劇場版ブルーレイを観ていたら、ARuFa氏が突然、神妙な顔で話しかけてきました。

- ARuFa
- 「西住みほ」って、いると思いません?

- 小野ほりでい
- は?

- 加藤
- あー・・・うん、ちょうど同じこと言おうと思ってた

- 小野ほりでい
- え?

西住みほ
西住みほといえば、大人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の主人公であり、最も実力派の戦車乗りの少女である。このアニメに登場する「戦車道」という競技同様、もちろん架空の人物だ。

- ARuFa
- だから、西住みほって、いると思いません?

- 加藤
- 実在するってことでしょ?
ARuFa、加藤、両氏の唐突な発言に、ついにどうにかなってしまったかと心配した私だが、彼らの不思議と確信めいた、しかし淡々とした口調に納得を覚えてしまうのは時間の問題だった。

- ARuFa
- だって、ガルパンに登場するロケーションって、大洗の実在する場所が多いでしょう?だったら・・・

- 加藤
- 登場人物に実在するモデルがいてもおかしくはないね。

- ARuFa
- モデルというか、本人が。

- 小野ほりでい
- 本人って何?
こうして、ガルパンの聖地・大洗に西住みほ(本人)を探しに行くという途方もない挑戦が始まったのである。
まいわい市場

都内から約二時間半車を飛ばし、まずはここ、劇場版にも登場する「大洗まいわい市場」付近に集合した。
捜索にあたる人数は私とARuFaを含めて3人。期限は1日。僅かな手がかりも見逃すことは許されない。




- ARuFa
- 見てください、ギャラリーがありますよ!
捜索を忘れてはしゃぎ始めるARuFa。しかし、ここで得られる情報はあくまで作品としての「ガルパン」世界の話。
我々が捜しているのは、西住みほ(本人)である。

芳名帳に気になる記述も見つけたが、特に得られるものはなく、我々はギャラリーを後にした。
まいわい市場の目の前でARuFaが何かを見つけたのはその時である。


- ARuFa
- 見てください、これ!


- ARuFa
- この軍手・・・西住みほのものでは?
言われてみればここは大洗、西住みほが使用した軍手が落ちていても何の不思議もない。
というよりも、西住みほがここで何らかの目的のために軍手を使用し、忘れていったのはほぼ確実である。

【仮説1】
まいわい市場付近・・・西住みほは、ここで何か加熱の必要なものを金属製の棒に串刺しにし、直火で調理していたのではないだろうか・・・?

この他、まいわい市場では劇中で西住みほ達が口にしていたさつまいもアイスや・・・

あんこう焼きにありつくことができた。
糖分が脳に回り、推理が捗ることを祈るばかりである・・・

次に我々がやってきたのはファンたちの間では有名な「栗崎屋」である。
ここでは戦車に関するメニューが提供されているらしく、何か情報が掴めるかもしれない。

- ARuFa
- すみません。


店内には多数のポスターやサインが飾ってあり、作品との強いコネクションを感じられる。
我々はさっそくファン限定のメニュー「戦車寿司」などを注文した。
なぜならファンだからだ。

ほどなくすると、とりどりの寿司ネタを重ね戦車に見立てた見事な「戦車寿司」が出てきた。
位置関係からすると主砲がきゅうりで、イクラが西住みほである。
西住みほはイクラ・・・?何か重要なメタファーが含まれている気もしたが、とりあえず食べることに集中した我々だった。
ものの数分で完食し、メニューに目をやると「ファンの方に缶バッチプレゼント」の文字。
一体どのキャラクターの缶バッチだろうか?
いずれにしろ我々にとって何らかの手がかりになることは間違いない。
店員さんは気前よく三人分のバッチを用意してくださった。

寿司の缶バッチだった。


- ARuFa
- まだまだ捜索は始まったばかりです。腹ごしらえもできたし、これからですよ!
ARuFaの言葉に気合を入れ直し、我々は店を後にした。
しかし、我々はついにそこで決定的な手がかりを手にするのである。


- 加藤
- ん、あれは・・・?


- 加藤
- 見てください、干し芋です!
干し芋・・・?
なぜ干し芋ごときで加藤が騒いでいるのか、ファンの方ならもうお分かりだろう。

干し芋といえば、ガルパンの舞台である大洗女子学園の生徒会長「角谷 杏」の大好物である。
常に干し芋を食べている角谷 杏なら道端に一つや二つ落としてしまってもおかしくはない。


- 加藤
- ムシャムシャ・・・このミネラルと食物繊維の豊富さ、会長のものに違いない!それにまだ温かい、近くにいるはずです!ムシャムシャ・・・
加藤の推理が冴え渡り、我々は干し芋の向いていた方角に進路を取った。
そこでさらに証拠となるものを見つけるのである。


- ARuFa
- あれは・・・トランプ?
トランプといえば、待ち伏せ中にうさぎさんチームが暇つぶしに興じる一幕があった。
ここで何かを待っていたのだろうか、それともやり過ごしていたのだろうか・・・?


- ARuFa
- 見たところ大富豪をやっていたようですね。どれどれ・・・


- 加藤
- うわ、強!この人の手強っ!
トランプを置いていったうちの一人はかなりの強運の持ち主のようだが、ここで中断せざるを得なかった状況を考えれば運が悪いとも言えなくはない。
なんともいえない気持ちでトランプを回収し、我々は再び歩き始めたのだった。
商店街




続いて商店街沿いを進む。ここには相当数のパネルが設置されており、適当に歩いてもかなりの数のパネルに遭遇することができる。劇中で戦車が突っ込んだ店舗もあり、テンションが上がることは上がるのだが、パネルはパネルである。
私たちが捜しているのは西住みほ本人なのだ。

そう・・・

西住みほ本人なのだ。



パネルはあれども、手がかりは全くなし。
もはや神は世をさばく日を定めたのだろうか・・・
我々は重い足取りで大洗サンビーチの方面へと向かっていた。
大洗サンビーチ


- 加藤
- あれは・・・


- ARuFa
- 軍手です!軍手がありましたよ!
軍手といえば西住みほ。西住みほはここでも軍手を落としていったようである。
先ほど見つけた地点とは距離があるが、少しずつ近づいているのは間違いない。

【仮説2】
サンビーチ付近・・・西住みほは、このあたりで頑固な根の植物を引き抜こうとし、使った軍手を落としていった・・・?



落ちた子供靴下、ストッキング、飛び交うステルス戦闘機・・・
意味深な出来事の数々を横目に我々は歩いた。
あるいは、国家ぐるみで西住みほの存在をステルスしているのだろうか・・・?

だが、かなりの距離を歩き、ようやく海岸に辿り着いた我々が目にしたのは信じられない証拠の数々であった。


- ARuFa
- あれは・・・!


- ARuFa
- この片メガネ・・・これはもう、完全にアレじゃないですか。

片メガネといえば、生徒会長の側近で見た目に反してあまり頭が良くないという河嶋桃(かわしまもも)が身に着けているものに違いない。彼女はふだん、自分を知的に見せるために片メガネをかけているらしい。海を前にしてハメを外してしまったのだろうか・・・?
それだけではない。私たちはさらに重大な手がかりも見つけたのである。


- 加藤
- これって・・・


- ARuFa
- やりました!ありましたよ、軍手!
そう、軍手である。何かと軍手を落としてしまう西住みほはここでも軍手を落としていったようだ。
これだけ落としているということは、軍手を買っている数も尋常ではないのではないだろうか。

【仮説3】
サンビーチ・・・西住みほはここで軍手を使用して何か強力な気功弾のようなものを弾き飛ばし、そのまま忘れていったのだろうか・・・?

さらには、海岸線付近で「西住どの~」という意味深な落書きも発見した。
西住どの・・・?

西住どのとは、言うまでもなくガルパンの登場人物「秋山 優花里」が西住みほを呼ぶときの独特の呼称である。それがなぜこの海岸に・・・?
秋山嬢は実在し、ここに西住みほへのメッセージを残したのだろうか・・・?
ここで3人で集まり、これまでに入手した手がかりをもとに要点をまとめた。
・西住みほは実在する
・西住みほやその回りの人物が、何者かに追われている
・西住みほは軍手を落とす
何の手がかりもなかったこれまでと違い、はっきりと西住みほの実像が見えてきたようである。
やはり現地に来てみなければ分からないことは多い。
ここでARuFaから、「高いところから街を見下ろせば見つかるのではないか」という提案がなされた。
我々は駆け足で大洗マリンタワーへと急いだ。
大洗マリンタワー付近

マリンタワーへの道すがら、我々は奇妙なものを見つけた。


トランプ。そう、それはトランプだった。
何の変哲もないトランプが、金属製の街頭に突き刺さっているのである。
トランプといえば・・・?

ハンターハンターのヒソカ・・・?
しかし今なぜここにヒソカが?
大洗と彼に一体なんの関係があるのだろうか。
しかし、ただのトランプをここまで深く鉄柱に食い込ませることができるのは彼をおいてほかに考えられない。

- ARuFa
- 思い出しました。あの芳名帳の記述・・・


- ARuFa
- あれはハンター文字・・・

- 加藤
- どうやら”ガルパンはいいぞ”と書いてあったようですね。

- 小野ほりでい
- ヒソカもあそこを訪れていた・・・?

- ARuFa
- それにしてもこのトランプのえぐるような角度、彼は間違いなく”興奮”しています。それも、ものすごく・・・

【仮説4】
ヒソカは大洗で何かに出会い、興奮している・・・?
悪い予感は重なるものである。
我々の向かうマリンタワーの頂上では解しがたい光景が繰り広げられていた。


- ARuFa
- あれを見てください!

!!?

- 小野ほりでい
- あれは・・・西住みほとその仲間たち!?
ようこそ大洗へ、というのどかな貼り紙の下にいるが悲痛の表情でこちらに助けを訴えかけているようにも見える。
急がなければどうなってしまうか分からない。
我々は全速力でマリンタワーの頂上へ向かった。

何だこりゃあ・・・
まんまと欺かれてしまったようである。
どうやらこのパネルは敵が我々を騙し時間稼ぎをするために設置したものだったようだ。
ここに来て手がかりが途絶えてしまうとは・・・
落胆の色が隠せないが、ここで諦めては大洗までやってきた甲斐がない。
我々は肩を落としつつもマリンタワーを後にした。


- 小野ほりでい
- ん、あれは・・・?


- 小野ほりでい
- 何だこれ・・・桃の眼帯?

桃の眼帯といえば、ガルパンに登場する戦車ゲームのコアプレイヤー・ももがーの私物である。これほど重要なヒントが転がっているのに、なぜ気付かなかったのだろうか?
そういえば、今までにもいくつか転がっていたような気がする。
盲点だった、桃の眼帯・・・
ここで私は点々と落ちている桃の眼帯を探し、その経路から彼女たちの動きを割り出すという作戦に打って出た。

ここにも・・・

ここにも・・・

こんなところにも・・・
奇妙なことに、桃の眼帯は我々が今朝集合した地点に近づくにつれて目立っていった。
そして・・・


- 小野ほりでい
- ダメだ、下水道に逃げ込まれたか・・・・
残念なことに、この地点を最後に桃の眼帯の痕跡は途絶えてしまった。
「ももがー」は・・・そして彼女と一緒にいる「誰か」は無事なのだろうか?
もはや私たちには祈ることしかできない。
そして気付けば夕闇が迫っていた。


- ARuFa
- 見つかりませんでしたね、西住みほ・・・
さすがに疲労困憊の面々。一日かけた捜索が無駄骨とあっては、無理もない。
いや、待てよ・・・?


- 小野ほりでい
- お前これなんだよ!なんで桃の眼帯つけてるんだよ!

- ARuFa
- え?これは僕の私物ですけど。朝からつけてましたよね?

そうだった、そういえば最初からずっとつけていた。
「なんかこの人変だな」と思っていたけど、桃の眼帯をつけていたからだったんだ。
すごく普通につけてたから気付かなかった。

- 小野ほりでい
- 念のために聞くけど、落ちてたやつも全部?

- ARuFa
- 僕のです。よく落とすんです、桃の眼帯。
ARuFaよ、お前だったのか。桃の眼帯を落としていたのは。
道理で自分たちの行動範囲にだけ落ちていたわけだ。

こうして我々の「西住みほ大捜索」は終わりを告げた。
今回、教訓になったことがひとつだけある。
それは、桃の眼帯をつけている人と友達になってはいけないということだ。
~fin~

