ECサイト運営の仕事内容や必要なスキルとは？RPAの導入についても解説

これからの時代はインターネットの普及とともに、ネットショップなどのEC事業がますます拡大していくことが予想されます。

ECサイトを運営していく担当者になった場合、運営の仕事内容は多岐にわたることや必要なスキルがあるため、仕事内容やスキルに対する知識がないと難しくなるでしょう。

今回の記事では、ECサイト運営の仕事内容や必要なスキルに加えて、RPAの導入についても詳しく解説します。

ECサイト運営の基本を解説

ECサイトを運営していく上で、基本的となる業務やECサイトの運営業務の流れはどうなっているのでしょうか。以下で詳しく解説します。

ECサイト運営とは？

ECサイト運営とは、インターネット上のECサイトにおいて商品やサービスを提供するオンラインビジネスです。ECサイト運営においても通常の店舗と同様、継続的に売り上げを出せるように、ECサイト内の整備やコンテンツ制作を行う必要があります。

ECサイト運営における業務は多岐にわたります。一人ですべての業務を行うのは困難なため、チームを組み複数人で行うことが多いのが一般的です。

以下では、ECサイト運営の基本業務を解説します。

ECサイト運営の基本業務

ECサイト運営の基本業務は、「フロント業務」と「バックエンド業務」の2つに分けられます。それぞれ異なる専門知識が必要となるため、はじめは分けて考える方がよいでしょう。以下で詳しく解説します。

フロント業務

フロント業務は、おもに集客や商品の売上につながる業務のことです。

ECサイトの立ち上げ当初は認知度が低いため、何かしらの対策を講じなければサイトへのアクセスが集まりません。そのため、フロント業務は立ち上げ当初は特に重要で、フロント業務をしっかりこなさないと売り上げが立たなくなると考えてもよいでしょう。

具体的には、以下のような業務がフロント業務に該当します。

バックエンド業務

バックエンド業務は、おもに顧客が商品やサービスを購入してから手元に届くまでの業務で、アフターフォローなども含みます。

顧客満足度を高めるためにもバックエンド業務は大事になってきます。バックエンド業務を充実させることでリピーター獲得にもつながりやすく、売り上げ向上のために重要な項目です。

具体的には、以下のような業務がバックエンド業務に該当します。

ECサイト運営業務の流れ

ESサイトの運営業務は、以下のような流れで行われることが多くなっています。

それぞれについて、詳しく解説します。

商品の企画

見込み顧客のニーズや世間のトレンドを分析し、どのような商品やサービスを売ろうか企画する段階です。

「なんとなく売れそうな気がする」という理由で商品を企画してしまうと、どんなに優れたマーケターがいても、売り上げを伸ばすことが難しくなるでしょう。

半年または一年単位で売り上げや、今後の利益の予測をこの段階で立てておくことをおすすめします。

商品の仕入れ

商品を仕入れるときは、適切な販売予測を立てることと在庫管理が重要です。

たとえば、SNSで広告やプロモーションをかけたら、爆発的な話題となって予測以上に商品が売れ、在庫がなくなることも想定できます。

在庫がない状況を作ってしまうと、販売機会を失い、売上となるはずの販売利益を失うことにつながります。そのため、商品を仕入れるときも見込み顧客のニーズや世間のトレンドを分析して、適切な数量を発注することがポイントになるでしょう。

ECサイトの制作

ECサイトを制作するときは、会社のコンセプトやブランドイメージに沿って制作しましょう。

特に、立ち上げたばかりのECサイトや知名度が低いECサイトの場合は、信頼性がそこまで高くないといえます。デザインを重視するだけではなく、顧客が商品を手にとったときどうなるのか（ユーザー体験）をイメージできるようなサイトを制作するとよいでしょう。

見込み顧客が購買意欲を促進させる導線を意識することも重要です。

マーケティング・プロモーション

ECサイトを立ち上げて商品を登録したら、必ず売れるわけではありません。顧客に商品を届けるためには、適切なマーケティング施策を打ち出しましょう。

経済産業省が発表している『令和4年度電子商取引における市場調査』によれば、ECサイトを利用するユーザーの半数以上（約56%）がスマートフォンを経由しています。そのため、スマートフォンと相性がよいSNSを活用したマーケティング施策を打ち出すことが重要になるでしょう。

例：InstagramやFacebook、X（Twitter）などを活用した広告戦略

ECサイトの改善・更新

ECサイトは、制作したら終わりではありません。顧客の流入経路や購買データなどを分析して、顧客が使いやすいECサイトにしていくよう改善・更新することが必要です。

同じ商品ばかりではなく新商品を追加したり、既存商品であってもバージョンアップしたりと充実させていきましょう。

商品情報の登録

商品を仕入れたら、以下のような情報をECサイトのシステム上に登録していきます。

• 商品名
• 価格
• 発売日
• 商品の写真・サイズ・説明

この中でも特に「商品の写真」のクオリティーは、売り上げに直結するといわれています。

ECサイトの商品は実物を手に取れないため、商品の写真が買うか買わないかを決める大きな要素になるといってよいでしょう。可能であれば、プロのカメラマンに撮ってもらうことがおすすめです。

在庫管理

顧客が商品を購入しようとしても、在庫がない状態では販売できません。在庫管理は売り上げに直結するため、商品受注と連携して一元管理できるようにしましょう。

在庫がないにもかかわらず商品を受注できるようにしていると、顧客とのトラブルに発展してしまう可能性があります。一方で、実際には在庫があるにもかかわらず受注できない状態だと、売り逃しとなってしまいますので、機会を逃さないよう、徹底した在庫管理に努めましょう。

受注管理

顧客から商品の注文を受けたら、在庫を確認して顧客に受注の確認メールを送ります。顧客は購入すれば商品がスムーズに届くと考えているので、受注段階でエラーが起きるのは顧客の信頼を損ねる行為となってしまいます。

裏を返せば、受注業務がスムーズであれば顧客の信頼を獲得し、リピートにつながる可能性が高くなるでしょう。

出荷

受注した商品は、梱包して配送業者に引き渡します。

梱包時には、ラッピングしたりお礼のメッセージを添えたりすると、顧客満足度が上がってリピートにつながりやすいでしょう。

また、配送中に商品が傷つかないような工夫を施すことも重要です。割れ物や貴重品の場合は特に気をつけましょう。

アフターフォロー

商品発送後も、何かしらのトラブルが発生する可能性があります。たとえば、商品に破損があったり不具合があったりする場合、顧客からクレームを受けることが考えられます。顧客からの問い合わせやクレームに対応することも、重要な業務です。

過度なアフターフォローは顧客離れになるリスクも考えられますが、適度なフォローは顧客に好印象を与える可能性があります。

ECサイト運営に必要なスキルや資格は？

ECサイトを運営していくには、さまざまなスキルや資格が必要となります。以下では、ECサイトスキルや資格の必要性を踏まえたうえで、何人ほどの人員が必要かなどについて解説します。

Cサイト運営に必要なスキルと資格

ECサイト運営に必要なスキルと資格は、以下の5つです。

それぞれについて、詳しく解説します。

1.商品企画力

強力なマーケティング施策を行っても、肝心の商品が顧客に刺さらなければ意味がありません。魅力がない商品では売り上げにつながらないため、市場調査や顧客のニーズを捉えて売れる商品を企画・開発する必要があります。

2.マーケティングスキル

ECサイトを運営して売り上げを伸ばすのであれば、Webマーケティングスキルが必要です。具体的には、以下のような施策です。

ECサイトの知名度を上げるためにも、反応をみながら予算に応じたマーケティング施策を行い、分析していくスキルが必要です。

3.クリエイティブ力

クリエイティブスキルとは、ユーザーにとって魅力的なECサイトをつくるスキルです。顧客が求める商品をスムーズに探せることは、快適な買い物ができるようになりリピーターにつながりやすくなるでしょう。

具体的には、PhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブツールが使えて、サイトのデザイン構成なども考えられるスキルです。

4.カスタマーサポートスキル

カスタマーサポートスキルとは、ECサイトを利用する顧客対応（問い合わせやクレームなど）に関するスキルです。

商品を販売するECサイトを運営する以上、顧客対応は『必ず』といってよいほど必要となります。迅速かつ正確、柔軟な対応が必要で、カスタマーサポートがうまくできればリピーター獲得にもつながるでしょう。

5.データ分析力

ECサイトを運営していくためには、対面販売とは異なった分析作業が必要です。

たとえば、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールを利用すれば、自社ECサイトへの流入元やアクセス数、検索キーワードなどを分析できます。自社サイトの課題が浮き彫りになるため、分析結果をもとにして販促業務を行えるようになるでしょう。

EC運営において必要な人員体制

ECサイトを運営していくには、想像以上に多くの人員が必要となるでしょう。この記事で解説したフロント業務やバックエンド業務など、やらなくてはいけない業務は多岐にわたります。

必要な人員は、ECサイトの規模によって変わります。個人でECサイトを運営する場合や小規模な事業であれば、1〜2人でECサイトを運営可能な場合もあるでしょう。

ただ、大規模な事業や会社単位でECサイトを運営する場合は、多くの人員が必要となります。業務内容によっては専門家が必要な場合もあるでしょう。そうなると人材確保や人件費がかかってくる問題が生じてきます。

人材確保や人件費の問題を解消するためには、業務をアウトソーシングすることも検討していきましょう。

ECサイト運営にRPAを導入しよう！

ECサイトを運営していくためにはスキルと資格が必要であり、業務も多岐にわたります。

そこでおすすめしたいのが、ECサイト運営にRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を導入することです。

以下では、RPAの導入で可能になることや、RPAを利用するメリットについて解説します。

RPAで可能になること

RPAの導入で可能になることは、以下のような内容です。

それぞれについて、詳しく解説します。

単純作業

RPAを導入することで、本来であれば従業員が日々繰り返し行わなければいけないデータ入力のような単純作業を自動化できます。

単純作業をRPAが行ってくれるため、従業員はクリエイティブな作業に専念できるようになるでしょう。

規則性のある作業

RPAは自動化ツールなので、作業手順や流れが決まっている規則性のある作業に向いています。たとえば、請求書や注文書、納品書の作成・発行、経費精算給与計算が該当します。

データ収集やレポーティング業務

RPAの導入で、データを収集してリストアップしたり、毎年・毎月・毎日の業務の報告書作成などのレポーティング業務が可能となります。

在庫管理や監視業務

ECサイト運営において在庫管理や監視業務は、売り上げに直結するため重要な業務です。ただし、事業が大きくなるにつれて複雑となり時間を取られてしまう傾向があります。

RPAを導入すれば、在庫管理や監視業務を自動的に行ってくれるため、効率的な業務遂行が可能となるでしょう。

連絡のやりとり

事業規模が大きくなればなるほど、顧客数が増えていきます。従業員が受注を管理して顧客に一通ずつメール送信していくのは、かなりの手間となるでしょう。

RPAを導入すれば顧客へのメール送信も一括管理できるので、従業員のコスト削減につながります。

RPAを利用するメリット

RPAを利用するおもなメリットは、以下のとおりです。

• 人件費がかからない
• 人的なミスが少なくなる
• 24時間対応が可能になる

それぞれについて、詳しく解説します。

人件費がかからない

本来、従業員が行う単純作業や、規則性ある作業をRPAが自動で行ってくれるため、従業員の人件費の削減が可能になります。

今後、ますます事業が大きくなって作業量が増えたとしても、RPAがスピーディーかつ正確に作業するため、人員を増やすことなく業務への対応ができるでしょう。

人的なミスが少なくなる

業務が増えたり複雑になると、作業にどうしても人為的なミスが出やすくなります。ミスは取引先からの信頼を失ったり、顧客離れになる原因となります。

RPAは自動化ツールなので、作業は正確です。ミスがないかを確認する作業も不要となるため、コスト削減にもつながります。

24時間対応が可能になる

RPAは自動化ツール（ロボット）のため、24時間365日対応が可能になります。インターネット上は朝も夜も関係なく常に稼働しているため、どの時間帯でも対応できる状態にしておくのは顧客満足度を上げる要因となるでしょう。

また、従業員が休んでいる時間でも作業可能なので、生産性向上にもつながるでしょう。

ECサイト運営にRPAを導入するにあたって

ECサイト運営にRPAを導入するときには、どのようなことを意識すればよいでしょうか。以下で詳しく解説します。

RPAの選び方で重視するべきこと

RPAを選ぶときに重視することは、以下の3つです。

導入実績

RPAを扱っている会社のホームページに行くと、導入実績が紹介されています。自社がRPAを導入する場合の参考になるため、導入実績がきちんと紹介されているかどうか確認しましょう。

また、導入するRPAが自社のECサイトに対応しているかも確認しましょう。

サポート体制

RPAを導入してからも、操作方法や設定方法がわからなくなったり、突然のエラーが生じたりと、イレギュラーな対応を強いられることがあるでしょう。

トラブルが発生したときには迅速に解決する必要があるため、サポート体制が充実しているRPAを選ぶようにしましょう。

メール対応だけではなく電話対応が可能であったり、質問回数が無制限にできたりする会社がおすすめです。

価格

ひとえにRPAといっても、世の中には数多くのRPAが存在します。会社ごとにRPAの導入価格は異なり、一般的には高機能なツールを有しているRPAは初期費用やランニングコストが高くなる傾向にあります。

ただし、自社にとって不要な機能が含まれているRPAを導入し、うまく使いこなせず業務の自動化ができないと、RPAを導入する意味がありません。

価格の高い・安いではなく、自社が必要としている機能が含まれていて、費用対効果が妥当だと考えられるRPAを導入しましょう。

自社に合っているRPAを導入しよう！

RPAは、自社が自動化したい業務があったり、解決したい問題があったりする場合に導入するのがおすすめです。そのため、最終的には自社に最適なRPAを導入することが大事になってきます。

RPA選びを間違えないようにするためにも、どの業務を自動化すれば効率化できるかしっかりと特定し、RPAを導入する目的を明確にしましょう。

まとめ

今回の記事では、ECサイト運営の仕事内容や必要なスキルに加えて、RPAの導入についても詳しく解説しました。

ECサイトの業務は多岐にわたり、事業が大きくなればなるほど、複雑化していく傾向にあります。そのため、単純作業や規則性のある作業は、RPAを導入することで人材確保や人件費の問題を解決できる可能性が高くなります。

ECサイトの運営を効率化する場合は、オークファンロボがおすすめです。オークファンロボでは、商品情報の登録・更新から受発注・発送処理、支払い処理など、自社の業務にあわせてカスタマイズが可能です。

従業員はクリエイティブな業務に専念できるようになるため、売り上げ向上・生産性向上に繋がるでしょう。

自社にRPAを導入したいと考えている担当者の方は、ぜひオークファンロボの導入をご検討ください。