エリアごとの電力会社だけが販売していた電力ですが、2016年から電力の小売が全面自由化されました。
一般家庭から大企業まで全ての消費者が、電力会社や料金プランを自由に選択できるようになり、「楽天でんき」も新規参入しました。
楽天でんきの名前は聞くけどあまりよく分からない…と思っていませんか?
楽天は大企業だけど電気の事までまかせられるの?と疑問がありませんか?
この記事では楽天でんきへの疑問を解決するために
について解説していきます。
楽天でんきとは?
楽天でんきとは、楽天グループが運営する新電力です。
楽天グループは楽天市場をはじめ、クレジットカード・モバイル・トラベルなどインターネット関連サービスを中心に多くの事業を展開しています。
2018年10月から電力販売サービス「楽天でんき」の提供を始めました。
楽天でんきは楽天グループ100%子会社の楽天エナジーが運営しています。
概要
| 供給エリア | 離島を除く全国エリア (北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄電力エリア) |
| 基本料金 | 0円(プランS・Mのみ) |
| 初期費用 | 0円 |
| 料金プラン | プランSプランM動力プラン |
| 解約金 | 0円 |
| 支払い方法 | クレジットカード払い楽天ポイント払い |
| ポイント還元 | 楽天ポイント |
楽天でんきのメリット

楽天でんきのメリットは4つです。
以下より詳しく解説していきます。
- 基本料金が0円
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 手数料・解約金が0円
- 使用料推移が確認できる
基本料金が0円
電気の使用量に関わらず、毎月固定で発生する料金が楽天でんきにはありません。
多くの電力会社が基本料金を設定していますが、楽天でんきは基本料金が0円のため電気を使わない場合一切料金が発生しないのです。
楽天ポイントが貯まる・使える
- 電気料金200円につき1ポイント
- 楽天クレジットカードでの支払いで、カードでも100円ごとに1ポイント
電気を利用する分に応じて楽天ポイントが貯まります。
貯まったポイントは楽天市場での買い物に使ったり、楽天でんきの支払いにも使えます。
ポイントで支払った分にもちゃんとポイントは貯まります。
50ポイントから楽天でんきの支払いに使用可能です。
さらに楽天でんきと楽天ガスを両方契約すると、200円につき1ポイントのところが100円につき1ポイント貯まるようになります。
※楽天ガスは、東京ガスエリア・東邦ガスエリア・関電ガスエリアのみ申し込み可能です。
手数料・解約金0円
他社から楽天でんきへの変更時、工事費用はかかりません。
現在契約している電力会社への解約手続きも楽天エナジーが代行するため一切不要です。
楽天でんきを解約する場合でも、解約手数料・違約金の設定はありません。
契約年数の縛りもないので安心です。
使用料推移が確認できる
マイページにて使用量が確認できます。
月単位だけでなく時間単位の使用量推移も確認できるため、節約の第一歩になります。
楽天でんきのデメリット
楽天でんきのデメリットは3つです。
以下より詳しく解説していきます。
- 電気代が高くなる場合がある
- 引っ越しと同時に使用不可
- クレジットカード払い限定
電気代が高くなる場合がある

楽天でんきの一般家庭用のプランは「基本料金0円+一律の従量料金」(プランS・M)になっています。
電気代は使った分だけという分かりやすさもありますが、一人暮らしの方や電気使用量の少ない家庭にとっては電気代が高くなる可能性があるのです。
さらに2023年4月1日より料金改定がされ、従量料金の単価が上がります。
契約前にしっかりとシミュレーションをして確認することをおすすめします。
引っ越しと同時に使用不可

引っ越しと同時に楽天でんきは使えません。
引っ越しと同時の新規申し込みも、現在楽天でんきと契約中で引っ越し先でも継続しようとしている場合でもすぐには使用できないのです。
引っ越し先で楽天でんきを使用する場合は
- 引っ越し前の契約中の電力会社を解約
- 引っ越し先で他の電力会社と契約
- 楽天でんきに乗り換える
住居が決まって0の状態から楽天でんきは契約できず、一度、他の電力会社を挟まなければいけないため、申し込みの手続きが2度必要になり手間がかかります。
クレジットカード払い限定
楽天でんきで使える支払い方法は「クレジットカード払い」と「楽天ポイント支払い」の2種類です。
口座振替や振込用紙(請求書)には対応していないので、クレジットカードを持っていない方は申し込みすることができません。
楽天でんきの料金プラン
楽天でんきの料金プランは3つあります。
- プランS(アンペア契約)
- プランM(kVA契約)
- 動力プラン(kW契約)
基礎知識として補足します。
- A(アンペア)・・・・・・・電流の単位
- V(ボルト)・・・・・・・・電圧の単位
- VA(ボルトアンペア)・・・・電力を表す単位(VとAを掛け合わせたもの)
- kVA(キロボルトアンペア)・1kVA=1000VA(kはkmやkgと同じ使い方)
- kW(キロワット)・・・・・瞬間に使われる電力を表す単位
※1kVA=10A(100Vの電圧の電気を使用した場合)
料金プラン比較表
3つの料金プランを表にまとめてみました。
| プランS | プランM | 動力プラン | |
| 契約内容 | アンペア契約 (10~60Aまたは6kVA未満) | kVA契約(6kVA以上) | kW契約 |
| 適している人 | 一人暮らしから家族まで(一般家庭向け) 小規模な事務所向け | 事務所・商店・飲食店(事業者向け) オール電化住宅など多くの電力を使う一般家庭(60A超の契約) | 大型エアコン・大型冷蔵庫など 業務用機器を使用している方 |
| 基本料金 | 0円 | 0円 | 695円/kW |
| 従量料金 | 一律 | 一律 | 一律 |
| 相当する各エリアの電力会社のプラン | 従量電灯B相当:北海道・東北・東京・中部・北陸・九州電力 従量電灯A相当:関西・中国・四国従量電灯相当:沖縄電力 | 従量電灯C相当:北海道・東北・東京・中部・北陸・九州電力 従量電灯B相当:関西・中国・四国 | 低圧電力(動力プラン)相当:北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州電力 |
※法人向けサービスとして「楽天でんきBusiness」もあります。(10施設以上、または高圧・特別高圧の方向け)
※沖縄電力エリアは「プランM・動力プラン」は供給対象外です。
電気料金の計算方法は「基本料金+従量料金+市場価格調整額+再生可能エネルギー発電促進割賦金」となります。
今までに楽天でんきは電気料金の改定が何度か行われてきました。
- 2022年6月より料金の改定(電力量料金の値上げ)と燃料費調整額の上限撤廃
- 2022年11月より電気料金算定方法が変更(燃料費調整額の項目が市場価格調整額に変
そして今回2023年4月より再び料金改定が行われます。
- 従量料金の改定
- 市場価格調整額の上限設定
それぞれプランに合わせて解説します。
プランS
ほとんどの一般家庭がプランSです。
今までの料金と2023年4月からの新料金を比べてみます。
基本料金は0円のため、プランSの電気料金は新料金の従量料金に加え、市場価格調整額と再生可能エネルギー発電促進割賦金がかかってきます。
| 供給エリア | 旧料金 円/kWh | 新料金 円/kWh | 差額 円/kWh |
| 北海道 | 34.20 | 46.30 | +12.10 |
| 東北 | 28.80 | 40.90 | +12.10 |
| 東京 | 29.45 | 41.55 | +12.10 |
| 中部 | 29.30 | 41.40 | +12.10 |
| 北陸 | 24.80 | 39.10 | +14.30 |
| 関西 | 25.50 | 37.60 | +12.10 |
| 中国 | 26.60 | 40.90 | +14.30 |
| 四国 | 26.90 | 41.20 | +14.30 |
| 九州 | 26.37 | 41.77 | +15.40 |
| 沖縄 | 28.20 | 44.70 | +16.50 |
プランM
事務所・商店・飲食店など事業者向けのプランです。
今までの料金と2023年4月からの新料金を比べてみます。
基本料金は0円のため、プランMの電気料金は新料金の従量料金に加え、市場価格調整額と再生可能エネルギー発電促進割賦金がかかってきます。
| 供給エリア | 旧料金 円/kWh | 新料金 円/kWh | 差額 円/kWh |
| 北海道 | 34.20 | 46.30 | +12.10 |
| 東北 | 28.80 | 40.90 | +12.10 |
| 東京 | 29.45 | 41.55 | +12.10 |
| 中部 | 29.30 | 41.40 | +12.10 |
| 北陸 | 24.80 | 39.10 | +14.30 |
| 関西 | 25.50 | 37.60 | +12.10 |
| 中国 | 26.60 | 40.90 | +14.30 |
| 四国 | 26.90 | 41.20 | +14.30 |
| 九州 | 26.37 | 41.77 | +15.40 |
動力プラン
大型エアコン・業務用冷蔵庫など、業務用の機器を使用している方向けのプランです。
今までの料金と2023年4月からの新料金を比べてみます。
動力プランの電気料金は、基本料金695円と新料金の従量料金に加え、市場価格調整額と再生可能エネルギー発電促進割賦金がかかってきます。
| 供給エリア | 基本料金 円/kWh | 旧料金 円/kWh | 新料金 円/kWh | 差額 円/kWh |
| 北海道 | 695 | 22.90 | 32.80 | +9.90 |
| 東北 | 695 | 22.60 | 34.70 | +12.10 |
| 東京 | 695 | 20.70 | 32.80 | +12.10 |
| 中部 | 695 | 21.40 | 32.40 | +11.00 |
| 北陸 | 695 | 16.80 | 28.90 | +12.10 |
| 関西 | 695 | 16.40 | 28.50 | +12.10 |
| 中国 | 695 | 18.30 | 30.40 | +12.10 |
| 四国 | 695 | 18.40 | 30.50 | +12.10 |
| 九州 | 695 | 18.30 | 30.40 | +12.10 |
楽天でんきの評判・口コミ
楽天でんきを使用している方の実際の評判・口コミをご紹介します。
2020年代までの口コミではかなり評判がよく楽天でんきはおすすめです!との声が多くありました。
2022年6月からの料金改定をきっかけに、楽天でんきを離れるとの口コミが目立ってきました。
楽天でんき全体の評価
楽天でんき全体としては高評価となっています。
- 楽天ポイントが支払いに使えるのはうれしい(期間限定ポイントも)
- 楽天経済圏だとポイント支払いすれば、実質電気代無料?!
- キャンペーンが多い
- 使いすぎを防げる
やはり楽天でんきの大きなメリットである「楽天ポイントが貯まる・使える」は高評価でした。
楽天でんき、楽天ガス、楽天市場、楽天モバイル、楽天ペイでの支払い…など、うまくポイントを貯めていると毎月電気代は貯まったポイントで支払いが済んでしまうという方もいたほどです。
そしてマイページで使用状況がわかる機能は優秀とのことです。
知りたい情報が目で見てわかるということは、細かく管理でき節約に繋がるので大きなメリットです。
一人暮らし

一人暮らしの方の評判はあまりよくない口コミが目立ちました。
- 20アンペアだと申し込みができない
- 少量使いだと割高
楽天でんきは従量料金が一律のため、電気をあまり使わない一人暮らしの方向けではないようです。
楽天経済圏を活用していたとしても、そもそも電気代が安ければポイントが貯まる量も少ないですし、乗り換え前に契約していた電力会社の基本料金も一人暮らしに合わせての契約ならもともと低いでしょう。
一人暮らしなら20アンペアでも生活が可能ですが、30アンペアからしか楽天でんきは契約ができないため、あえて30アンペアに上げて楽天でんきに変更するメリットは少ないです。
二人暮らし

二人暮らしの方だとまだ安くなったと感じにくい印象です。
- 支払いにポイントが使えるのがいい
- 思ったほど安くならなかった
夫婦二人の場合だと一人暮らしの方ほどではなくとも、「従来の電力会社の時とさほど変わらない」「気持ち程度安くなった」との口コミが多かったです。
従量料金が一律ということは管理もしやすく分かりやすいメリットもありますが、多く使えば使うほどお得になるので、世帯人数が少ないと厳しいようです。
三人暮らし以上

最も高評価だったのは人数の多い家庭でした。
- 冬場たくさん電気を使っても高くならない
- 時間単位で使用量が確認できるため、節約しようと思える
- オール電化住宅だと他社の方が安かった
各エリアの電力会社は使う量によって単価が上がってくるので高くなりがちなところ、楽天でんきは一律で単価が上がらないことは大きなメリットです。
エアコンなどの使用で一時的に多く使用してしまう時に急激に上がることはないので安心です。
しかしオール電化住宅は電力量は多いのに高くなるとの声もありました。
他社の電力会社ではオール電化住宅用のプランがあるため、結果的に安くなるのです。
楽天でんきの申し込み方法
現在楽天でんきの新規申し込みが一時停止中です。(2023年3月30日より再開)
2021年1月26日に発表し、2022年3月4日から現在に至るまで新規申し込みを一時停止しています。
電力価格の異例の高騰が続き、さらにウクライナ情勢により電力調達の先行きが不透明になった影響を受けての措置です。
利用中の方は引き続き利用可能ですが、新規申し込み再開の見通しはたっていません。
再開次第、楽天でんきのホームページにて案内があるので確認してください。
楽天電気の申し込み方法はWEBのみ

では、通常時での楽天でんきの申し込み方法を説明します。
申し込み方法はWEBのみとなっています。
- 「電気の検針票」または「電気の契約内容がわかるもの」
- 楽天会員登録(楽天会員でない方)
ご利用開始までの流れ
ご利用開始までの流れを説明します。
- 「お申し込みフォーム」にて必要事項を入力
- 供給開始予定日のお知らせメールが届く
- スマートメーターに交換
- 利用開始・請求・支払い
1.「お申し込みフォーム」にて必要事項を入力
楽天でんきのWEBページ内にある「お申し込みフォーム」をタップします。
事前に準備しておいた検針票や契約内容がわかるもの(契約中の電力会社のWEBサイト)などを見ながら、以下をご記入ください
- 利用中の電力会社名
- 供給地点特定番号
- お客様番号
- 契約容量
- 楽天でんきの料金プラン
- 契約名義
- 供給先の住所
- 連絡先
引越し先での申し込みを希望する場合は「引越しサポートメール」を確認してから手続きを進めるようにしましょう。
ちなみに現契約との切替手続き(解約手続き)は不要です。楽天エナジーが代わりに解約手続きを行います。
2.供給開始予定日のお知らせメールが届く
上記1で入力した連絡先のメールアドレスに、供給開始予定日のお知らせメールが届きます。
3.スマートメーターに交換
従来型の電力メーターを無料で「スマートメーター」に交換します。(未設置の場合)
交換作業は15分〜30分程度で原則立ち会いは不要です。
電力会社によっては交換時に停電になる場合がありますが、その場合は事前に連絡があります。
※スマートメーターとは毎月の検針業務を自動化し、電気の使用状況の見える化を可能にする電力量計です。
4.利用開始・請求・支払い
上記2の供給開始日より利用が開始しています。
開始日から約3ヶ月後の請求・支払いです。
- 1月5日~2月4日利用の場合、2月利用分・3月請求
- 1月1日~1月31日利用の場合、2月利用分・3月請求(エリアによって、月末日が締め日の場合、利用月・請求月が1ヶ月遅くなる場合あり)
となります。
請求日はそれぞれのカード会社によって異なります。
申し込めない事例
申し込めない事例として
- 契約容量20アンペア以下
- 現契約の表記と異なる入力
があるので注意してください。
楽天でんきに関するよくある質問
楽天でんきに関する質問をまとめました。
気になる点・疑問点の解決に向けて参考にしてください。
マンション等の集合住宅でも申し込みができる?
賃貸マンションやアパートでも申し込みはできます。
現在契約している電力会社の名義が本人なら申し込みは可能です。
しかし、一括受電している大型マンションもあるため、契約できない場合もあるので確認してください。

引っ越し先でも継続利用する際の手続きは?
引っ越し先でそのまま楽天でんきは継続できません。
一度解約し、引っ越し先で楽天でんき以外の電力会社と契約してから楽天でんきに変更します。
一人暮らし用のプランはある?
一人暮らし用のプランはありません。
※楽天でんきの一番小さなプランは「プランS」ですが30アンペアからの契約となるので、一人暮らしの契約に多い20アンペアで契約している方には申し込むこともできません。
オール電化用のプランはある?
オール電化住宅用のプランはありません。
楽天でんきのプランは「プランS」、「プランM 」、「動力プラン」の3つです。
※夜間やオフピーク時間帯が割安になるプランを現在使用中であれば、楽天でんきに変更すると割高になる場合があります。

支払方法は何がある?
クレジットカード払いのみです。
電気料金を知りたい
マイページにて月別・日別・時間別の使用量を一目でわかるようにグラフで確認できます。
時間単位・月単位での使用料推移が確認できるので、前日と比較するなど使いすぎ防止に役立ちます。
請求金額確定前までは概算での表記となります。
楽天ポイントでの支払方法
マイページから楽天ポイント支払いの設定ができます。
- 楽天ポイント(期間限定)
- 楽天ポイント(通常)
- 楽天キャッシュ
上記の順で利用されます。
設定方法
- 「マイページ」にログイン
- 「各種お手続き」を選択
- 「でんき ポイント支払い設定」を選択
- 「ポイント設定」では”一部のポイント”と”全てのポイント”の選択があるので、利用したい分のみを設定
- 「利用期間」では”毎月”と”翌月のみ”のどちらかを選択し、最後に「設定を変更する」で完了
※毎月1日~末日までに設定したものは翌月からの適用になります。
まとめ
楽天でんきのメリット・デメリット、評判について解説してきました。
- 基本料金が0円
- ポイントが貯まる・使える
- 使いすぎを防止できる
- 少量使いには高い
- 従量料金の改定によって高くなる
全体的に評判はよく、楽天経済圏(日常生活で必要なあらゆるサービスを全て楽天グループで統一し、楽天ポイントを効率的に貯めたり、使用したりするサイクル)で生活している方にとってはおすすめです。
しかし2022年の6月から行われた料金改定によって、大勢の人の電気料金がかなり上がりました。
もちろん近年の全体的な光熱費の高騰で楽天でんきユーザーだけではありませんが、多くの新しい電力会社の参入によって、条件によっては楽天でんきのメリットは少なくなってきました。
2023年4月からは再び料金の改定もあるため、あらためて電気料金のシミュレーションや比較検討をしてみてはいかがでしょうか。






