楽天市場ライブ配信とは?楽天でライブコマースチャンネルを始めたい

楽天でライブコマースを始めたい!楽天市場ライブ配信とは? ノウハウ・ガイド

ライブコマースは商品紹介をライブ配信で行う販売方法であり、日本でも徐々に取り入れる企業やECサイトが増えています。

国内で人気のショッピングサイトである楽天市場も、2021年から出店中の販売者がライブコマースを使えるようになりました。

この記事では、楽天市場のライブコマースの特徴やライブコマース全体の活用方法についてまとめました。

楽天市場の販売でライブコマースの活用を考えている人は、参考にしてください。

人気の『ライブコマース』ってなに?

ライブコマース

ライブコマースは海外で人気の販売方法ですが、日本ではまだ認知度がそれほど高くありません。

しかし、利用しているECサイトやアプリによっては、国内で知らないうちにライブコマースを視聴している可能性があります。

ライブコマースの基本情報や日本における市場について、確認していきましょう。

ライブコマースとは?

ライブコマースとは、ライブ配信のプラットフォームを利用して、リアルタイムで商品の紹介や宣伝を行う販売方法です。

SNSや動画サイトのライブ配信機能で商品紹介している場合は、ライブコマースに当てはまります。

中国で大人気!リアルタイム配信ショッピングチャンネル

ライブコマースは2020年頃から海外で導入する企業が増えて、特に中国で人気を集めています

現在は販売方法として主流になり始めており、海外ではライブコマース向けのECサイトやアプリも増えています。

若年層を中心にライブ配信のプラットフォームが多様化

近年はSNSやアプリでライブ配信のプラットフォームが多様化しており、それに伴ってライブコマースもさまざまな媒体が使われています。

ライブ配信は若年層の注目度が高く、ライブコマースの主要な視聴者も10代~20代の若年層が中心です。

現在、日本でもライブコマースの市場が拡大中!

日本におけるライブコマースの市場規模は、2023年時点のNTTコムリサーチの調査で約3,000億円と推定されています。

ライブコマースの単語自体は認知度が高くないですが、市場規模としては拡大している傾向があります。

小売店が人気のライブコマース!

ライブコマースはさまざまな企業が導入していますが、特に人気があるのは小売店です。

アパレル系や美容系の店舗と相性が良く、試着や実演を交えながら商品の魅力を紹介しています。

ショッピングライブチャンネルが始まっている

国内ではECサイト内にショッピングライブチャンネルを開設して、ライブ配信できる環境を整えているところもあります。

ECサイトに出店している販売者であれば利用できるため、個人販売店でもライブコマースで商品紹介や宣伝を行えます。

SNSでもライブ配信が人気

近年は国内でSNS全般が盛況しており、ライブコマースの配信先としてもSNSは多用されています。

視聴者層や商品のイメージに合わせて、ライブ配信に適したSNSを選択すると、より効果的に宣伝や販売ができます。

ライブコマースのメリット

ライブコマースはライブ配信用の準備や配信時間の確保など、普通にネット販売するよりもある程度の手間がかかります。

しかし、ライブコマースで商品を紹介することで得られるメリットは複数あります。

商品の様子や魅力が伝わりやすく購買意欲を掻き立てられる

ライブコマースでは、ネット上で商品情報を確認するよりも、動画内で大きさや使い方がわかる点がメリットです。

文字上ではわかりにくい商品の様子や魅力が伝わって、購買意欲を搔き立てる効果も期待できます。

上手く誘導すればECサイトの販売につなげやすい

ライブコマースの配信先から上手く誘導した場合、ECサイトの販売につなげられます。

ECサイトやアプリによっては、ライブコマースと販売ページが連動して購入までスムーズに移行できます。

アーカイブで何度も見てもらえて広告効果が長い

ライブコマースで配信した動画は、基本的にアーカイブ動画としてライブ配信後も視聴できるように設定できます。

実際の商品に触れながら紹介した動画が残っていると、いつでも商品の様子や魅力を確認してもらえて便利です。

繰り返しの視聴から再生数が増えると、未視聴の人も「気になる動画」となり、宣伝効果も得られる可能性があります。

固定のファンができる可能性も

ライブコマースで取り扱う商品や出演者に魅力を感じてもらえた場合、固定のファンができます。

固定ファンができた場合、以下の点で販売する側にメリットが生じます。

  • 継続的に商品情報を追ったり、商品を購入したりしてくれる
  • ライブ配信中にコメントで盛り上げてくれる
  • ファンの口コミから新たな視聴者や購入者の増加が期待できる

上記の点からファン数の増加を主目的にして、ライブコマースを活用するのも1つの手です。

楽天のライブコマース『楽天市場ショッピングチャンネル』とは

楽天市場では自社サイトで使用できるライブコマースとして、楽天市場ショッピングチャンネルを開設しています。

楽天市場ショッピングチャンネルについて、特徴や出店方法などを確認していきましょう。

楽天市場ショッピングチャンネルとは

楽天市場ショッピングチャンネルは、楽天市場に店舗を出店している人が使えるライブコマースです。

ライブ配信に必要な機能を含めて、以下の機能や特徴があります。

  • 「コメント機能」によりリアルタイムで配信者にメッセージを送れる(アーカイブ動画では送れない)
  • 「いいね機能」により配信中にハートを送れて、配信を盛り上げられる
  • 「お買い物ボタン」から紹介中の商品情報や商品の購入が行える
  • 「情報ボタン」からライブの詳細や店舗情報を確認できる
  • ライブ限定のお得なクーポンポイントキャンペーンを開催できる
  • 公式サイトには次回の配信スケジュールが掲載されている

楽天市場と連動してライブ配信できるため、販売ページまでの誘導がスムーズに行えます。

アーカイブ動画を残せる機能もあり、動画タイトルにクーポンなどの割引情報を記載しておくと、目を引く動画にできます。

出店方法

楽天市場ショッピングチャンネルを利用するには、楽天市場への出店が必須になります。

楽天市場に出店するまでの主な流れは、以下のとおりです。

  1. 楽天市場の出店申込フォームを選択する
  2. 会社情報や店舗運営責任者情報を入力する
  3. 審査に必要な書類を申込フォーム上にアップロードする
  4. 審査に通った場合は、重要事項を確認して印刷・捺印済みの申込書をアップロードする
  5. 申込書の受付完了後、利用開始日に店舗運営用システム(RMS)のアカウントが発行されて、アクセスするためのIDがメールで送付される
  6. 出店料の支払いを行うRakuten BillPayのログインIDとパスワード登録を行い、初回出店料を利用開始日から20日以内に入金する
  7. RMSで楽天市場内に店舗ページをつくって、決済や発送の準備など設定を整える
  8. 店舗ページ完成後、オープン希望日から5営業日以内にRMSでオープン審査を申請する
  9. オープン審査に通った場合は、店舗ページが公開されて楽天市場で販売開始できる

出店までに2回の審査を受ける必要があり、

  • 1〜6は2週間から1ヶ月程度
  • 7〜9は3週間から1ヶ月程度

の、合計約2カ月ほどの時間がかかります。

楽天市場への出店や楽天ショッピングチャンネルで配信するまでは、最低でも5週間は必要と考えましょう。

販売したい商品が定まっている場合は、早めに申し込みをしておいたほうが良いでしょう。

出店するメリット

楽天市場へ出店するメリットは、以下のとおりです。

  • 国内の利用者が多く、最初から集客が期待できる
  • 出店すると自動的に楽天アフィリエイトサービスを介して販売できる
  • 専任のECコンサルタントがついて、販売の相談や開設までのサポートを受けられる
  • 成功している店舗のノウハウを楽天市場内の特別プログラムで閲覧できる

国内でも人気のショッピングサイトであり、ライブコマースを抜きにしても、ある程度の集客が期待できます。

出店後も販売に関するサポートやノウハウの閲覧ができて、ライブコマースについても知識を深められます。

ライブコマースを活用するためには

ライブコマース

ライブコマースは事前の目標設定や配信中の工夫を覚えておくと、よりよいライブ配信ができます。

ライブコマースの効果的に活用する方法について、確認していきましょう。

ライブコマースを行う目的を明確にしよう

ライブコマースで商品を紹介しても、ライブ配信する目的が明確になっていないと、効果的な紹介や宣伝が行えません。

ライブ配信する目的としては、主に以下の内容が考えられます。

  • 商品の販売個数や売上金額を増やしたい
  • 販売商品や販売元のECサイトの認知度を上げたい
  • 販売元のSNSや動画サイトの登録者を増やしたい

目的を明確にしてから、適した配信プラットフォームや配信の準備を進めていきましょう。

商品の販売個数や売上金額を増やしたい

商品の販売個数や売上金額を増やしたい場合、商品の魅力を紹介するだけでなく、配信先へ集客しなければいけません。

そのため、結果的にはECサイトの認知度アップやSNSなどの登録者増加も必要です。

商品紹介についても、商品単体を推しだすか、複数の商品を取り扱うかという選択肢があります。

商品単体のほうが魅力をしっかり伝えられますが、興味がない人にとっては視聴対象にならないため、視聴数が増えない可能性があります。

複数の商品を紹介する場合は視聴者の需要を満たしやすくなりますが、1商品あたりの説明量が減るため、どちらを選んでも一長一短です。

取り扱う商品や配信プラットフォーム、視聴者層との噛み合いを考えて、販売個数や売上金額を満たす売り方を考えましょう。

販売商品や販売元のECサイトの認知度を上げたい

販売商品や販売元のECサイトの認知度を上げたい場合でも、商品紹介や集客は重要です。

しかし、「まずは知ってもらう」といった点を中心にライブコマースを構想する場合、本格的な紹介よりも商品に関連する知識やエンタメ性を重視する方向性が考えられます。

商品紹介に人気のインフルエンサーを起用して、ターゲット層の視聴者に認知してもらうのはライブコマースで主要な方法です。

ECサイトの認知度を上げる場合も、アパレル系なら配信にモデルを呼んで試着してもらうなど、ゲストの活用で注目を集められます。

販売元のSNSや動画サイトの登録者を増やしたい

販売元のSNSや動画サイトの登録者を増やしたい場合は、ほかの目標以上に集客を重視する必要があります。

登録者を増やす手段の例としては、以下のとおりです。

  • 商品とは関係ない流行りに沿った配信も行う
  • 割引クーポンやキャンペーンコードを配布する場合、登録を条件にする
  • 一定の登録者達成で割引やお得な商品販売を行う

露骨に登録者を増やそうとしたり、あまりに商品と関係ない配信ばかりすると、登録者が減る可能性もあります。

視聴者側にメリットや楽しみを付加できるように、ライブ配信やキャンペーンを行っていきましょう。

ライブコマースならではの臨場感を大切にしよう!

ライブコマースは出演者と視聴者がやり取りできる点が魅力であり、ライブ配信中の臨場感が購入意欲にも関わってきます。

視聴者に臨場感を味わってもらうためには、以下の点を意識してみましょう。

  • 視聴者から質問や見せてほしい部分の要望あった場合は、なるべく丁寧に対応する
  • アンケートを行って、視聴者の意見を反映させやすくする
  • リアルタイム視聴者限定でプレゼントやクーポン配布など、付加価値を付ける

一方で、ライブコマースでも販売者側が不利になったり、ほかの視聴者が不快になるようなコメントは拾わないように留意しましょう。

丁寧なコメント対応をするのと同時に、ライブ配信中に対応すべきコメントを見極める必要があります。

ECサイトへきてもらうための導線を張ろう!

SNSのライブ配信機能を使っている場合、ECサイトと連動していないため、サイトまでの誘導は自主的に行わなければいけません。

ライブ配信を視聴して興味を持った人でも、ECサイトへの行き方がわからない場合は購入を諦めてしまう可能性があります。

ECサイトにきてもらうための導線として、以下の内容を配信中や情報に入れておきましょう。

  • ライブ配信中にECサイトを紹介する
  • ECサイトや販売商品が表示される正しい検索方法
  • 動画や概要欄にECサイトへのリンクをはる

サイトや検索方法を提示する際は、怪しいサイトではない点をしっかり伝えておきましょう。

楽天以外のライブコマースをご紹介

ライブコマース

楽天市場のライブコマースは便利ですが、商品ジャンルやターゲット層によってはほかのライブコマースも選択肢に入ってきます。

楽天以外のライブコマースについて、タイプ別に分けて紹介します。

1.SNS型ライブコマース

SNS型ライブコマースは、SNSのライブ配信機能を使う形式です。

SNSのライブ配信機能は基本無料で利用できるため、コストをかけずにライブコマースを始められるメリットがあります。

配信プラットフォームとして利用される主なSNSは、以下のとおりです。

SNSによって利用者層が異なるため、商品に合わせて配信先を選ぶ必要があります。

2.EC型ライブコマース

EC型ライブコマースは、ECサイトや販売アプリ内に専用の配信プラットフォームが用意されている形式です。

サイトへの出店やアプリのダウンロードから利用できて、ECサイトとの連動でサイト誘導や商品購入をスムーズに行えるメリットがあります。

楽天市場の楽天ショッピングチャンネルも、形式としてはEC型ライブコマースに当てはまります。

楽天ショッピングチャンネル以外のEC型ライブコマースの例は、以下のとおりです。

基本的には、連動するECサイトやアプリへの出店が必須であり、SNSなどのほかの形式とは同時に配信できません。

3.SaaS型ライブコマース

SaaS型ライブコマースは、配信ツールやシステムを販売会社から購入して、自社のECサイトやアプリ内に組み込む形式です。

ほかの配信プラットフォームに頼らない配信環境が作れた場合、配信時間やレイアウトなどを自由に決めてライブコマースを行えるのが利点です。

一方で、配信ツールやシステムの運用から、SNSの配信機能やEC型ライブコマースよりも費用がかかる可能性があります。

ライブコマース用の配信ツールやシステムを販売する会社の例は、以下のとおりです。

  • HandsUP:17LIVEで培ったノウハウを活かしてツール開設から運用までサポートする
  • マルキャス:WebRTCを利用した月額制のライブ配信システムであり、企業が導入する例が多い

月額制のサービスが多く、システム更新やツール活用に関するサポートを受けられます。

まとめ

楽天市場のライブコマースの特徴や活用方法をまとめると、以下のとおりです。

  • 楽天ショッピングチャンネルは楽天市場に出店している人が利用できる
  • 楽天市場の販売ページと連動しており、クーポン配布やキャンペーンの開催も行える
  • 楽天市場は出店準備まで2週間から1ヶ月程度、店舗のオープン審査完了まで3週間から1ヶ月程度かかる
  • 楽天市場は出店後にECコンサルタントのサポートや成功事例のノウハウを閲覧できる
  • ライブコマースを始める際は目的を明確化して、ライブ配信ならではの臨場感を重視する
  • 商品ジャンルやターゲット層によっては、ほかのライブコマースの利用も候補になる

楽天市場の集客力と合わせて、ライブコマースで魅力的な配信ができた場合は、販売店の認知度アップや売上の向上も目指せます。

まだ出店していない場合は、楽天市場に出店申込をして、出店済みの場合はライブコマースの配信準備を進めてみましょう。

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