萌死クオリティ！羊毛フェルトの極意をカリスマクリエイターに教えてもらった

羊毛フェルト、ご存じですか？

羊毛を素材にしてマスコットやアクセサリーをつくる手芸の一種です。

羊毛フェルトかふぃさん(@jiabu_boduoye)が投稿した写真 – 2016 6月 12 8:30午前 PDT

minicoさん(@minico51)が投稿した写真 – 2016 7月 13 6:50午前 PDT

通常ですと、このような作品を個人で作って楽しむというのが一般的なのですが、中には販売用として制作するような上級者の方もいらっしゃいます。

そんな羊毛フェルトのTOPレイヤーの作品がこちら！

LeoRai*ya/羊毛フェルト猫/Happy Seeds♪にゃんこ/ハンドメイド

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***yayaya*** 羊毛フェルト　シベリアン　ハスキー

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ikona* 羊毛フェルトオーダーメイド猫ハンドメイド

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恐るべきクオリティ……なんと10万円超えも当たり前レベル……すごすぎる……。

こんなすごい作品を作ってる人たちってどんな人なんだろう？

そんな疑問をもったので、トップクリエイターのひとり、ikonaさんにインタビューしてみました！

ikonaさんのプロフィール

2012年に活動を開始し、これまでに約80体を製作。猫の作品をメインにしており、本物と見間違うようなリアルな作りこみが特長。先日初のオーダーメイド出品を行い、10万3千円で落札された。
運営ブログ : JILL&ikona*CustomDoll+羊毛フェルト*

ikonaさんの作品例

羊毛フェルトってどうやって作るの？

わたすけ: そもそも、羊毛フェルトってどうやってつくるものなんでしょう？

ikona

羊毛フェルトのつくりかたには水フェルトとニードルフェルトの２種類があります。

水フェルトは、羊毛に石鹸水をかけ、こすってフェルト化させる方法です。短時間でしっかりとフェルト化するので、大きい作品や、単純な形のものを多く作りたい場合に向いています。

画像参照元：フェルト作りを楽しもう♪｜フェルト特集｜手づくりタウン｜日本ヴォーグ社

ikona: もうひとつが、羊毛を専用の針で刺してフェルト化させるニードルフェルトです。羊毛をちくちく植毛していくことで、動物の毛並みなどをよりリアルに表現することができます。

画像参照元：「羊毛フェルト」で作る動物マスコット　基本の作り方 | はんどカフェ

ikona: 私は後者のニードルフェルトで製作しています。
ちなみにニードルフェルトで製作した作品はとても繊細なため、小さいお子様のおもちゃには向きません。遊ぶと毛が抜けたりしますので観賞用としてお楽しみいただくものですね。

わたすけ: 具体的にどうやって作るのか、工程を教えていただけますか？

ikona: ひたすら針で羊毛刺して形を作っていきます。ただただひたすら、です。
猫を作る場合ですと、最初に顔を作り、その大きさに合わせて体・しっぽを作っていきます。
体の模様の下絵をつけて植毛し、最後にヒゲを付けて出来上がりです。

猫の写真集なども参考にしているそうだ

一見短毛種だった猫が植毛によってフサフサの長毛種に変身！

わたすけ: さらりとおっしゃいましたが……1体作るのにどれくらいの時間がかかるのでしょうか？

ikona: 大きさにもよりますが、約2週間ほどかかります。

わたすけ: に、に、2週間！！
それは……根気のいる作業ですね……。

ikona

時間がかかるのでうまくいかないときはもう嫌だーってなる時もあります。
そういう時は別の制作を進めたり、思い切って羊毛フェルトから離れます。
時間を置くと修正点に気づけたりするので。

それとずっと下を向いて作業しているので首が痛くなってきますね……首回しや軽いストレッチは欠かせません！

わたすけ: これまで何作品くらい作られたんですか？

ikona: 小さなマスコットなども入れて約80体ぐらいです。わたしが羊毛フェルトを始めたのが2012年で、今年で4年目になりますので……ほぼ毎日作りつづけていることになりますね。

わたすけ: 毎日……すごい……！ぼくは典型的な三日坊主でなかなか物事を続けられないんですが、どうしてikonaさんは羊毛フェルトづくりを続けられるんですか？

ikona: 最初にキットを作った時に家族がすごく褒めてくれた体験があるというのと、作品が完成したときに達成感や喜びを感じることができるのが大きいですね!

わたすけ: なるほど……。最初に羊毛フェルトを作り始めたキッカケはなんだったんでしょうか？

ikona

たまたま入った手芸店で凄く可愛い羊毛フェルトのキットに一目惚れしたのがきっかけです。
このキットがうまく作れていなかったら今はやってなかったかもしれません…(笑)

実は、縫物や編み物にも挑戦したことがあるんですが、それはうまくいかなかったんです。なので、羊毛フェルトに出会えたのは幸運でした。

わたすけ: 手先が器用な人はなんでもできるかと思ったら向き不向きがあるんですね。

ikona: はい。
そもそもわたし、不器用ですし。

わたすけ: それは絶対に嘘。

ハンドメイド作品を売るということについて

わたすけ: ikonaさんは羊毛フェルト作品を販売されているわけですが、「ものを作って売る」ということについてどう思いますか？

ikona

時間と愛情をかけた製作した作品なので、価値を見出してくださる方がいらっしゃることをとても幸せに思います。

いまはオークションだけで販売しているのでお客様は画像だけで判断いただくことになるのですが、実物を手にとって気に入っていただけたときは喜びもひとしおです。やってて良かったなぁと思う瞬間です！

励みになるお言葉をかけていただくことも多く、次回作へのやる気をいただいています。
作品を通してたくさんの方と出会えることに心から感謝しています。そこが私にとって凄く魅力的なところです。

わたすけ

いい話だなぁ……。

ところで、なぜオークションを使って出品しているのでしょうか？

ikona

最初は家族にそそのかされたからなんですが(笑)

たくさんの方に見ていただけますし、自分では値段がつけられないというのもあって、気に入ってくださる方に決めていただきたいと思っているからオークションを利用しています。

わたすけ

値段を買い手が決める、というのはオークション最大のポイントですよね。

ちなみに、オークファンの過去データを検索すると、ikonaさんの初期の作品が出てくるのですが……こちらをご覧になってどう思いますか？

ikona＊羊毛フェルトカルガモちゃんストラップピンクの鈴付＊

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ikona* 羊毛フェルトキジトラ子猫ハンドメイド猫*

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ikona: 比べると今の方が技術は上がったと思うんですが、ある意味今よりも試行錯誤しながら作っていたのであの頃にしか作れない良さがあるなと思いますね。
自分でも時々初期の頃の作品を見返して初心を思い出しています。

わたすけ: 恥ずかしがって目を背けるのではなくて、初心を思い出すきっかけにされているんですね。さすが！

作品をつくる上でのこだわりについて

わたすけ: ikonaさんの作品は控えめに言っても可愛すぎるしリアルすぎると思うんですが、何でこんなに可愛いんでしょう？
可愛さやリアル感をだす秘訣ってあるんでしょうか？

ikona: 秘訣というほどの秘訣ではないんですが、深みがでるようになるべくたくさんの色を使うようにしています。

材料の羊毛は猫を作るとは思えないほどカラフルだ。

ikona: それと、ずっと近くで見て作業していると客観的に見れなくなってしまうので合間合間に俯瞰で見るように心がけています。
作品が完成したら仕上げにカメラで撮った画像を見ながら細かいところを手直ししています。

わたすけ: カメラを使ってまで！それほどに客観的な視点は大事なんですね。

ikona

あと、柔らかいと型崩れしてしまうので、しっかり針で刺しつけて固くすることが大事だと思います。

それと針は折れやすいので要注意です。
私もこれまで一体何本折ったかという感じなんですが、体にワイヤーを入れて骨組みを作っているときはそれに当たって折れてしまうことがあるので
意識して優しく刺しつけると良いと思います

個人的には感覚的な部分が多いと思っているので羊毛の扱いに慣れることが一番かなとも思います。

モチーフに猫を選ぶ理由

わたすけ: ikonaさんの作品を拝見していると、猫の作品がとても多いですよね。その理由はなんですか？

ikona: いろいろな柄やポーズで作れるというのが理由の一つなのですが、不思議なことに作れば作るほど極めたいという気持ちが強くなってくるんです。

わたすけ: それは、やっぱり猫が好きだから？

ikona: いえ、実は羊毛フェルトを始める前は猫ちゃんが苦手だったんです。
それが、制作しながら調べているうちに仕草とか行動がとっても可愛いく感じて、なんで今まで気づかなかったんだろうと思うくらい。今では出かけると探しながら歩くほど好きになりました(笑)
これからも猫ちゃん制作精進してまいります！