せどりをするなら開業届は必要?メリット・デメリットを徹底解説

せどりを行う場合、開業届の提出は必要なのでしょうか。せどりで開業届けを出すのには多くのメリットがあります。

今回は開業届けを出すメリット・デメリットと申請の方法について詳しく解説していきます。

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開業届とは

開業届とは、個人で事業を開始するときに、国に対して「どこで、どのような事業を開始した」というのを届け出るための書類です。正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。

開業届を出すメリット・デメリット

ここからは、せどりで開業届を出すメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

開業届を出す場合、大きく以下の3つのメリットがあります。

  • 青色申告ができる
  • 屋号をもてる
  • 法人用のクレジットカードが持てる

青色申告ができる

開業届を提出するときに同時に「青色申告承認申請書」を提出すると、確定申告の際に青色申告ができるようになります。

青色申告で一番大きなメリットといえるのが、青色申告特別控除が受けられることです。条件はありますが、最大65万円の控除を受けることができます。その他にも、赤字を3年繰り越せたり、家族への給与を経費にできたりとメリットが多くあります。

屋号をもてる

国税庁では屋号について、以下のように説明しています。

屋号(又は雅号)とは、個人事業者の方が使用する商業上の名のことです。よって、個人事業者の方においては、商店名等を入力してください。
【確定申告書等作成コーナー】-屋号・雅号の入力について

つまり、屋号とは個人事業の名前をいいます。会社に例えるとわかりやすいかもしれません。法人の場合の会社名が、個人事業の屋号にあたります。

屋号を持つメリットとして、以下のようなものがあります。

  • 個人よりも取引先・社会からの信用が上がる
  • 事業や個人を覚えてもらえる
  • 屋号で銀行口座が作れる

屋号があると社会的な信用度が上がり、ビジネスアピールがしやすくなるといえます。屋号がついた銀行口座名を持つと取引先への信用につながります。また、屋号で銀行口座を持つと仕事とプライベートの混同を避けられるでしょう。

法人用のクレジットカードが持てる

個人事業主でも「法人カード」を作ることができます。カード会社によっては、引き落とし口座を個人名義か屋号名義かどちらでも設定が可能です。

法人用のクレジットカードを作ると、

  • 事業だけのお金の流れがわかる
  • 会計ソフトと連携することで経費清算や確定申告が楽になる

といったメリットがあります。

デメリット

開業届を出すデメリットは、大きく以下の2つがあります。

  • 扶養に入れなくなる可能性がある
  • 失業保険が受けられない場合がある

扶養に入れなくなる可能性がある

開業届を出していると扶養から外れる可能性があります。これは、扶養というのが「税法上の扶養」と「健康保険上の扶養」に分かれているためです。

「税法上の扶養」は、年間所得が130万円未満の場合に入ることができます。「健康保険上の扶養」はそれぞれの運営機関が決めています。そのため、運営機関によっては年間所得が130万円未満であっても、開業届を出していると扶養から外れる場合があります。

失業保険が受けられない場合がある

失業保険は、「失業状態かつ仕事を探している」ときに受けることができます。しかし、開業届を出している場合、個人事業主となるため失業状態には当たらず、失業保険の対象外になる可能性があります。

ただし、ケースによっては受けられる場合もあるので、管轄のハローワークで相談してみるとよいでしょう。

開業届の申請方法

開業届は管轄の税務署へ届出が必要になります。

まず、届出用紙(国税庁サイトからダウンロードできます)に必要項目を記載します。

項目記入内容
税務署名管轄の税務署名
納税地自宅の場合は住所地にチェックを入れて自宅の住所を記入
氏名、マイナンバー番号、職業自身の情報
届出の区分開業にチェック
屋号空欄でも可
所得の種類事業所得
開業日せどりをはじめた日や、せどりを事業として継続すると決めた日
事業の概要せどりの場合は「小売販売業」や「小売店主・店長」
事業所等を新増設、移転、廃止した場合/
廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合
新規開業の場合不要
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無青色申告承認申請書を提出する場合は有に〇をつける
給与等の支払いの状況雇用予定がある場合に記入

記入が終わったら、税務署へ提出します。提出方法は直接持っていく、郵送、インターネットで送るといった3つの方法があります。インターネット提出の場合はe-Taxの利用が必要になり、マイナンバーカードやICカードリーダライタ、e-Taxソフトのインストールが必要です。

開業届を出す時の注意

青色申告申請書も忘れずに提出する

開業届を出す際には青色申告申請書を忘れずに提出しましょう。「青色申告承認申請書」の提出は必ずしも開業届と同時にする必要はないですが、開業日から2カ月以内に提出が必要になるため注意をしてください。

開業から1カ月以内に提出する

開業届は、開業してから1カ月以内に提出することが定められています。遅れた場合に罰則はありませんが、開業するメリットは多いので早めに提出することをおすすめします。

せどりをすると決めたら開業届の提出を

せどりを副業として始める場合、開業届は必ずしも提出をする必要はありません。しかし、確定申告が必要な場合、開業届を出しておくと税金面での優遇を受けることができます。副業でせどりをする場合、所得が年20万円以上になる場合は確定申告が必要です。そのため、所得が年20万円以上になる場合は開業届を出すといいでしょう。

開業届けの準備もできて、いざせどりをはじめてみたものの上手くいかない場合もあります。そんなときは、オークファンのセミナー参加がおすすめです。初心者から上級者まで幅広く講義があり、現役でせどりを行っている講師がわかりやすく教えてくれます。

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