キャンプや釣り、スポーツを快適で安全に過ごすための道具の一つにクーラーボックスがあります。夏場に限らず冷たい飲み物は冷やしておきたいですし、食品の安全性を考えると冷たい状態で保管しなければならないこともあります。
しかし、クーラーボックスも星の数ほど発売されていて、どれを選んで良いのか迷ってしまますよね。
この記事では、クーラーボックスの選び方と、それぞれの目的・容量別でおすすめのクーラーボックスを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
クーラーボックスの選び方
クーラーボックスは、使用目的によって選ぶアイテムが変わります。まずは、自分が使いたいシチュエーションを想定してから、クーラーボックスのタイプや素材、容量を選びましょう。また、複数のシーンで使用したい場合は、一番使うことの多い場面に合わせて選ぶことをおすすめします。ここでは更に詳しくクーラーボックスの選び方について解説していきます。
ハードタイプとソフトタイプのどちらかを決める
クーラーボックスには、ハードタイプとソフトタイプがあります。大きく分けると箱状になっていて形が変わらない物がハードタイプ、柔らかい素材で、おりたためたり、形を変えられる物がソフトタイプと呼ばれています。それぞれの特徴を詳しく見ていきます。
ハードタイプ
ハードタイプのクーラーボックスは、頑丈で長時間の保冷に優れています。
その強度から、荷物を積み重ねても中の食材などが影響を受けにくいクーラーボックスです。一般的に保冷力が高く、断熱材の種類も多いのがハードタイプですが、大きさによっては車に積載するスペースが必要だったり、家での収納スペースを確保する必要があります。
また、テーブルや椅子として使用できるタイプもあります。
ソフトタイプ
ソフトタイプのクーラーボックスは、折りたたんでコンパクトに収納でき、持ち運びしやすいのが特徴です。また、その柔軟性から車などに積載するときにも、隙間に押し込むことができます。ハードタイプのクーラーボックスよりも保冷力が弱いので、長期のキャンプには向いていませんが、デイキャンプやハイキング、普段の買い物などにおすすめです。収納が限られている時や、サブとして使用したい場合にも活躍してくれます。
用途に合った素材を選ぶ
クーラーボックスに使用されている素材は、主に3種類あります。
ここでは、各素材の特徴を紹介しているので、それぞれの特徴をしっかり押さえて用途に合った素材のクーラーボックスを選びましょう。
真空断熱パネル
真空断熱パネルは、保冷保温用のタンブラーやボトルでも使用されている素材です。ウレタンフォームや発泡スチロールに比べて高い保冷力があります。保冷時間が長いため、長期のキャンプや、魚やお肉などの鮮度を落とさない保冷力を求める方におすすめです。しかし、他の素材と比べると値段が高く、重量も重いというデメリットがあります。他の素材と組み合わせることによって軽量化しているアイテムもありますので選ぶときの参考にしてみてください。基本的には、釣り用のクーラーボックスに採用されているため、購入したい場合は、釣り用のクーラーボックスから探しましょう。
発砲ウレタン
発砲ウレタンは、真空断熱パネルに比べると性能は劣りますが、高い保冷力が期待できます。比較的安価で購入することができ、軽量で頑丈、保冷力も高いのでコストパフォーマンスにも優れています。初めてクーラーボックスを選ぶ方や、オールラウンドに使える物を探している方におすすめです。
ハードタイプのクーラーボックスに使用されていることが多く、釣り具メーカー以外にアウトドアブランドにも採用されている素材です。
発泡スチロール
発泡スチロールは、真空断熱パネルや発砲ウレタンほどの保冷力はありませんが、軽量で持ち運びやすいので、暑くない時期のキャンプやバーベキュー、ピクニックなどで使いたい方におすすめです。スーパーやホームセンター、100均でも手軽に入手でき、急な冷蔵庫の故障などとりあえず保冷できるものが欲しいときにも活躍してくれます。
破損しやすく保冷力も他の素材に比べると劣るので、長期のキャンプには違う素材のクーラーボックスを選びましょう。
目的に合った容量(サイズ)を選ぶ
クーラーボックスの容量は、使用人数や宿泊日数に合わせて選びましょう。
容量を選ぶ目安は、大人1人あたり1日約15Lの飲料や食材が必要とされています。
1人当たりの1日に必要な容量を把握することで、クーラーボックスが選びやすくなります。
小型タイプ(容量15L以下) | ・1泊2日ソロキャンプ・デイキャンプ・小魚釣り |
中型タイプ(容量20~30L) | ・連泊のソロキャンプ・デュオキャンプ・大人数のデイキャンプ・少人数のバーベキュー・中型の魚釣り |
大型タイプ(容量40L以上) | ・連泊キャンプ・グループキャンプ・ファミリーキャンプ・大人数のバーベキュー・沖釣りなど大型の魚釣り |
持ち運びやすさを考慮する
荷物が多くなるアウトドアシーンでは、持ち運びやすさも考慮しましょう。
- 持ち運びに苦労しない軽量のものを選ぶ
- 持ち運びやすい機能がついてるものを選ぶ(キャスター付き、折りたたみ機能など)
- ハンドルの形状は、自分が持ちやすいタイプを選ぶ
特に力のない人は、持ち運びに苦労しない軽量のものを選ぶようにしましょう。
クーラーボックスによっては、キャスターが付いていたりと持ち運びに便利な機能がついているものもあるのでチェックしましょう。
また、ハンドルの形状もクーラーボックスによって違います。
- Uハンドル(蓋に取り付けられているもの)
- ベイルハンドル(収納部分の両側から持ち手がのびているもの)
- サイドハンドル(両側にそれぞれ持ち手がついているもの)
などの種類があるので、自分が持ち運びやすいタイプのクーラーボックスを選ぶようにしましょう。
目的別おすすめクーラーボックス6選
様々なシーンで活躍するクーラーボックス。ここでは、釣りやキャンプなどのアウトドア、スポーツ、防災など目的別におすすめのクーラーボックスを紹介していきます。
釣り
鮮度を落とさず釣った魚を保管するためには保冷力が高い真空断熱パネルを使用したクーラーボックスがおすすめです。
シマノ フリーガ ベイシス200UZ-020N

- 容量:20L
- 重量:約3kg
- 内寸:約355×227×255mm
- 外寸:約465×292×316mm
- 素材:発泡ポリスチレン+真空1面(底)
Amazon価格:11,084円
夏の釣り場では地面からの熱い温度が伝わってくる事が多いです。
その対策として底面に真空断熱パネルを使い、その他の面を発泡ポリスチレンを使用しています。このように素材を変えることで、高い保冷力を持ちながら軽量化されています。蓋も簡単に取り外しができるので、手入れもしやすくおすすめです。
ハンドルが握りやすくなっており、メバリングなど場所移動が多い釣りでも、手軽に持ち運べます。連泊のソロキャンプでも使いやすいサイズなので、釣りだけでなく出番が多いクーラーボックスです。
バーベキュー
少人数のバーべキューは中型の20~30L、大人数のバーベキューでは大型の40L以上など人数に合わせて容量を選びましょう。また、食材はハードタイプ、飲み物はソフトタイプと使い分けても便利です。
コールマン ポリライト48QT

- 容量:45L
- 重量:約4.1kg
- 本体サイズ:約63×33.5×39.5(h)cm
- 素材:ポリエチレン、ポリプロピレン、スチール、発泡ウレタン
コールマン ポリライト48QTは、容量は大型の45Lで大人数のバーベキューに向いています。素材には発泡ウレタンを使用してることもあり、保冷力は3日で比較的安く購入することができるのでコストパフォーマンスに優れています。
蓋部分には飲み物が置けるカップホルダーが4つ付いているので、テーブルとしても使用できるのが嬉しいポイント。大容量なのでグループキャンプやファミリーキャンプにも向いています。
スノーピーク ソフトクーラー

コンパクトに折りたためて保管できます。ソフトタイプで軽量なうえに、ストラップが付いているので肩から下げて持ち運びができます。買い物袋としても使用できるので、バーベキュー前の買い出しにも使用できるのが嬉しいポイントです。柔軟性のある素材なので大きな食材も押し込むことができます。容量も3種類あるので、用途に合わせて選べます。軽量で持ち運びやすく、収納場所をとりたくない方にもおすすめです。
- 容量:11L
- 重量:約350g
- 外寸:約230×220×315(h)mm
- 素材:アルミコーティングエアシェル内層材
- 容量:18L
- 重量:約1.7kg
- 外寸:約345×245×230(h)mm
- 素材:アルミコーティングエアシェル内層材
- 容量:38L
- 重量:約1.7kg
- 外寸:約505×305×310(h)mm
- 素材:アルミコーティングエアシェル内層材
キャンプ
高い保冷力と容量が必要なキャンプ用にはハードタイプがおすすめです。
大きなクーラーボックスを使用しなくても、小さなクーラーボックスで分けて使う事もできます。そうすることで食材を探す時にクーラーボックスが開く回数が減り、保冷力が維持できて便利です。コンパクトな物を複数個所持することでソロキャンプからファミリーキャンプまで使い分けることができます。
スタンレー クーラーボックス 15.1L

- 容量:15.1L
- 重量:約3kg
- 内寸:約324×208×224mm
- 外寸:約420×285×310mm
- 素材:ポリプロピレン等
上部に窪みと固定のショックコードが付いているので、冷蔵以外の物も同時に持ち運べます。ソロキャンプにはメインとして使用でき、大人数やファミリーキャンプではドリンク用としてなど用途に合わせて出番があるクーラーボックスです。小型タイプを数個に分けて使いたい方にもおすすめです。
スポーツ
日帰りの多いスポーツの場では、持ち運びやすいソフトタイプの物がおすすめです。
スポーツ中の熱中症を避けるために、充分に水分をストックできるサイズのクーラーボックスがおすすめです。
logos クーラーバッグ ハイパー氷点下クーラー

持ち運びやすいサイズでコンパクトになるソフトタイプのクーラーボックスです。
アイスクリームが13時間保管できる脅威の保冷力があるので、スポーツ後にも十分に冷えた飲み物が楽しめます。また、使い終わった後は折りたたむことができ、チャックで固定できるので持ち運びやすさも抜群です。もちろんスポーツだけでなくキャンプでも活躍できるソフトタイプのクーラーボックスです。サイズ展開も豊富なので、使用人数に合わせて選ぶこともできます。
通常のソフトタイプよりもう少し高い保冷力が欲しい方におすすめです。
- 容量:12L(Mサイズ)
- 素材:EV、PP、PE、PVC、ナイロン
- 容量:20L(Lサイズ)
- 素材:EV、PP、PE、PVC、ナイロン
- 容量:40L(XLサイズ)
- 素材:EV、PP、PE、PVC、ナイロン
ピクニック
日帰りのピクニックなどでクーラーボックスを使用したいときは、軽量でソフトタイプのものがおすすめです。
サーモス ソフトクーラー

サーモス ソフトクーラーは、5断層断熱構造で高い保冷力が期待できます。コンパクトに折りたたむことができ、取り外し可能なストラップも付属されているので、収納や持ち運びにも便利です。汚れが付きにくいように底びょうがついているので、置く場所の心配も要りません。ピクニックだけでなく、日帰りのバーベキュー、部活や学校のお弁当などさまざまなシーンで使えるのでおすすめです。
- 容量:15L
- 重量:約400g
- 外寸:約250×190×340mm
- 外生地:ポリエステル
- 内生地:PEVA/クッション(断熱材):ポリウレタン、発泡ポリエチレン、ポリプロピレン不織布
- 容量:20L
- 重量:約600g
- 外寸:約300×230×340mm
- 外生地:ポリエステル
- 内生地:PEVA/クッション(断熱材):ポリウレタン、発泡ポリエチレン、ポリプロピレン不織布
防災
災害時には移動のことも考えて持ち運びしやすく、沢山ものが入る容量が大きめのクーラーボックスがおすすめです。また、50L前後の容量のクーラーボックスを選んでおくと、災害時だけではなくファミリーキャンプなどでも活躍してくれます。
エクストリームホイールクーラー/62QT

- 容量:58L
- 重量:約6.3kg
- 外寸:約720×390×460mm
- 素材:発泡ウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン
58Lの大容量で満杯に詰め込むことができ、大きな車輪もついているので持ち運びやすいクーラーボックスです。保冷力が5日以上あり、停電などで冷蔵庫が使えない状況でも活躍してくれます。併せて保冷材も必要になるので、災害時に備えて用意しておきましょう。
容量別おすすめクーラーボックス3選
収めたい荷物の量が決まっている場合は、容量でクーラーボックスを探すことが近道です。ここでは、容量別のおすすめクーラーボックスを紹介します。
小型タイプ(容量15L以下)
持ち運びやすく、最小限の物を運ぶのに便利なのが小型のクーラーボックスです。
柔軟性のあるソフトタイプだと中に食材を収めることが楽になります。
シアトルスポーツ フロストパック 12qt

- 容量:11.3L
- 重量:約680g
- 外寸:約203×203×292cmmm
- 素材:ポリエステル
形が変形しやすいソフトタイプなので、車の積載時にも隙間に押し込むことが出来ます。
水や氷を入れてバケツのように使用することもできるので、災害時にも活躍してくれます。持ち運びに便利なストラップが付属されており、取り外しや調整が可能です。
ピクニックなどのちょっとしたお出かけに使いたい方にもおすすめです。
中型タイプ(容量20~30L)
キャンプに限らず、買い物の時など出かける時にも便利なのが中型サイズです。コンパクトに収納したい場合にはソフトタイプ、使う場面が多く収納場所に困らない場合はハードタイプを選びましょう。
DOD ソフトくらお(23)

- 容量:23L
- 重量:約1.3kg
- 内寸:約360×250×250mm
- 外寸:約410×290×290mm
- 素材:発泡ポリエチレン
ソフトタイプでありながら断熱材を厚くしているので保冷力も期待できます。
また、持ち運びにも便利なストラップも付いていて、買い物かご1つ分が入る容量なので、買い物バッグとしても使用できます。中に仕切りをつけることも出来るので食材の整理にも便利です。
持ち運びが楽で保冷力高めなクーラーボックスが欲しい方におすすめです。
大型タイプ(容量40L以上)
容量40L以上の大型タイプは、1泊以上のキャンプや大人数でのアウトドアにおすすめのサイズです。長い時間保冷する必要がある場合は、保冷力が高いハードタイプを選びましょう。
VASTLAND タフクーラーボックス42.5L

- 容量:42.5L
- 重量:約11.4kg
- 外寸:約660×400×420mm
- 素材:リニアポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ラバー、ステンレス
厚さ5㎝の断熱材は高い保冷力を発揮し、耐久性にも優れたハードタイプのクーラーボックスです。350ml缶だと56本、500mlのペットボトルだと37本、2Lのペットボトルだと9本も収まる大容量で、瓶ビールの蓋を開けられるボトルオープナーも本体に付属されている機能性にも優れたクーラーボックスです。
まとめ
クーラーボックスを選ぶ際には、どんなタイプや素材のものがあるかを把握し、使用するシチュエーションに合わせて選ぶことが大切です。
以下、クーラーボックス選びのポイントです。
- ハードタイプかソフトタイプのどちらかを選ぶ
- 用途に合わせて素材を選ぶ
- 目的に合った容量を選ぶ
- 持ち運びやすさを考慮する
また、タイプや素材によって保冷力や持ち運びやすさも変わってくるので、それぞれの特徴を踏まえたうえで自分に合ったクーラーボックスを探してみてください。
目的・容量別にもおすすめのクーラーボックスを紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。