物はたくさんあると生活を豊かにしてくれる半面、ありすぎると部屋が狭くなったり、片づけが大変になったりと、返って生活を不便にしてしまうことがあります。
最近では不要になったものを片づけることで、生活スペースを広く快適にする断捨離をする方が増えています。
しかし、ゴミの廃棄方法にも制限や費用がかかるため、何でも簡単に捨てられるわけではありません。
また、まだ使えるものを捨ててしまうのも勿体ないと考える方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、必要とする人が周りにいなかったり、全く知らない人へ直接譲ることはトラブルや防犯の面から心配になります。
そんなときに不用品を効率よくお金に買える手段として、フリマアプリの利用がおすすめです。
フリマアプリは間に運営を挟むことで、セキュリティやプライバシーを確保したまま、物の売り買いが簡単に行えます。
複数のフリマアプリが存在しますが、それぞれ登録者数や手数料、各サービスなどが異なり、メリット・デメリットがあります。
今回は、数あるフリマアプリの中でも楽天が運営する「ラクマ」に注目して、その特徴や手数料について細かく紹介します。
ラクマを利用するメリットは?
ラクマ(旧フリル)は、楽天市場や楽天モバイルなどで有名な楽天が運営するフリマアプリで、誰でも簡単に登録して利用可能です。
まずは、ラクマを利用するメリットについて、出品者側と購入者側の2つの視点からご紹介します。
出品者側のメリット
出品者側からみるラクマを利用するメリットは以下のようなものがあります。
- 販売手数料が安め
- 購入申請機能がある
- バーコードでラクラク出品可能
- 楽天銀行であれば振込が特にスピーディー
- 出品物の写真が加工しやすい
- スーパー還元機能でより魅力的な出品内容に変化
以下でひとつずつ解説していきます。
販売手数料が安め
ラクマは、販売手数料が6%+税と安めなのが特徴です。10%といったサイトもある中で、比較的良心的な設定となっています。
売れれば売れるほど、販売手数料による差が大きくなるので、手数料の低い方がより多くの売上金を手に入れることができます。
購入申請機能がある
購入者申請機能は、購入者が購入する旨の申請を送り、それを出品者が承認して取引が成立するというシステムです。
これまでのフリマアプリは出品者の意思とは関係なく、購入者が自由に購入することができる場合が多く、売買を円滑に行うという意味ではよい制度であるものの、トラブルの一因にもなり得ます。
購入申請機能があることで、出品者側は出品物の最終確認ができ、購入者がどのような相手かを確認した上で取引を開始できるメリットがあります。
購入者ファーストとなりがちなフリマアプリの中で、出品者へ配慮されたシステムです。
バーコードでラクラク出品可能
ラクマには化粧品や書籍など、バーコードを撮影するだけで
基本情報を自動入力してくれる機能があります。
商品名や特徴など、何かと入力が面倒なときも簡単に設定できるため大変便利です。
楽天銀行であれば振込が特にスピーディー
売上金を銀行へ振り込む際は、1~2日は掛かります。
しかし、楽天銀行宛であれば最短半日で入金されます。
急ぎでお金が必要になった場合でも、即座に対応が可能です。
ラクマの振込スケジュールは以下の通りです。
申請日時 | 振込日(楽天銀行、その他の金融機関) |
---|---|
月曜日 9時00分~火曜日 8時59分 | 楽天銀行:火 その他金融機関:水 |
火曜日 9時00分~水曜日 8時59分 | 楽天銀行:水 その他金融機関:木 |
水曜日 9時00分~木曜日 8時59分 | 楽天銀行:木 その他金融機関:金 |
木曜日 9時00分~金曜日 8時59分 | 楽天銀行:金 その他金融機関:月 |
金曜日 9時00分~日曜日 8時59分 | 楽天銀行:月 その他金融機関:月 |
日曜日 9時00分~月曜日 8時59分 | 楽天銀行:月 その他金融機関:火 |
出品物の写真が加工しやすい
出品物の写真に「文字を挿入・色味の調整・明るさの変更」など、より綺麗にみせる加工も簡単です。さらに、複数枚の写真を投稿できるため、より詳しく商品をアピールできます。
スーパー還元機能でより魅力的な出品内容に変化
購入者へ楽天キャッシュ還元を設定できる仕組みで、購入者はよりお得に購入できます。
この還元ポイントは出品者が負担することとなり、売上金から差し引かれます。
しかし、この還元を利用すると、出品物に還元ラベルが表示されるようになるため、他の出品物よりも目立たせることができ購入者の目にとまりやすくなります。
たくさんの人が同じものを出品しているようなときに、差別化する意味で利用するのも良いですね。
購入者側のメリット
購入者側からみるラクマを利用するメリットは以下のとおりです。
- 支払い方法が多い
- クーポンやキャンペーンが多い
- 楽天ポイントが溜まりやすい・使いやすい
他フリマアプリと比べてもポイントの利用方法の幅広さは群を抜いています。
総合的にラクマを利用する最大のメリットは、楽天が運営しているので、楽天ポイントを最大限に利用可能なところです。
数多く存在するポイントサービスの中でも、楽天ポイントは溜まりやすいと評判です。
ぜひ、楽天ポイントを上手に活用して、ラクマを利用してみてください。
ラクマの手数料の種類
続いては、出品または購入際にかかる手数料の種類について解説します。
【出品者】販売手数料
販売手数料は、出品したものが売れたときに、売上から自動的に引かれる手数料です。
この手数料はあくまで売れたことによって発生する手数料なので、出品しただけでは掛かりません。
そのため、販売手数料を気にせずたくさん出品しても心配ありません。
しかし、販売価格から自動的に引かれるため、手数料の存在を忘れて思ったよりも売上金が少なかったという経験をしたことがある方も少なくありません。
売れた商品には必ず販売手数料が掛かることを覚えておき、販売価格の設定を行いましょう。
【出品者】振込手数料
売上を現金に変えるなど別の形に換金する際に、振込手数料が発生する場合があります。
売上金はチャージをして楽天キャッシュとして利用するか、各種銀行へ現金として振込ができます。
チャージの場合は無料ですが、各種銀行への振込には振込手数料が発生するので注意しましょう。
また、楽天キャッシュにチャージした売上金を、現金に変えたいという時は楽天キャッシュからの出金も可能です。
ただし、予め本人確認が必要になるため、時間に余裕を持って申請することをおすすめします。
【購入者】決済手数料
購入者側が最も支払う可能性が高い手数料として、決済手数料があります。
ラクマでは「クレジットカード・ラクラクあと払い・コンビニ・LINE Pay・FamiPay・郵便/銀行ATM・キャリア決済・d払い・ラクマポイント・楽天ポイント/キャッシュ」など多くの支払い方法を取り揃えています。
決済手数料が掛からないものが半分を占めていますが、数百円単位で手数料が発生してしまう決済方法もあります。
そこまで大きな負担ではありませんが、たくさんお買い物する方にとっては、意外と大きな出費になる可能性もあります。
手数料との兼ね合いも考えながら、支払い方法を選びましょう。
【購入者】着払い送料
あまり多くはありませんが、出品されている商品の中には送料が「購入者負担(着払い)」に設定されている場合があります。
この場合、出品されている金額に送料は含まれておらず、出品者側が発送する際に着払いで商品を発送します。
そのため、届いた際に送料+着払い手数料を支払う必要があります。
着払いの商品は送料が掛からないこともあり、他の商品より安いことが多いです。
着払いであることを確認せずに安いと思って購入したものが、送料で高くついてしまう可能性もあります。
しかし、一度購入してしまったものは、発送がされないなど取引に問題がある場合以外は、基本的にキャンセルはできませんので、しっかりと確認してから購入しましょう。
なお、着払いの商品では出品ページの商品写真の下に「着払い」マークがついていますので、そこをチェックしてください。
また、着払いの商品では発送方法を予め出品者に確認しておくのもよいです。
トラブルにならないように不安な点や要望は事前に伝えておくことをおすすめします。
「出品者側」の手数料
ラクマではいくつか手数料が発生することをお伝えしましたが、ここではより具体的な金額についてご紹介します。
販売手数料
販売手数料は、出品物が売れて両者の評価が終わった(取引が終了した)段階でかかる費用です。
ラクマの手数料は販売価格の「6.0%+税」となり、どの出品物にも一律で変わることはありません。
「販売手数料」の計算方法
例えば、2550円の商品が売れたとします。
この場合、販売手数料は2550×0.06(6.0%)=153×1.1(+税)=168円となります。
つまり、手に入る売上金額は2550-168=2382円です。
数千円の出品物であれば、手数料の多さを感じないかもしれませんが、売上金額が大きくなればなるほど、手に入る金額との差は大きくなります。
そのため、「予定していた金額より少ない…」といった状況にならないよう注意しましょう。
「販売手数料」が安くなるときがある?!
ラクマでは、商品購入用のクーポンやキャンペーンだけでなく、販売者側に対するキャンペーンを開催することもあります。
販売手数料が全額ポイント還元されるキャンペーンや、一定の期間販売したもので、売れれば売れるほど手数料の割合が低くなるといったキャンペーンもあります。
しかし、このようなキャンペーンは不定期に開催され、突然発表されるため予測することは難しいので、こまめにチェックしておきましょう。
また、キャンペーンの期間とタイミングがあったときに、少し多めに出品してみるといった方法でキャンペーンの適応確率を上げることもおすすめです。
振込手数料
出品者側の手数料として振込手数料があり、売上金を現金で受け取る場合に発生します。
ラクマの振込手数料は以下の通りです。
金融機関(金額) | 振込手数料 |
---|---|
楽天銀行(10,000円以上) | 無料 |
楽天銀行(9,999円以下) | 210円 |
その他の金融機関(金額問わず) | 210円 |
基本的にはどの金融機関を利用しても、金額を問わず210円の振込手数料が掛かります。
どうしてもすぐに引き出したい場合以外は、少しまとめて出金した方が手数料を安く抑えられます。
「振込手数料」を無料にする方法は?
振込手数料を無料にする方法は、楽天銀行で一度に10,000円以上を出金することです。
上記の表のとおり、楽天銀行であれば無料で出金できます。
さらに、楽天銀行は即日振込されるため、他の金融機関へ振り込むよりも各段に早く売り上げが現金として手に入ります。
楽天銀行は無料で口座開設でき、最短申込日当日のうちに口座が完成します。
操作は楽天銀行アプリ内で行うことができ、コンビニやゆうちょなどいろいろなATMで取引も可能なため大変便利です。
振込手数料を無料にしたい方は、この機会にぜひ楽天銀行の口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。
「購入者側」の手数料
購入者側の手数料には、決済手数料と着払い送料があります。
ここでは、具体的な金額や内容について解説していきます。
決済手数料
ラクマで利用できる支払い方法と決済手数料は以下の通りです。
支払い方法 | 決済手数料 |
---|---|
クレジットカード | 無料 |
ラクラクあと払い(ペイディ) | 100円 |
コンビニ | (金額によって変動) 300~2,999円:100円 3,000~49,999円:150円 50,000~299,799円:200円 |
LINE Pay(アプリ利用時のみ) | 無料 |
FamiPay. | 無料 |
郵便/銀行振込 | 100円(金融期間により別途支払い手数料が掛かる場合あり) |
キャリア決済(アプリ利用時のみ) | 150円 |
d払い | 150円 |
売上金 | 無料 |
楽天ポイント/キャッシュ | 無料 |
ラクマポイント | 無料 |
配布クーポンの利用 | 無料(使用可能な最低購入金額の制限が設けられている場合あり) |
上記のように、幅広い支払い方法が利用可能です。
決済手数料が発生しない支払い方法も多く、購入者側の負担はそこまで多くないです。
キャンペーンやクーポンを利用しよう
また、週末に楽天カードを利用するとポイント2倍のような、楽天カードで決済すると参加できるキャンペーンもあります。
もし無料で支払える方法がないという方は、この機会に楽天カードをつくってみるのもひとつの方法です。
クーポンを使用する場合は、金額の上限がが設けられていることもあります。
忘れずに条件をチェックするようにしましょう。
また、適用できるクーポンがある場合は、上記の画像のように「500円OFFクーポン利用で9400円!」のような表示が出るので確認がしやすいです。
【購入者】着払い送料
着払い手数料の有無は、郵便・宅急便など運送会社や発送方法によって変わります。
着払い手数料の一例を以下にまとめました。
郵便|着払い手数料まとめ
種類 | 1個あたりの手数料 |
---|---|
(1)後払いかつ郵便私書箱に配達するもの | 15円 |
(2)後払いとするもの | 20円 |
(3)郵便私書箱に配達するもの | 20円 |
(4)上記意外のもの | 26円 |
佐川急便|着払い手数料
代引金額 | 代引手数料(税込) |
---|---|
1万円以下 | 330円 |
3万円以下 | 440円 |
10万円以下 | 660円 |
30万円以下 | 1,100円 |
50万円以下 | 2,200円 |
60万円以下 | 6,600円 |
60万円超は10万円増すごとに | 1,100円 |
佐川急便の公式サイトには、かなり高額な代引き料金まで記載されていますが、これは商品そのものの支払いを行う場合も含めているためです。
着払い料金のみを支払う場合、一般的に送料(荷物が1つの場合)が1万円を超すことはほぼないため、ほとんどの場合は330~440円で済みます。
ヤマト運輸での着払い手数料
ヤマト運輸は着払い手数料は無料となっているため、送料のみを支払うだけで大丈夫です。
このように、着払い手数料は発送方法によっても異なるので、着払いの場合は「出品者側がどのような発送方法で商品を送ってくるのか」を予め確認しておきましょう。
着払いが不安な場合は、前もってコメント機能を使用して、出品者に「出品価格に送料分を加算してもらう」「送料込みの出品に変更してもらう」など相談してみるのもひとつの方法です。
【比較】ラクマ・メルカリ・PayPayフリマ・ヤフオクの手数料
ラクマの他にも、「メルカリ・PayPayフリマ・ヤフオク」など、フリマアプリに分類されるコンテンツが複数あります。
これらのアプリにも、さまざまな手数料が発生しますが、ラクマとは条件や金額が異なっている場合が多いです。
ここでは、ラクマと他のフリマアプリサイトの各手数料の比較を行い、それぞれのメリット・デメリットを確認していきます。
【出品者】販売手数料
「ラクマ、メルカリ・PayPayフリマ・ヤフオク」いずれの4サイトでも、販売手数料は掛かります。
各フリマサイトの「販売手数料」は以下の通りです。
4社の中で最も安いのが、PayPayフリマです。
その次にラクマ、メルカリとヤフオクが同列の順番です。
数字だけみると、そこまで差はないように感じますが、取引が増えれば増えるほど大きな差となります。
しかし、最も販売手数料が安いのはPayPayフリマですが、追跡つき以外の発送方法が利用できないシステムとなっています。
つまり、安価な普通郵便が利用できないため、送料が返って高くなってしまうこともあるかもしれません。
反対にメルカリは、登録者数が群を抜いており利用者が多い分、売れる可能性も高めです。
上記の点をふまえて、ラクマは利用者・手数料・発送方法の点からもバランスが良いと言えます。
しかし、一概に販売手数料だけでどのサイトが優れているとは判断できないので、出品する商品によって賢く選択するのが、最も効率良く売れる方法です。
【出品者】振込手数料
続いて、売上金を現金として換金する振込手数料について紹介していきます。
各フリマサイトの「振込手数料」は以下の通りです。
フリマサイト名 | 振込手数料 |
---|---|
ラクマ | 210円(楽天銀行は10,000円以上の入金で無料) |
メルカリ | 1回200円 |
PayPayフリマ | 1回100円(PayPay銀行は無料) |
ヤフオク | 1回100円(PayPay銀行は無料) |
手数料だけに注目すると、ラクマが210円となっており、他サイトに比べて少し高くなっています。
しかし、楽天銀行を利用することで10,000円以上の入金が無料になります。
また、PayPayフリマやヤフオクも同様に、PayPay銀行を利用することで振込手数料が無料になります。
メルカリはどの銀行においても振込手数料が一律200円が発生してしまいます。
既に楽天銀行やPayPay銀行の口座を開設している方やこれから開設する予定のある方は、それに合わせて利用するフリマアプリを選んでみても良いでしょう。
【購入者】決済手数料
次は、購入者側の手数料である決済手数料について解説していきます。
各フリマサイトの「決済手数料」は以下の通りです。
フリマサイト名 | 決済手数料(支払い方法によって変動) |
---|---|
ラクマ | 無料~200円 |
メルカリ | 無料~100円 |
PayPayフリマ | 無料 |
ヤフオク | 無料~100円 |
決済手数料は、支払い方法によって異なりますが、無料~200円までに収まります。
決済手数料はフリマアプリに限らず、インターネットで買い物をする際には避けて通れません。
しかし、決済手数料が発生する決済方法の大半は、「コンビニ・ATM支払い」など特定の方法であることが多いです。
そのため、クレジットカードやポイント利用など各種サービスを上手に利用すると、手数料が掛からずに済む場合もあります。
まとめ
今回は、楽天が運営するラクマの特徴や発生する手数料についてご紹介しました。
ラクマを利用するときに、販売手数料・振込手数料・決済手数料・着払い手数料など、複数の手数料が発生してきます。
しかし、これらの手数料はラクマだけに限らず、メルカリ・PayPayフリマ・ヤフオクといった他のフリマサイトにおいても同様です。
ただし、手数料の金額にはばらつきがあるため、ご自身の状況に合わせたサイトを選ぶ必要があります。
また、ラクマには以下のようなメリットも沢山あります。
- 購入申請機能
- 商品写真の加工のしやすさ
- 楽天ポイントの使いやすさ
- クーポンやキャンペーンが多い
他サイトと比較しても、ラクマはバランスが取れたサイトです。
特に楽天ポイントで買い物をする機会が多い方にはおすすめです。
フリマアプリの利用を検討している方は、ぜひラクマも候補に入れてみてくださいね。