Amazonにある商品は、日に日に価格が変動しているのをご存知でしょうか?
たとえば以下はある新品のカメラレンズの3か月間の価格推移です。

最高値で57,154円、最安値で35,000円、およそ22,000円もの価格差があります。しかし、上記のような価格推移や変動を知らないと、現在Amazonの商品ページに表示されている価格が安いのか高いのかわかりません。
Amazonで買い物をする方は、できるだけ安く購入したいですよね。一方、Amazonで商品を販売している方は、価格競争に巻き込まれることなく、適正価格で販売したいと考えるはずです。
いずれにせよ、商品の価格変動は気になるポイント。そこで今回はAmazonにある商品の価格推移を簡単に調べることができるツールを紹介します。
Amazon価格推移と変動を調べるツール3選
Amazon商品の価格推移と変動を調べるためのおすすめツールを3つ紹介します。
ツール名 | 料金 | 導入方法 | 特徴 |
---|---|---|---|
Keepa(キーパ) | 無料 (有料版あり) | ブラウザにインストール | ・Amazon商品ページに価格推移グラフを表示 ・値下がり時のアラート通知機能 ・無料でスマホでも使える |
差額王(さがくおう) | 無料 | Googleスプレッドシート™にインストール | ・Amazon商品情報を自動取得 ・スプレッドシート™で商品を一覧管理 ・仕入れ価格から利益計算もできる |
オークファンプロPlus | 有料 | オークファンプロPlusのサイトで会員登録 | ・プロのための相場検索・データ分析ツール ・価格推移ほか推定販売数、セールスランキング等もグラフで表示 ・豊富な機能と高速検索で商品リサーチを効率化 |
ツールによって特徴は異なります。この記事を読んで、自分にあったツール選びの参考にしてくださいね。まずは概要を紹介します。
Keepa

Keepaは新品や中古ごとにAmazon商品の価格推移をグラフ表示してくれます。冒頭のカメラレンズの価格推移グラフもKeepaのグラフです。
また商品が値下げしたタイミングで、メールやSNSで通知してくれる機能もあるため、毎日チェックする必要もありません。Keepa有料版を使えば、さらに売れ筋ランキングや評価数、レビュー数の推移もグラフで確認できます。
差額王(さがくおう)

差額王はGoogleスプレッドシート™を使った商品情報の自動リサーチツールです。
商品の価格差や売れ筋ランキング、競合情報などをAmazonから自動取得し、スプレッドシート™で一覧で確認できます。先ほどのKeepaとの連携でKeepaの価格推移グラフもスプレッドシート™上に表示できます。
オークファンプロPlus

オークファンプロPlusはプロのための相場検索・データ分析ツールです。その中にAmazonの価格推移がわかるリサーチ機能があります。
オークファンプロPlusでは、Amazonにある膨大な商品情報の価格推移や、セールスランキングなどを視覚的に分析でき、現在の在庫はどのくらいの期間で売れるのか、今後どのような商品が売れていくのか予測を立てることができます。
KeepaでAmazonの価格推移を調べる方法
Keepaを使い、Amazonの商品ページに価格推移グラフを表示する方法を紹介します。ブラウザ拡張機能としてKeepaをインストールすれば、Amazonの商品ページに価格推移グラフを表示できます。
Keepa拡張機能をインストールする
Keepa拡張機能は、Chrome、Edge、Safari、Firefox、Operaブラウザで使用できます。

インストールの仕方は簡単です。
この記事ではChromeブラウザを使い、chromeウェブストアにある Keepa – Amazon Price Trackerにアクセスします。ページの上にある「Chromeに追加」ボタンをクリックすれば、インストール完了です。

各ブラウザのインストール画面は以下の通りです。
※Chrome拡張機能はOperaと互換性があります。Orepaをお使いの方はChromeウェブストアでインストールしてください。
Amazon商品ページに価格推移グラフを表示する
Keepa拡張機能をインストールしたところで、Amazonの商品ページを見てみましょう。商品ページにある商品画像の下あたりに、Keepaアイコンが表示されます。

しばらくすると、この商品の価格推移グラフが表示されます。

グラフでは、新品・中古商品やAmazon販売価格、カート価格の価格推移が確認でき、期間も1日、1週間、1か月、3か月、1年、全期間と切り替えることもできます。
商品の価格推移グラフを表示したところで、あらためて現在のAmazon商品の販売価格が高いのか安いのかをチェックしてみましょう。

上記の新品のカメラレンズの現在の販売価格は36,980円でした。ただこれだけ見ても、この価格が高いのか安いのかわかりませんよね。
ここでKeepaの価格推移グラフを見てみましょう。商品状態は「新品」、表示期間は「3か月」に設定しました。

期間は直近3か月にしました。最高値は57,154円、最安値は35,000円のようです。またグラフをみるとおおよそ37,000円台で推移していることがわかります。つまり、現在の36,980円は相場価格帯ともいえます。
一方、もしタイミングが悪く最高値の57,154円のとき、Amazon商品ページを見た際、そのときの表示価格だけで判断すると、相場価格よりも2万円ほど高い価格で購入することになります。
価格推移をチェックすることで、現在の販売価格が高いのか、安いのかがわかるようになり、お得なタイミングで購入できるようになります。
Keepaサイトで調べる方法
KeepaサイトでAmazon商品の価格推移を調べる方法もあります。まずはKeepaサイトにアクセスしてください。

Keepaサイトの上部にある「検索」をクリックすると「商品の検索」欄が表示されます。価格推移を調べたい「商品名」または「Amazon商品ページのURL」を入力してください。
ここでは「Amazon商品ページのURL」を入力しました。以下のように対象商品の価格推移グラフが表示されます。

この方法なら、先ほど紹介した拡張機能のインストールは不要です。またKeepaの会員登録はしないでも使えます。すぐに商品の価格推移を調べたい場合は、Keepaサイトにアクセスして調べる方法もおすすめです。
無料でスマホで使う方法
Keepaはスマホアプリも用意されているため、外出先や通勤時間、ちょっとしたスキマ時間に、スマホから価格推移グラフを確認できます。スマホアプリのインストールは無料です。
Keepaスマホアプリをインストールすると、アプリからAmazonサイトを開くことができます。アプリから開いたAmazon商品ページには、価格推移グラフが表示されています。
なお、Keepa拡張機能の使い方について詳しくは下記の記事で紹介しています。
Keepa有料版
Amazonで商品を販売する事業者の方には、Keepa有料版がおすすめです。
有料版では、商品の価格推移だけでなく、Amazon商品ページに売れ筋ランキングや出品者数、評価数・レビュー数のグラフも表示されます。
またKeepaサイトにある製品ファインダー(Product Finder)が使えるようになり、様々な観点で商品を絞り込み検索ができます。
下記の記事では、Keepa有料版を使った利益商品の探し方を実践的に解説しています。
次に、Keepa以外のツールも紹介します。
差額王でAmazonの商品情報を自動取得する方法。価格推移グラフも表示。
差額王を使い、Amazonの商品情報を自動取得する方法を紹介します。取得した商品情報はGoogleスプレッドシート™で一覧管理できます。

差額王をインストールする
差額王はGoogleスプレッドシート™にインストールして使う拡張機能です。
Googleスプレッドシートを開き、メニューから拡張機能 → アドオン → アドオンを取得 をクリックします。表示されたGoogle Workspace Marketplace™のアプリ検索画面で”差額王”と入力し検索します。

画面の内容に従ってインストールします。インストールは無料でできますよ。
インストール後、差額王メニューから差額王用スプレッドシート™を作成し、AmazonセラーID、Keepa APIキーの設定をすれば、Amazon商品情報の自動取得を開始できます。
詳しくは差額王はじめ方ガイドページにステップごとに記載されていますのでご確認ください。
差額王でAmazon商品情報を自動取得する
それでは実際にAmazon商品情報を自動取得していきましょう。差額王にある商品登録画面を開き、Amazonから自動取得したい商品のJANコード(またはUPCやASIN)を入力します。

JANコードを入力後「登録」ボタンを押せば、自動取得の開始です。
商品の基本情報やKeepa価格推移グラフのほか、Amazon販売価格、1か月間・3か月間の販売数や最頻価格、FBA数、販売手数料なども取得し、スプレッドシート™で一覧表示します
なお、スプレッドシート™にあるKeepaの価格推移グラフをクリックすれば、対象商品のKeepaサイトも表示できます。

また商品情報を登録する際に、購入価格もあわせて入力するとAmazon手数料などを加味し、自動で利益計算してくれますよ。

購入価格はスプレッドシート™に直接入力もできるので、あとから登録する形でも大丈夫です。
差額王では情報のアップデートも簡単です。商品情報を選択して実行ボタンを押せば、商品の最新情報を取得します。もちろんKeepa価格推移グラフも最新グラフにアップデートします。

差額王には、スプレッドシート™の商品一覧を販売数やFBA数で絞り込み表示する機能や、対象商品のAmazonページやGoogleショッピングページなどをまとめて開く機能も用意されています。現在、すべての機能が無料で使えるので、お試ししてみてはいかがでしょうか。
下記の記事では、差額王を使った利益商品の見つけ方を紹介しています。
オークファンプロplusでAmazonの価格推移を調べる方法
Keepa以外のツールをもう1つ紹介します。オークファンプロPlusです。
オークファンプロPlusにあるAmazonリサーチ機能では、Amazon商品の価格推移を1日~1年の範囲で分析できます。また推定販売数やセールスランキング、出品者数の推移もグラフで表示されます。

オークファンプロPlusのはじめ方
オークファンプロPlusは有料版のみです。オークファンプロPlusサイトにアクセスし、会員登録を行ってください。会員登録後、即日利用できます。

オークファンプロPlusは、Amazonリサーチ以外にも、過去10年分の価格相場を分析する機能や、国内の3大ECモール(Yahoo!ショッピング/楽天市場/Amazon)の横断検索機能、1688.com(アリババ.com)の商品検索機能など、豊富な機能が用意されています。

オークファンプロPlusでAmazonの価格推移を調べる
実際にオークファンプロPlusを使ってAmazon商品の価格推移を調べてみましょう。会員登録後、メニューにあるAmazonツールの中からAmazonリサーチを選択します。

価格推移を調べたい商品名など、キーワードを入力し検索します。

検索結果が表示されます。今回は下記のカメラレンズの価格推移を調べてみます。商品をクリックします。

対象商品の詳細ページが開きます。
下記のような価格推移グラフがあり、新品、中古、Amazon商品のような商品分類ごとに価格推移が確認できます。期間は1週間、1か月、3か月、6か月、1年、すべての期間で切り替え表示できます。

ほかにも「推定販売数」グラフは仕入れ個数の目安になり、余剰在庫や機会損失の防止に役立ちます。
「セールスランキング」グラフを見れば、実際にAmazonで売れていることがわかるので売れ残るリスクを回避できます。
「出品者数」グラフから出品者数の増減も確認できます。出品者数の多さは価格競争の要因にもなるので、あわせてチェックしておきたいですね。

オークファンプロPlusは700億以上のデータ量を持っているため、商品の価格推移だけでなく、詳細な分析機能を有しています。有料版のみの提供となっており、本格的にAmazon商品情報を分析し、仕入れやAmazonへの出品をさらに効率化したい販売業者の方におすすめのツールです。
ツールを導入してAmazonの価格推移と変動をチェックしよう
Amazonの価格推移を確認できるツール「Keepa」「差額王」「オークファンプロPlus」について解説しました。Amazonで良くお買い物をする方は、無料で使えるKeepa拡張機能をインストールしてみてください。お得にお買い物できるようになりますよ。
一方、Amazonで商品を販売する販売業者の方には「Keepa有料版」や「差額王」がおすすめです。Keepaで価格推移グラフを調べ、気になった商品を差額王で登録・管理していく使い方もおすすめです。
本格的にAmazonリサーチや分析を進めたい方には「オークファンプロPlus」をおすすめします。商品リサーチの精度向上と効率化がさらに加速します。状況に応じたツールを活用してみてくださいね。