各フリマアプリがしのぎを削る展開を見せる中、2月に国内最大級のオークションサイト・アプリのヤフオク!にも「フリマモード」「フリマ出品」が搭載され、ついに「フリマアプリ(フリマ)」という言葉が確立してきていることを日々感じますよね。
現在、日本国内で主要なフリマアプリ(個人間取引市場)と言えば、「メルカリ」、楽天の「ラクマ」、元祖フリマアプリで楽天傘下となった「フリル」、そして「ヤフオク!」です。
この4つのサービスには、それぞれヤマト運輸と連携した独自の発送サービスがあります。
メルカリは「らくらくメルカリ便」
ラクマは「ラクマ定額パック」
フリルは「かんたんフリルパック」
ヤフオク!は「ヤフネコ!パック」
という名称で提供されていますが、配送方法は全て同じで、ヤマト運輸の「ネコポス」、「宅急便コンパクト」、「宅急便」のいずれかを特別料金で利用できるというものです。
今回は、このそれぞれの配送方法の特徴と、フリマアプリ別の料金比較をしていきます。
配送方法で比較するメルカリ・フリル・ラクマ・ヤフオク!
ネコポス、宅急便コンパクト、宅急便の特徴
まず、各アプリで利用することのできる配送方法3つについて、特徴の違いを説明します。
ネコポス
ネコポスはポストに入るような小さな荷物を送る用の配送方法です。
通常のヤマト運輸で利用をするためには、個人事業主としてヤマト運輸との契約が必要ですが、上記の各フリマアプリからの利用であれば、特別契約を結ぶ必要がありません。
- サイズ
A4(23cm×11.5cm以上、31.2cm×22.8cm以内) - 厚み
2.5cm以内
※専用定規(2.5cmの穴が空いたもの)を通らないものは受付不可 - 重さ
1kg以内
あまり厚いものは送れないので、特に冬物の衣類等を送るのは難しそうです。
アクセサリーやコレクターズアイテムなどの小物に向いていますが、定形外郵便のほうが価格は安く済みます。
しかし各社宛名書き不要だったり、追跡、補償がついているので、商品の価格に合わせて、適した方を選択してください。
定形外郵便の料金についてはこちら。
宅急便コンパクト
宅急便コンパクトは、2種類の専用BOXを用いて配送する方法です。
専用BOXはヤマトの営業所や取扱店にて手に入れることができます。また、5枚以上購入する場合には、担当セールスドライバーの方に持ってきてもらうことも可能です。
こちらは通常のヤマト運輸の宅急便と全く同じですが、各フリマアプリがそれぞれ独自の料金にて展開しているので、個人で利用するよりも安く利用することができます。
- 専用BOX:縦25cm、横20cm、厚み5cm
画像参照元:宅急便コンパクト | ヤマト運輸 - 薄型専用BOX:縦24.8cm、横34cm
画像参照元:宅急便コンパクト | ヤマト運輸 - 重さ:制限なし
専用BOXは5cmまでと結構な厚みのものまで入りますので、セーターなどの厚みのある衣類や、雑貨等の小物に適しています。
フリマアプリによっては、この薄型専用BOXよりも郵便局のレターパックライト、レターパックプラスを利用したほうが安くなります。
宅急便
こちらも通常のヤマト運輸の宅急便と全く同じですが、各フリマアプリの特別料金にて利用することができます。
サイズは60サイズ~160サイズまでとなっていて、縦・横・高さの合計長さが60cm~160cmを指しています。
また、重さは2kgまで~25kgまでの展開です。
サイズ | 大きさ | 重さ |
---|---|---|
60サイズ | 3辺合計60cm以内 | 2kgまで |
80サイズ | 3辺合計80cm以内 | 5kgまで |
100サイズ | 3辺合計100cm以内 | 10kgまで |
120サイズ | 3辺合計120cm以内 | 15kgまで |
140サイズ | 3辺合計140cm以内 | 20kgまで |
160サイズ | 3辺合計160cm以内 | 25kgまで |
メルカリ、フリル、ラクマ、ヤフオク!の料金、サービス比較
各配送サービスの対応サイズは各社同一のため、ここでは料金と補償等のサービスについて比較していきます。
ネコポス
まずは料金とサービスについて、早見表でみてみましょう。
- | メルカリ | フリル | ラクマ | ヤフオク! |
---|---|---|---|---|
料金 | 全国一律 195円(税込) |
全国一律 200円(税込)※ |
全国一律 195円(税込) |
全国一律 205円(税込) |
宛名書き不要 | ○ | ○ | ○ | ○ |
匿名配送可 | ○ | ✕ | ✕ | ✕ |
追跡機能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
補償金額 | 全額補償 | 全額補償 | 3,000円まで | 3,000円まで |
4社の中で唯一「匿名配送」に対応しているメルカリ。
個人間取引だと、「相手に住所を知られたくない」という要望も多くあるため、他社よりも大きくリードしている部分です。
料金で言うとメルカリとラクマが195円と最安ですが、補償金額まで考えるとネコポスを利用する場合にはメルカリが最も適していると言えそうです。
ただ、配送する商品が3,000円以下のものである場合、ラクマやヤフオク!でも全額補償と変わりありません。
また、フリルは2017/3/1の料金改定により、これまで210円(税込)だったものが、200円(税込)へと値下げされました。
各社10円程度しか変わりませんので、既にアカウントを持っている等、自分が利用しやすいフリマアプリで利用してみてくださいね。
また、追跡や補償はついていませんが、発送するもの(梱包済み)が100g以下の場合には、定形外郵便のほうが安くなります。
(厚みの制限はありません。)
宅急便コンパクト
- | メルカリ | フリル | ラクマ | ヤフオク! |
---|---|---|---|---|
料金 | 全国一律 380円(税込) |
全国一律 530円(税込)※ |
全国一律 380円(税込) |
416円(税込)~702円(税込) 発送地域によって変化 |
宛名書き不要 | ○ | ○ | ○ | ○ |
匿名配送可 | ○ | ✕ | ✕ | ✕ |
追跡機能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
補償金額 | 全額補償 | 全額補償 | 30,000円まで | 30,000円まで |
フリルはこれまで全国一律380円(税込)だったものが、530円(税込)へと150円の値上げがされました。
そのため、価格ではメルカリ、ラクマが最安値となっています。
各社それほど大きな差はありませんが、ヤフオク!のみ発送地域によって料金が変わります。
例えば、東京から関東、関西、中部、北陸、東北地方まで発送する場合にはヤフオク!のほうがお得ですが、北海道、中国、四国、九州、沖縄地方まで発送するとフリルの宅急便コンパクトのほうが安くなります。
発送元地域によって価格帯は変わりますので、ヤフオク!で宅急便を利用する際の料金については、下記から調べてみてください。
ヤマト運輸とヤフオク!が連携したお得で便利な配送サービス「ヤフネコ!パック」
その他、下記の場合は他の配送サービスを利用したほうが安くなります。
- 各アプリ共通で、重さ4kg以下、厚み3cm以下のものを発送するときは、レターパックライト(全国一律360円)のほうが安い
- フリルで重さ2kg以上4kg以下、厚み5cm以下のものを発送するときは、レターパックプラス(全国一律510円)のほうが安い
- フリルでA4サイズ以上、3辺合計160cm以内で、重さ2kg以内、発送元と同一都道府県内への発送の場合、はこBOONのほうが安い
- ヤフオク!で遠い地方に発送する場合、レターパックプラス(全国一律510円)のほうが安い
宅急便
- | メルカリ | フリル | ラクマ | ヤフオク! |
---|---|---|---|---|
料金 | 全国一律 600円(税込)~1,500円 (サイズによって変化) |
全国一律 800円(税込)~1,500円 (サイズによって変化) |
取扱なし | 486円(税込)~2,138円(税込) (サイズと発送地域によって変化) |
宛名書き不要 | ○ | ○ | – | ○ |
匿名配送可 | ○ | ✕ | – | ✕ |
追跡機能 | ○ | ○ | – | ○ |
補償金額 | 全額補償 | 全額補償 | – | 300,000円まで |
ラクマは宅急便の取扱がありません。ラクマで宅急便に該当する商品の発送をしたい場合には、個別でヤマト運輸へ持ち込みをしましょう。
メルカリとフリルは荷物のサイズによって料金が変わり、発送地域によって変わることはありませんが、ヤフオク!は発送地域と荷物のサイズによって料金が変化します。
ただし、その代わり荷物のサイズと発送地域によってはヤフオク!の宅急便が最安ということになります。
下記で東京から発送した場合の料金比較をまとめました。
60サイズで関東甲信越、北陸、東北、東海地方に送る場合には、メルカリ、フリルを抑えて最安値であることがわかります。
逆に関西地方より南西と北海道に送る場合には、メルカリが最安値でした。
また、80サイズ以上の場合は、どこに発送してもメルカリが最安値となります。
160サイズの場合には、メルカリとフリルの料金は変わりません。
発送元地域によって価格帯は変わりますので、ヤフオク!で宅急便を利用する際の料金については、下記から調べてみてください。
ヤマト運輸とヤフオク!が連携したお得で便利な配送サービス「ヤフネコ!パック」
まとめ
- 梱包後の荷物が100g以上、1kg以下、A4サイズ以内、厚さ2.5cm以内であればメルカリかラクマから出品し、ネコポスを利用するのがお得
- 梱包後の荷物が100g以内であれば、普通郵便の定形外郵便が最安(ただし、追跡・補償はなし)
- 梱包後の荷物が2kg以内、厚み3cm以上5cm以下の場合、メルカリかラクマから出品し、宅急便コンパクトを利用するのがお得
- 梱包後の荷物が4kg以内、厚み3cm以下の場合には、レターパックライトのほうがお得
- フリルで重さ2kg以上4kg以下、厚み5cm以下のものを発送するときは、レターパックプラス(全国一律510円)のほうが安い
- フリルでA4サイズ以上、3辺合計160cm以内で、重さ2kg以内、発送元と同一都道府県内への発送の場合、はこBOONのほうが安い
- ヤフオク!で遠くの地方に送りたいときには、宅急便コンパクトよりもレターパックプラスの方が安い
- 宅急便60サイズを近隣の都道府県に発送する場合には、ヤフオク!出品がオススメ
- 宅急便80サイズ~140サイズはメルカリから出品すると最安
- 宅急便160サイズの場合には、メルカリとフリルどちらからの出品でも同じ
各フリマアプリによって配送料金に差があるので、商品に合った配送方法を選択し、その配送方法を最も安く利用できるフリマアプリに出品をするという方法も、一つの手です!
こちらの記事を参考に、検討していただけたら幸いです。
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