
副業をしたいけど、労働基準法のことがよくわからなくて不安…。
そんなあなたの悩みを解決します!
この記事を読めば、以下のことがわかるようになります。
- 副業が注目されている理由
- 副業と労働基準法の関係
- 副業を始める前に知っておくべきルールと注意点
副業は今や働き方の選択肢の1つです。
でも、ルールを知らずに始めると、思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。
この記事を読んで、副業のメリットを最大限に活かせる働き方を見つけてください。
副業が注目されている!

会社員、主婦、学生など、様々な立場の人が副業に興味を持ち始めています。
特に、新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが普及したことにより、自宅で副業に取り組む人が増えました。
通勤時間が不要になったことで、空いた時間を有効活用できるようになったのです。
また、副業はスキルアップのチャンスでもあります。
本業とは異なる分野の仕事に挑戦することで、新たな知識や経験を得られるのです。
さらに、将来のキャリアアップにつながる可能性もあるでしょう。
副業を始める際は、労働基準法など法律面の確認が必要ですが、ルールを守れば、誰でも安心して副業に取り組むことができます。

自分に合った副業を見つけて、充実した生活を送ってみてはいかがでしょうか。
副業に興味を持つ人が増えた理由とは
近年、副業に興味を持つ人が増えています。
その理由として、以下の3つが挙げられます。
物価の上昇により支出が増えている
物価の上昇に伴い、生活費や教育費などの支出が増加しています。
総務省の統計によると、2022年の消費者物価指数は前年比で3%上昇しました。
この物価上昇により、収入を増やしたいと考える人が増えているようです。
副業をすることで、本業だけでは賄えない支出を補えます。
例えば、子供の教育費や住宅ローンの返済など、大きな出費に備えるために副業を始める人もいるでしょう。
働き方改革が進み、副業にあてる時間が増えている
政府主導の働き方改革により、長時間労働の是正や有給休暇の取得促進が進んでいます。
厚生労働省の調査では、2021年の年次有給休暇取得率は56.6%と、前年比で1.6ポイント上昇しました。
労働時間が減ることで、副業にあてる時間が増えています。
自分の趣味や特技を活かした副業を始める人も多いのです。
例えば、写真撮影が趣味の人が、休日にフリーランスのカメラマンとして活動を始めるケースなどがあります。
国が副業を推進していることで、多くの企業が副業を解禁し始めた
政府は、副業・兼業を推進する方針を示しています。
2018年に策定された「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、副業・兼業は労働者の能力発揮や生活の向上につながるとして、企業に対して副業・兼業を認めるよう求めています。
国の方針を受けて、多くの企業が副業を解禁し始めました。
日本経済新聞社が実施した調査では、上場企業の約7割が副業を認めていることがわかりました。
大手企業の動きに伴い、中小企業でも副業を認める動きが広がっています。
このように、副業を始めやすい環境が整ってきたことで、副業に興味を持つ人が増えているのです。
会社員でも、副業で新たなスキルを身につけたり、収入を増やしたりすることが可能になりました。
労働基準法で副業は禁止されている?

副業に興味がある人の中には、「労働基準法で副業は禁止されているんじゃないの?」と不安に思う人もいるかもしれません。
でも安心してください。
実は、労働基準法では副業を禁止する規定はありません。
つまり、労働者は原則として自由に副業ができるんです。
会社員でも、勤務時間外であれば副業をすることは法律上問題ありません。
ただし、副業を始める際には、本業の就業規則をチェックすることが大切です。
中には、副業を禁止・制限している企業もあるからです。
就業規則で副業が禁止されている場合、無断で副業をすると懲戒処分の対象になることもあります。
また、公務員の場合は、国家公務員法や地方公務員法で一定の副業が制限されています。
営利企業の役員等を兼ねることや、許可なく報酬を得て事業に従事することは原則としてNGなので注意が必要です。
このように、労働基準法では副業は禁止されていませんが、本業の就業規則や職種によっては副業が制限されているケースがあります。
副業を始める前に、まずは本業の就業規則を確認しましょう。
労働基準法における副業のルール

副業を始める前に、労働基準法で定められている副業のルールを理解しておくのが大切です。
副業も本業と同様に労働基準法の適用を受けるため、労働時間や割増賃金など、様々な規定に注意が必要となります。
ここでは、副業を行う上で特に重要な、労働時間と割増賃金に関するルールを中心に解説していきます。
副業を検討している方はもちろん、すでに副業をしている方も、労働基準法の基本的なルールを再確認しておきましょう。
労働時間は本業と副業を合わせて通算する
副業をする際、気をつけたいのが労働時間の扱いです。
実は、本業と副業の労働時間は合算されるのです。
労働時間について
労働基準法では、1日の労働時間は8時間以内、1週間の労働時間は40時間以内と定められています。
これを「法定労働時間」と呼びます。
つまり、本業が1日7時間、副業が1日2時間の場合、合計で9時間になるので、法定労働時間の8時間を超えてしまうことになります。
例えば、本業の所定労働時間が1日7時間で、副業を1日2時間した場合、以下のようになります。
本業:7時間
副業:2時間
合計:9時間(法定労働時間の8時間を超過)
1時間分は時間外労働となり、割増賃金(通常の賃金の1.25倍以上)の支払いが必要です。
休日について
労働基準法第35条では、「使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」と規定されています。
つまり、1週間に1日は必ず休みを取らなければいけないということです。
ただし、これは暦の上での1週間(日曜日から土曜日まで)ではなく、任意の7日間を指します。
例えば、月曜日から数えて7日間のうち1日休めば、法律上のルールは満たせます。
また、労働基準法では、4週間を通じて4日以上の休日を与えることでも、毎週1回の休日に代えることができるとされているのです。
これを「変形休日制」と呼びます。
例えば、4週間で休日が4日しかない場合でも、1週目に2日、2週目に1日、3週目に0日、4週目に1日といった具合に、休日を配分すれば法律違反にはなりません。
ただし、変形休日制を導入するには、就業規則に定めておく必要があります。
また、4週間を超えて休日を配分することはできないので注意が必要ですね。
このように、副業をしている場合でも、休日は法律で保護されています。
とはいえ、毎週決まった曜日に休みを取るのは難しいかもしれません。
そんなときは、変形休日制を活用するのも1つの手です。
本業と副業のスケジュールを調整して、4週間のうちにバランスよく休日を配分しましょう。
また、副業先の会社と休日について話し合っておくことも大切です。
お互いの休日を確認し合い、無理のない範囲で働けるような調整が必要ですね。
労働時間が法定労働時間を超えると労働基準法違反となるので注意
本業と副業の労働時間の合計が法定労働時間を超えると、労働基準法違反となります。
違反すると、企業は罰則の対象となる可能性があります。
6か月以下の懲役または30万円以下の罰金などの罰則が科される場合もあるので、注意が必要です。
労働者個人も、長時間労働による健康被害のリスクがあります。
過労で体調を崩したり、ストレスがたまったりと、副作用は小さくありません。
本業と副業の労働時間をしっかり管理して、法定労働時間を超えないよう、十分に気をつけましょう。
36協定を締結すれば法定労働時間を超えて働ける?
副業をしていると、本業と合わせた労働時間が法定労働時間を超えてしまう場合があります。
でも大丈夫です。
実は36協定を結べば、法定労働時間を超えて働くことができるんです。
36協定とは
36協定とは、正式には「時間外労働・休日労働に関する協定」のことを指します。
労働基準法では、1日8時間・週40時間を超える労働を原則禁止していますが、会社と労働者の代表が合意し、労働基準監督署に届け出れば、この上限を超えて働けるようになるのです。
ただし、36協定では上限時間が決められています。
2019年4月から、月45時間・年360時間が原則の上限となり、臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間・単月100時間未満(休日労働含む)・複数月平均80時間(休日労働含む)を超えることができません。
36協定を結ぶメリット・デメリット

36協定を結ぶメリットは、会社にとっては業務量の多い時期に柔軟に対応できること、労働者にとっては残業代を得られることです。
特に副業をしている人にとっては、本業と副業の労働時間の合計が法定労働時間を超えても、36協定があれば残業できるので助かりますね。
ただし、デメリットもあります。長時間労働によって健康を害するリスクが高まることです。
過労死ラインとも言われる月80時間の残業は、36協定でも特別条項付きでなければ認められません。
会社は労働者の健康管理に十分気をつける必要があります。
また、36協定は会社と労働者代表が結ぶ必要があり、個人では結べません。
副業先の会社と36協定を結んでいなければ、その会社での残業はできないので注意しましょう。
36協定において副業の労働時間を通算しないケースとは
36協定を結んでいれば、本業と副業の労働時間を合わせて法定労働時間を超えて働けます。
しかし、実は副業の形態や業種によっては、36協定があっても副業の労働時間が通算されないケースがあります。
個人事業主として副業を行っている場合
副業で個人事業主として働いている場合、労働基準法の適用を受けません。
つまり、本業の会社と36協定を結んでいても、副業の労働時間は通算されないのです。
例えば、会社員として働きながら、副業でフリーランスのWebデザイナーとして活動しているケース。
この場合、本業の労働時間が1日8時間、副業の労働時間が1日3時間だとしても、合計11時間の労働時間とはみなされません。
あくまで本業の8時間のみが労働時間としてカウントされるのです。
ただし、副業とはいえ長時間労働は健康を害するリスクがあります。
会社は、副業の状況を把握し、適切な健康管理を行うことが大切ですね。
労働時間の規制が適用されない業種に就いている場合
労働基準法の労働時間規制が適用されない業種で副業をしている場合も、36協定があっても副業の労働時間は通算されません。
労働時間規制の適用除外となる主な業種は以下の通りです。
- 農業
- 畜産・水産業
- 管理監督者
- 機密事務取扱者
- 監視・断続的労働者
これらの業種で副業をしている場合、たとえ1日の労働時間が本業と合わせて8時間を超えていても、36協定の対象にはならないのです。
ただし、適用除外の業種であっても、長時間労働のリスクはゼロではありません。
自己管理を徹底し、健康を維持することが何より大切です。
以上のように、36協定において副業の労働時間が通算されないケースもあります。
個人事業主として副業している場合や、労働時間規制の適用除外となる業種で副業している場合は、本業の会社と36協定を結んでいても、副業の労働時間は別扱いとなるのです。
副業をする前に注意する点

副業を始める前に、しっかりチェックしておきたいポイントがあります。
副業で稼いだお金の扱いや、会社の副業禁止ルールについて、見落としがちな注意点を確認しておきましょう。
金額によっては副業で得た収入は申告が必要
副業で稼いだお金の税金はどうなるのか気になりますよね。
実は、副業の収入が一定額を超えると、確定申告が必要になります。
副業が雑所得や給与所得の場合、合計金額が20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。
一方、副業が事業所得の場合は、金額に関わらず確定申告が必要となります。
例えば、ブログのアフィリエイト収入が年間30万円あったとします。
この場合、雑所得となるため、確定申告が必要ですね。
副業の収入が一定額を超えそうな場合は、早めに税理士さんに相談するのがよいでしょう。
節税対策など、プロのアドバイスがもらえるはずです。
ちなみに、会社員の場合、副業の収入が20万円以下でも、年末調整の際に「給与所得者の雑所得等の金額の計算書」を会社に提出する必要があります。
副業収入は、会社にも伝えておきましょう。
副業禁止の会社では原則副業はできない
「うちの会社、副業禁止なんだよな…」と嘆いている人も多いのではないでしょうか。
実は、会社が就業規則などで副業を禁止している場合、原則として副業はNGです。
厚生労働省の調査によると、副業を認めている企業の割合は、2020年で16.8%にとどまっています。
つまり、まだまだ多くの企業が副業を禁止しているのが現状です。
会社が副業を禁止する理由は様々ですが、代表的なものは以下の通りです。
- 労働時間が長くなり、本業に支障が出るのを防ぐため
- 会社の機密情報が漏れるのを防ぐため
- 競合他社で働くことを防ぐため
会社の立場からすれば、副業を禁止するのもうなずけますよね。
こういった会社のルールを無視して副業をすると、懲戒処分の対象になることもあります。
「バレなきゃいいや」と安易に考えるのは危険です。
副業を始める前に、必ず就業規則を確認しましょう。
副業が禁止されている場合は、上司に相談するのも1つの手です。
状況によっては副業を認めてもらえるケースもあるかもしれません。

以上のように、副業を始める前には、収入の申告や会社の副業禁止ルールについて、しっかり確認しておく必要があります。
まとめ
今回は、副業と労働基準法の関係について解説しました。
副業を始める前に知っておきたいポイントは以下になります。
- 副業が注目される理由を知る
- 労働時間や休日など労働基準法のルールを確認する
- 36協定の内容と適用除外のケースを理解する
- 副業収入の申告義務と会社の副業禁止規定をチェックする
副業は、働き方の選択肢を広げるチャンスですが、ルールを無視すれば思わぬトラブルに巻き込まれるリスクもあります。
労働基準法の基本を押さえて、自分に合った副業のスタイルを見つけていきましょう。

