高級腕時計は、需要と供給のバランスや、時期によって買取相場が大きく変動します。
手持ちの腕時計を売ろうと思っている人は、相場感を把握して得になるタイミングで売るのがおすすめです。
今回は、注目が高まって高値がついている腕時計をランキング形式でご紹介。
それぞれのモデルが人気になっている理由や、オークファンでの平均落札価格についても解説します。
高く売れる腕時計の4つのポイント!
まずは、腕時計を高く売るために、知っておきたい4つのポイントをご紹介します。
機械式の時計の方が高く売れる
腕時計の駆動方式には、クォーツ式と機械式の2種類があります。
近年はクォーツ式が主流になっていますが、実は高く売れるのは機械式。
なぜなら機械式の方が内部の機構が複雑で、高い技術力を費やして作られているためです。
優れた技術で作られた腕時計ほど、時計自体の価値も高くなります。
箱や保証書などの付属品が揃っている
箱や保証書など、付属品の有無によって買取価格は大きく変動します。
付属品は本物である証明となるほか、買取店なら販売時に、個人が買い取る場合はその人が次に売るときに、完品として売れるというメリットがあるためです。
付属品の有無によって5〜10万円も差が出るため、大切に保管しておきましょう。例えば…
【保証書あり】ロレックス デイトジャスト 69173Gは420,000円で落札されたのに対し、
【保証書なし】ロレックス デイトジャスト 69173Gは351,000円で落札されています。
円安の時期が高く売れるって本当?
ロレックス、ウブロ、オメガなど人気の腕時計メーカーは、スイスに集中しています。
そのため、日本で売買されている腕時計は多くが輸入品ということになり、取引価格は為替相場の影響を受けます。
大まかに言うと、円安の時期には買取相場が上がり、円高の時期には下がります。
ただし為替相場が即座に反映されるわけではなく、円安の影響で中古マーケットでの購入が活発になり、在庫が不足したあとで買取相場が上がるという形です。
夏と冬のボーナス期を狙い目に
高級腕時計を購入するには、当然ながらまとまった資金や、購入のきっかけが必要です。
ボーナスが出たタイミングで腕時計の購入を考える人は多いため、夏と冬のボーナス時期には中古マーケットの動きが活発になります。
買取店は、買いたい人が多くなる時期に合わせて在庫を充実させようとするため、ボーナス時期の少し前には買取相場が上がる傾向があります。
【2023年最新】買取で高く売れる腕時計ランキングTOP10を発表!(オークファン調べ)
ここからは、買取価格が高くなっている腕時計のモデルをランキング形式でご紹介します。
さまざまなアイテムの買取相場がわかる、オークファンで調査しました。
1位:ロレックス デイトナ
(落札情報:ロレックス ROLEX デイトナ 116506)
平均落札金額:663万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのデイトナは、高級腕時計の代名詞とも言える人気のモデル。
誰でも一度は名前を聞いたことがあるほど知名度が高いので、手に入れたいと思っている人も多く需要が高いです。
逆に供給は、複雑機構を採用しているため製造できる職人が限られていて生産数が極めて少なく、正規代理店でも在庫の確保に苦心しています。
このように需要と供給のバランスに大きな隔たりがあるため、買取価格が平均でも663万円、モデルによっては数千万円を超えるほどの人気となっています。
2位:ロレックス サブマリーナ
(落札情報:ロレックス ROLEX サブマリーナ 116610LV)
平均落札金額:452万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのサブマリーナは、ダイバーズウォッチの定番。
「究極の防水時計」とも言われ、耐水性と耐久性が高いのが特徴です。
スポーツモデルですがシンプルなデザインなので、カジュアルな服装はもちろんスーツに合わせても違和感がなく、幅広いシーンで活躍します。
幅広いラインナップがあり、買取価格は当然モデルによって異なりますが、買取価格が新品の定価を超えることもある人気のシリーズです。
3位:ロレックス デイデイト
(落札情報:ROLEX デイトナ 8ptダイヤDAYTONA 116528G)
平均落札金額:180万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのデイデイトは、ロレックスの中でも最高ランクのモデル。
ロレックスの中で唯一、曜日表示機能があるのも特徴です。
ケースの素材にゴールドやプラチナのみを使用し、安価なステンレスモデルがないため、取引価格の平均も高くなります。
素材そのものが高いので、人気に左右されて大きく値崩れすることがない安定したモデルと言えます。
4位:ロレックス GMTマスター
(落札情報:GMTロレックスGMTマスター 126710)
平均落札金額:132万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのGMTマスターは、もともと航空機のパイロット向けに作られた腕時計をベースにしています。
二色の回転式ベゼルを搭載し、昼夜を区別できるのが特徴です。
2019年4月に新型GMTマスターⅡが発売されたことや、他の人気モデルの廃盤などの影響で、2020年ごろから突然人気が高騰しはじめたモデルとなっています。
特に、ベゼルのカラーが青×黒の「116710BLNR」が大人気です。
5位:ロレックス エクスプローラー
(落札情報:ロレックス エクスプローラー1)
平均落札金額:116万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのエクスプローラーは、1953年にエベレスト登頂の公式スポンサーになったことで知られるスポーツウォッチです。
その名の通りエクスプローラー (探検家)向けのモデルで、実用性を重視したシンプルなデザインと堅牢性が魅力となっています。
シンプルなデザインなので着ける人やTPOを選ばない汎用性がポイントで、常に安定した人気があるモデルです。
2017年ごろの相場が60万円台だったのに対し、2022年には120万円を超えることもあり、数年で相場が大きく上昇しています。
6位:ロレックス シードゥエラー
(落札情報:ロレックス ROLEX シードゥエラー126660)
平均落札金額:95万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのシードゥエラーは、サブマリーナの上位機種として生まれたダイビングウォッチ。
高い防水技術と、大きく厚めで重厚感のあるルックスが特徴です。
発売以来4回のモデルチェンジをしていて、カラーも様々なものがあるため買取価格はまちまちです。
しかし、2018年発売のRef.126600など、2020年から2022年の2年間で買取相場が1.5倍以上になったモデルも。
短期間で人気が急上昇している注目の腕時計です。
7位:ハリーウィンストン
(落札情報:Harry Winston 純正ダイヤ腕時計)
平均落札金額:89万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ハリーウィンストンは、アメリカのジュエリーブランド。
「キング・オブ・ダイヤモンド」の異名を持ち、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出す加工技術が特徴です。
腕時計もダイヤモンドをあしらったモデルが中心で、他の時計専門メーカーより華やかでファッション性の高いデザインが豊富です。
高品質なゴールドやプラチナ、ダイヤモンドなどを用いていて、素材自体が高価なので大きく値崩れしにくいことも特徴となっています。
8位:ロレックス ミルガウス
(落札情報:ロレックス ミルガウス ホワイト)
平均落札金額:73万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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ロレックスのミルガウスは、医師や研究職、エンジニアなどをターゲットに開発されたモデル。
そのコンセプトの通り、実用性の高いシンプルなデザインが特徴です。
1956年の発売当初はあまり人気がありませんでしたが、携帯電話などの電子機器が普及した2000年代ごろからその高い耐磁性に注目が集まり、価格も高騰してきました。
2021年にはモデルチェンジ(生産終了)の噂も流れ、さらに相場が上がりましたが、結局モデルチェンジは実施されず、現在は少し落ち着いています。
9位:タグホイヤー モナコ
(落札情報:タグホイヤー モナコ クロノグラフ キャリバー12)
平均落札金額:68万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
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タグホイヤーのモナコは、モナコで行われるカーレース「モナコグランプリ」へのオマージュとして生まれた腕時計です。
当時、世界初のスクエア型防水時計で、現在もそのフォルムは受け継がれています。
ハリウッドスターのスティーブ・マックイーンが愛用していたことから注目が高まり、2009年には彼が身に着けたモデルのリバイバルが発売されて非常に人気になりました。
定価がそこまで高くないぶん買取価格も控えめですが、安定した人気があり値下がりしにくいモデルです。
10位:パテック フィリップ カラトラバ
(落札情報:パテック フィリップ カラトラバ 3796 D WG スモセコ)
平均落札金額:65万円
(※ 価格は記事執筆当時の価格であり、金額変動の可能性がございます。)
パテックフィリップのカラトラバは、シンプルな丸型デザインが特徴のモデルです。
極限まで無駄を削ぎ落とし、実用的でクラシカルな印象のルックスとなっています。
1932年に発売された歴史のあるモデルで、秒針やクロノグラフの有無、素材、カラーなどバリエーションが豊富。
好みやファッションに合わせて選ぶことができます。
古いモデルはヴィンテージウォッチとしても人気があり、世界中に多くの愛好家がいます。
まとめ
高級腕時計は、機能性やデザインの他に、リセールバリューも注目するべきポイントです。
常時安定した人気のあるモデル、近年相場が高騰してきているモデルなど様々なので、自分が持っている時計の相場変動を把握しておきましょう。
為替や季節など、モデルごとの人気以外に買取相場を左右する要素もあるので、知っておくのがおすすめです。